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“組織”と“個”の頂上決戦…激闘を制したFutbol Club Canoが最後の切符をつかむ!

2016.09.16

 小学4年生から6年生を対象にしたフットサル大会「EXILE CUP 2016」の関東大会2が、4日にあずまサッカースタジアム(群馬県伊勢崎市)で開催された。応募チーム数が過去最多となり、参加人数が4000名を超える見込みとなった今年も、全国各地で予選大会を実施。17日に愛媛県今治市で開催される決勝大会へ向け、最後の椅子を懸けた関東大会2には、群馬県のクラブチームを中心に52チームが出場し、激戦を繰り広げた。

 開会式には、特別ゲストとしてDEEPのRYOさんが登場し、選手たちを激励。その後、EXILEのÜSAさんが考案した「EXダンス体操」でウォーミングアップを行い、予選リーグの幕が切って落とされた。

 予選リーグは、4チームずつAからMまでの13ブロックに分かれ、総当たり戦を実施。各ブロックの1位13チーム、各ブロック2位のうち成績上位3チーム、計16チームが決勝トーナメント進出となる。

 予選リーグで存在感を放ったのが、DEL MIGLIORE CLOUD群馬だった。圧倒的なフィジカルと個人技を武器に、初戦を10-0で大勝。続く2戦目は4-2と苦戦を強いられるも、3戦目も9-0で勝利し、23得点2失点でCブロックを1位通過。決勝トーナメントに入っても勢いは止まらず、ベスト4まで勝ち上がった。しかし、この快進撃に待ったをかけたのが、Futbol Club Cano(埼玉)だ。両チームは準決勝で激突すると、Futbol Club Canoはパワーで勝る相手に対し、スピーディーなパスワークと積極果敢なドリブル突破で翻弄。決定的なチャンスを与えず、2-0で勝利し決勝戦へ駒を進めた。準決勝もう一試合は、AS KOFU FUTSAL CLUB(山梨)がFCジョカーレ(東京)を5-2で破り、決勝進出を決めた。

 パスワークと個人技に秀でたチーム同士の決勝戦は、序盤から激しい攻防が繰り広げられた。前半終了間際にFutbol Club Canoが先制し、1-0で折り返す。ハーフタイム中、AS KOFU FUTSAL CLUBの渡辺彰太監督は「個が強い相手に個で戦おうとするな! 俺たちはグループだ!」と、選手に檄を飛ばす。すると、AS KOFU FUTSAL CLUBは主導権を握り、後半開始早々に同点ゴールを奪取。お互い一歩も譲らず終盤戦に突入した。

 最後の最後、一戦をものにしたのはFutbol Club Canoだった。エースの井料成輝君を中心に相手ゴールに迫ると、終了間際に決勝ゴールを奪い、勝利を収めた。

 試合後、惜しくも2位に終わったAS KOKFU FUTSAL CLUBの渡辺監督は、「こんなところまで勝てると思ってなかったので良かったです(笑)。特に自分たちのやりたいことが表現できたのが一番良かった」と大会を振り返った。AS KOKFU FUTSAL CLUBはフットサルを専門にプレーするクラブチーム。一見すると優れた個人技を持つ選手ばかりに思うが、「個で勝てない分、『グループで戦おう』ということをずっとやってきました」と、組織でプレーすることを常に強調してきたと言う。

 一方、優勝を手にしたFutbol Club Canoの菊池一典監督は、「やっぱり最後は“個”が重要になってきますね」と、渡辺監督とは対照的な意見を語った。「戦術や組織も大事だけど、今回のように拮抗したゲームで最後の最後に決め切るには、個の力が必要になってくる。普段の練習からそこは意識して教えています」

 “組織”と“個”。対照的なチームコンセプトを持つチーム同士だからこそ、決勝戦に相応しい激闘が生まれたのかもしれない。関東大会2を制し、決勝大会最後の切符をつかみ取ったFutbol Club Cano。9月17日、全国の予選大会を勝ち抜いた強豪たちとの最終決戦に挑む。

取材=サッカーキング編集部 写真=野口岳彦

By サッカーキング編集部

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