アメリカ進出の可能性が持ち上がった名古屋オーシャンズ
Fリーグが創設された2007年から9連覇を達成している名古屋オーシャンズが、アメリカに進出することになるかもしれない。
NBAのマーベリクスのオーナーを務めるマーク・キューバン氏が、2018年からアメリカで開幕する予定のプロフェッショナルフットサルリーグ(PFL)の筆頭オーナーになったことは日本でも報じられた。
PFLの開幕に向けた準備は、着々と進んでいる。すでに各クラブの本拠地となる全米16都市が決定された。そして、その都市に新たにチームをつくるのではなく、世界各国のプロスポーツクラブがその都市に本拠地を持ちながら活動をしていくというのだ。
オファーを受けたのは、フットサルクラブを持っているポルトガルのベンフィカやブラジルのサントス、スペインのバルセロナに加え、イタリアのユベントス、イングランドのアーセナル、ドイツのバイエルンといった世界を代表するサッカーのトップクラブ。さらにNBAのロサンゼルス・レーカーズやゴールデンステーツ・ウォリアーズといった室内スポーツの見せ方を熟知するバスケットボールクラブも参入のオファーを受け、前向きに検討しているという(いくつかのクラブはリーグに対して正式に参入を表明した)。
そして、この度、Fリーグを戦う名古屋オーシャンズに参入のオファーが届いた。アメリカにとってもアジアの市場は大きな魅力であり、過去2度のアジアクラブ選手権優勝に輝いているアジア最高のフットサルクラブを加えることは、同リーグにとっても悲願となっている。名古屋オーシャンズが参入することになれば、日系人も多いシアトルが本拠地になるという。
現在、スペインが世界最高のフットサルリーグを保有しているが、PFLが開幕すれば、それにとって変わることになる公算も高い。そのリーグに日本のクラブが参戦していることは、大きな意味を持つことになるだろう。
現時点では、このリーグの外国人枠などの発表はないが、仮に国籍が問われないことになれば、世界最高のスター選手が集うリーグに発展する可能性は高い。そこで名古屋が日本人選手を多く起用することになれば、W杯のアジア予選で敗退したフットサル日本代表の強化にも直結するはず。開幕から10年が経ってもプロクラブが名古屋オーシャンズ1クラブのみであり、停滞している日本フットサル界にとっても、名古屋の参入は起爆剤となることは確実だ。
By 河合拓