U-12ジュニアサッカーワールドチャレンジ2016はバルセロナが制した [写真]=本田好伸
強豪クラブの育成年代が日本に集結し、王者を目指して争う「U-12ジュニアサッカーワールドチャレンジ」。大和ハウスグループが特別協賛するこの大会は2013年に始まり、今年が4回目にあたる。バルセロナが例年参加していることもあり、日本でも徐々に知名度が高くなっている。
2016年大会は8月25日から4日にわたって開催され、全16チームが参加。決勝戦にはバルセロナと大宮アルディージャジュニアが勝ち進み、28日に味の素フィールド西が丘で激突した。
U-12ジュニアサッカーワールドチャレンジ2016は、FCバルセロナの王座奪還で幕を閉じました!FELICITATS CAMPIONS‼︎👑🔴🔵 #JSWC2016 @FCBmasia pic.twitter.com/xI5etnI0Mi
— ジュニアサッカーワールドチャレンジ (@U12JSWC) August 28, 2016
25分ハーフで行われた試合は試合終了間際の44分、チャビエル・プラナスが決勝ゴールを挙げて、1-0でバルセロナが勝利。2年ぶり3回目の優勝を果たしたのだが、タイムアップ直後にバルセロナの選手たちが見せた振る舞いがあまりにも清々しいと大きな話題となっている。
同大会のメディアパートナーであり、この試合を中継していた『スカパ-!』の公式動画によると、タイムアップのホイッスルとともに、バルセロナの選手たちは喜びを爆発させる。しかし、それとは対照的に大宮の選手たちがピッチに崩れ落ちるのを見ると、輪になって喜んだ後、すぐさま大宮の選手のもとへ慰めに行ったのだ。
なかでも、キャプテンを務めたアドリア・カプデビラの対応は凄かった。一人ひとりの頬にしっかりと手をやり、まるで何かを語りかけるようにして励ましの言葉を送ったのだ。優勝を決めた直後、ここまで誠意を持って相手を励ますのはなかなかできることではない。そしてこうした行動を、バルセロナの一人ひとりがとっていた。
おそらく言葉は通じないはずだ。それでも選手たちは大宮の選手の頭を撫で、抱きかかえ、勇敢な敗者を称えた。
試合終了のホイッスルと共に、涙があふれ出した大宮アルディージャジュニアの選手たち。その一人ひとりに声をかけ、健闘を称えるFCバルセロナの選手たち。その姿は日本のみならず、スペインでも大きな感動を呼んでいます。 #JSWC2016 https://t.co/vXcJVd6rsz
— ジュニアサッカーワールドチャレンジ (@U12JSWC) August 29, 2016
バルセロナのカンテラには寮があり、そこではサッカーだけでなく勉強や人間形成をサポートするプログラムも用意されているという。試合に勝利した後でも対戦相手に敬意を払うというメンタリティは、そうしたなかで育まれたに違いない。
また、46万人のフォロワーを抱えるバルセロナ下部組織のツイッターも、日本のユーザーがあげた動画を引用する形でこの素敵な光景を紹介している。
サッカーというスポーツの素晴らしさ、そして世界最高とも言われるバルセロナ下部組織の凄みが凝縮されたようなシーンであった。
(記事提供:Qoly)
By Qoly