第37回皇后杯を制したINAC神戸レオネッサ [写真]=浦正弘
女子サッカーの頂点を決するトーナメント、『第37回皇后杯 全日本女子サッカー選手権大会』の決勝戦が27日に神奈川・等々力陸上競技場で行われ、アルビレックス新潟レディースとINAC神戸レオネッサが対戦した。
2年前の決勝と同カードとなった今大会の決勝戦。初優勝を目指す新潟はその2年前を含めた過去2回の決勝戦でいずれも神戸に敗れており、リベンジに燃える。対する神戸は、澤穂希にとってこの試合が現役ラストゲーム。日本女子サッカー界をけん引してきた澤の引退に華を添えるべく、2年ぶり5度目の大会制覇を狙う。23日の準決勝にフル出場した澤は決勝の舞台でも先発に名を連ねた。
最初のチャンスは神戸。6分、ピッチ中央でボールを持った澤がDFラインの裏に浮き球のスルーパスを送ると、抜け出した中島依美がシュートまで持ち込んだが、ここはDFのブロックに阻まれてしまった。対する新潟は24分、右サイドの左山桃子が右足で上げたクロスにエリア内の小島美玖がヘディングで合わせたが、シュートはGKの正面に飛んだ。
44分には神戸に決定機が訪れる。右サイドから攻め上がると、川澄奈穂美が左足で低い弾道のクロスを供給し、ゴール前に走り込んだ中島が右足ハーフボレーで狙う。しかしGK福村香奈絵が好セーブで阻むと、こぼれ球に反応した中島が押し込む前にDFが身体を張ってクリアした。試合はスコアレスのまま前半を折り返す。
後半に入り49分、神戸は左CKを得るとニアサイドに走り込んだ澤がヘディングシュートを放ったが、ここは枠を捉えることができなかった。
なかなかシュートチャンスが作れず拮抗した時間が続くと、両チームともに選手交代で打開を図る。神戸は69分、高瀬愛実に代えて増矢理花を投入。新潟は70分に山崎円美を下げて渡辺彩香をピッチへ送り出した。
すると78分に試合が動く。右CKを得た神戸はキッカーの川澄が蹴ったクロスに中央の澤がヘディングで合わせ、シュートをゴール右隅に決めた。
試合は澤のゴールが決勝点となり1-0で終了。神戸が2年ぶり5度目の皇后杯制覇を成し遂げた。
【スコア】
アルビレックス新潟レディース 0-1 INAC神戸レオネッサ
【得点者】
0-1 78分 澤穂希(INAC神戸レオネッサ)
By サッカーキング編集部
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