2004年3月にJ1最年少出場記録を樹立した森本貴幸 ©J.LEAGUE PHOTOS
FC東京U-18に所属するU-16日本代表FW久保建英が、Jリーグに2種登録選手として登録された。2001年6月4日生まれの同選手が今季のリーグ戦で出場した場合、FW森本貴幸(現川崎フロンターレ所属)が持つJリーグ最年少出場記録を更新することになる。そこで、今回はJ1の最年少出場記録の更新変遷を振り返ってみる。
1996年3月20日、ジェフユナイテッド市原(現ジェフユナイテッド千葉)のDF山口智が初の“高校生Jリーガー”としてピッチに立った。当時の記録は17歳11カ月3日だった。そして翌年の4月には、後に日本代表としても活躍したガンバ大阪のMF稲本潤一(現コンサドーレ札幌)が同記録を17歳6カ月25日に更新。1998年4月、ベルマーレ平塚(現湘南ベルマーレ)FW小松原学がさらに記録を塗り替えると、同年8月に市原のMF阿部勇樹(現浦和レッズ)が初めて“16歳”(16歳10カ月30日)でJリーグに出場した。
その後、約3年半は阿部の記録は破られることはなかったが、2002年4月のG大阪対FC東京の試合で、当時FC東京のMF呉章銀(現水原三星)が16歳8カ月20日でリーグ戦デビューを飾り、最年少記録保持者となった。
そして2004年3月13日、未だに破られていない記録が誕生する。東京ヴェルディ1969(現東京ヴェルディ)に所属していた森本がジュビロ磐田戦に途中出場。呉の持つ記録を大幅に更新する15歳10カ月6日という記録を打ち立てた。当時は中学校卒業の直前で、現在まで史上唯一の“中学生Jリーガー”となった。さらに森本は5月5日の市原戦でJ初ゴールを決め、15歳11カ月28日というJ1最年少得点記録も保持している。
なお、現在日本代表や海外で活躍する選手では、FW宇佐美貴史(当時G大阪/現アウクスブルク)が17歳18日、MF遠藤航(当時湘南/現浦和レッズ)が17歳7カ月9日、FW原口元気(当時浦和/ヘルタ・ベルリン)が17歳9カ月26日、DF内田篤人(当時鹿島アントラーズ/現シャルケ)が17歳11カ月6日、DF酒井高徳(当時アルビレックス新潟/現ハンブルガーSV)が17歳11カ月21日でJ1デビューしている。
果たして久保は第2の“中学生Jリーガー”として、Jリーグの歴史に名を刻むことができるか。終盤に差し掛かった今季のJリーグにおいて、新たな楽しみが一つ増えた。
■J1リーグ歴代年少出場記録トップ10 ※データはすべて2016年9月16日現在
▼順位
名前/ポジション
デビュークラブ
デビュー年月日/試合
デビュー時の年齢
現所属クラブ
▼1位
森本貴幸/FW
東京ヴェルディ1969(現東京ヴェルディ)
2004年3月13日/J1・1st第1節vsジュビロ磐田
15歳10カ月6日
川崎フロンターレ
▼2位
宮吉拓実/FW
京都サンガF.C.
2008年9月21日/J1第25節vsガンバ大阪
16歳1カ月14日
サンフレッチェ広島
▼3位
呉章銀/MF
FC東京
2002年4月13日/1st第6節vsガンバ大阪
16歳8カ月20日
水原三星
▼4位
エスクデロ競飛王/FW
浦和レッズ
2005年7月23日/第18節vs清水エスパルス
16歳10カ月22日
京都サンガF.C.
▼5位
柿谷曜一朗/FW
セレッソ大阪
2006年11月26日/第33節vs大宮アルディージャ
16歳10カ月23日
セレッソ大阪
▼6位
山本康裕/MF
ジュビロ磐田
2006年9月23日/第24節vs大分トリニータ
16歳10カ月25日
ジュビロ磐田
▼7位
阿部勇樹/MF
ジェフユナイテッド市原(現ジェフユナイテッド千葉)
1998年8月5日/1st第16節vsガンバ大阪
16歳10カ月30日
浦和レッズ
▼8位
堂安律/MF
ガンバ大阪
2015年6月3日/1st 第10節vs鹿島アントラーズ
16歳11カ月18日
ガンバ大阪
▼9位
小松原学/FW
ベルマーレ平塚(現湘南ベルマーレ)
1998年4月11日/1st 第5節vsセレッソ大阪
17歳9日
現役引退
▼10位
宇佐美貴史/FW
ガンバ大阪
2009年5月24日/第13節vs鹿島アントラーズ
17歳18日
アウクスブルク
By サッカーキング編集部
サッカー総合情報サイト