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【湘南vs札幌プレビュー】湘南はリーグ戦未勝利も復調の兆しあり…札幌は負傷したエースの穴を埋められるか

2020.07.11

[写真]=金田慎平、J.LEAGUE

湘南ベルマーレ 昨季王者との対決で“らしさ”が復活! あとは結果を残すだけ

【プラス材料】
 0-1で敗れた第2節のベガルタ仙台戦から中3日、前節はアウェイで横浜F・マリノスと対戦した。一部のメンバーを入れ替えて臨む中、前線から始まる攻撃的なディフェンスが湘南ベルマーレらしい。ラインをコンパクトに保ちながら、仙台戦では薄れていたタイトな寄せや球際の激しさをこの日は淀みなく発揮した。

 良い守備が攻撃の呼び水にもなった。後半開始まもなくMF中川寛斗が先制点を挙げると、逆転された直後にはMF鈴木冬一のゴールですぐに追いつきもした。再びリードを許してもなお食らいつき、一度ならず相手ゴールを脅かしたように、攻撃の手応えは小さくない。

 結果は2-3と、勝ち点を得ることはできなかった。ただ、昨季のリーグ王者に強度で譲らず、攻守に躍動する湘南らしい戦いは今後につながるに違いない。

【マイナス材料】
 前節の横浜FM戦では、攻守にアグレッシブな湘南らしい戦いを内容に示した。その反面、結果がついてきていない。3失点は相手選手の個の高さを差し引いても多い。タイトな守備はチームとして機能しているだけに、さらにディテールを突き詰めたいところだ。

 今節ホームに迎える北海道コンサドーレ札幌との通算対戦成績は12勝11分16敗。ホームでも6勝5分8敗と、僅差ながらリードを許している。昨季は開幕節で対戦して勝利したものの、JリーグYBCルヴァンカップを含めて1勝1分2敗と負け越した。2-0の勝利以外は、1-4、2-2、2-5と複数失点を喫している点も気になるところだ。

 なお、今節はさまざまな制限があるものの、リーグ再開後初めてスタジアムに観客が帰ってくる。訪れるサポーターのためにも、今季リーグ戦初勝利をつかみたい。

文:隈元大吾
 

北海道コンサドーレ札幌 19年ぶりの快挙もエースが負傷。戦力ダウンは避けられない!?

【プラス材料】
 リーグ戦再開から2連勝と、最高のスタートを切っている。加えて、前節は常勝軍団の鹿島アントラーズから19年ぶりの白星を挙げるというプラスアルファもあった。クラブとしても大きな自信となる勝利を得ている。

 マイナス材料でも触れるため相反する可能性もあるが、大きいのは内容面がそれほどいいわけでもない中で、しっかりと勝ち点3を得ているところだろう。決めるべきところでしっかり決め、守るべきところでしっかり守る。目指している攻撃的なサッカーはまだまだ体現しきれていないが、その一方で結果のところはしっかりと得ることができているのは、チームとしての力が高まっている証なのだろう。

【マイナス材料】
 マイナス材料として大きいのは、前節の鹿島戦でFW鈴木武蔵とFWジェイが揃って負傷退場してしまっているところ。ジェイは痛みが緩和されればプレーできそうな印象を受けるが、鈴木に関しては肉離れの可能性もある。そうなると欠場は避けられない。彼らが揃って欠けるようだと、戦力的には大きなダウンだ。

 もともと少数精鋭だったこともあり、ジェイのような最前線で起点になるタイプの選手がバックアッパーにいない。そうなると攻撃のやり方にも変化をつけなければならなくなるため、いろいろ難しくなる。

 また、プラス材料でも触れているが、パフォーマンスとしては必ずしも質が高まっているわけではない部分も注視する必要がある。まだまだプレー強度が足りず、セカンドボールの予測なども後手に回る場面が目立つ。アウェイゲーム4連戦の3戦目という部分も、コンディション面では難しくなるかもしれない。

文:totoONE編集部

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