前田(右)のゴールをアシストした小川(中央) [写真]=三浦彩乃
AFCチャンピオンズリーグ(ACL)・グループステージ第2節が3月1日に行われ、FC東京とビンズオン(ベトナム)が対戦した。
4シーズンぶりにACLを戦うFC東京は、プレーオフでチョンブリFC(タイ)を下して本戦出場を果たした。しかし、グループステージ初戦となった全北現代(韓国)戦では敵地で1-2の敗戦。2月27日に行われた2016明治安田生命J1リーグ開幕戦の大宮アルディージャ戦でも0-1で黒星を喫し、公式戦2連敗となっている。今節は大宮戦から6名を入れ替え、高卒2年目のDF小川諒也がFC東京の選手としてプロ初出場を果たした他、FWネイサン・バーンズ、FWサンダサらがスタメンに名を連ねた。一方、ベトナム王者として今大会に臨むビンズオンは、グループステージ初戦で江蘇蘇寧(中国)と対戦。大型補強で話題となった江蘇を相手にホームでドローに持ち込んだ。今節ではアウェーながら今大会初勝利を目指す。
序盤から積極的に出たのはホームのFC東京。開始1分にネイサン・バーンズが左サイドを突破し、エリア内左の深い位置からグラウンダーの折り返しを入れる。エリア内に田邉草民が走りこんだが、シュートまで持ち込むことはできなかった。続く10分、やや距離のある位置から水沼宏太がロングシュートを狙う。ボールはゴール左下に飛んだが、GKブイ・タン・チュオンが横っ飛びでセーブした。
徐々にビンズオンが盛り返すと、23分にスコアが動く。ビンズオンが高い位置でボールを奪うと、ドリブルで持ち上がったハン・スンヨプが左へスルーパス。抜けだしたヘンリー・キセッカがエリア内左から強烈なシュートを放つと、これをGK秋元陽太が弾いたが、セカンドボールにハン・スンヨプが飛び込む。もう一度秋元がセーブしたが、こぼれ球をグエン・アイン・ドゥックが頭で押し込み、ビンズオンが先制点を奪った。ビンズオンは最初のチャンスをしっかりとものにした。
まずは追いつきたいFC東京。27分、小川が左サイド深い位置からクロスを入れると、グエン・スアン・ルアンがクリアする。こぼれ球を拾った田邉がエリア手前からミドルシュートを狙ったが、ここは左ポストを直撃。同点ゴールとはならなかった。
その後もFC東京がチャンスを作る。32分、中盤でボールをもった水沼宏太が浮き球のパスを送ると、エリア手前で受けたサンダサがボレーシュートを狙ったが、ボールを上手くミートすることができなかった。
続く34分、エリア手前右でボールを持った水沼が切り返して左足クロスを入れると、フリーの田邉がボレーシュートを放ったが、GKブイ・タン・チュオンがなんとか触ってCKに逃れた。
さらに37分、サンダサがドリブルで左サイドを突破。エリア内左から左足シュートを放ったが、ボールは左ポストとクロスバーに当たり、枠の右へ逸れてしまった。FC東京は終始相手ゴールに攻め込んだが、同点に追いつくことができないままハーフタイムを迎えた。
FC東京は後半開始から水沼に代えて阿部拓馬を投入。すると後半立ち上がりの50分、左サイドでボールを持った阿部が右足でクロスを入れる。ファーサイドのサンダサが頭で落とし、走りこんだネイサン・バーンズが右足ハーフボレーで蹴り込み、FC東京がまずは同点に追いついた。
続く53分、エリア左横でFKを獲得すると、小川のクロスからニアに飛び込んだネイサン・バーンズがヘディングシュート。しかし、ボールはまたしても左ポストを直撃した。
勝ち越しゴールを狙うFC東京は62分にネイサン・バーンズを下げて東慶悟を投入した。すると66分、エリア内で身体を入れ替えた阿部がファウルを受け、PKを獲得する。キッカーのサンダサがゴール右下を狙ったが、ここはGKブイ・タン・チュオンが横っ飛びでセーブし、勝ち越しゴールを許さなかった。
しかし、直後の68分、小川が蹴った右CKをGKブイ・タン・チュオンが触りきれず、GKの頭に当たったボールがネットを揺らしてオウンゴールとなった。ビンズオンはGKと競り合った東にファウルがあったと主張したが、主審はFC東京のゴールを認めた。このプレーでGKブイ・タン・チュオンが負傷し、試合が一時中断。GKクオック・ティエン・エセルが緊急出場した。一方、FC東京はサンダサを下げて前田遼一を投入した。
少ないチャンスから同点ゴールを目指すビンズオン。81分、左サイドでFKを獲得すると、レ・タン・タイのクロスからハン・スンヨプが頭で合わせたが、ここはGK秋元がなんとかキャッチした。
FC東京は84分、再びセットプレーからチャンスを作る。小川の右CKからニアに飛び込んだ前田がヘディングシュート。これが決まりFC東京が大きな3点目を獲得した。このままFC東京が3-1でビンズオンを下し、グループステージ初勝利を挙げた。
3月15日に行われるグループステージ第3節、FC東京はホームで江蘇蘇寧と、ビンズオンは敵地で全北現代と対戦する。
【得点者】
0-1 23分 グエン・アイン・ドゥック(ビンズオン)
1-1 50分 ネイサン・バーンズ(FC東京)
2-1 68分 オウンゴール(ブイ・タン・チュオン)(FC東京)
3-1 84分 前田遼一(FC東京)
By サッカーキング編集部
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