激動のロシア・ワールドカップから約1年半、日本代表は監督・選手ともに交代が進み、大きく生まれ変わった。2022年へ向けてアジア予選を戦い、ここまで全勝。ロシアの地で達成できなかった“世界8強”へ突き進んでいる。
そんな中、原口元気が新たなチャレンジと向き合っている。日本の6大会連続W杯出場に貢献した男は、本大会でもゴールを決め、今や言わずと知れた日本代表の中心選手に上り詰めた。一方、所属するハノーファーでは今シーズン、出場機会を得られず、思うようにプレーできない日々が続いた。それでも、監督交代を機に出番をつかむと、早速2ゴールを挙げる活躍を披露した。
迎えた2020年、チームの勝利、ボランチへのコンバート、フリーキック、カタールW杯……、さまざまな想いを胸に目の前の勝負に挑もうとしている。
インタビュー・文=サッカーキング編集部
写真=山口剛生、Getty Images
取材協力=アディダスジャパン
※本インタビューは2019年12月に実施。
「律であろうとタケだろうと…」
――まずは代表について聞かせてください。原口選手にとって2019年はどんな1年でしたか?
「W杯が終わって監督も変わりましたし、新しい選手がどんどん入ってきました。東京五輪もありますし、その先の2022年に向かってまた新しいものがスタートしたなという感じです」
――原口選手は、ロシアW杯の前はスタメンを取りに行く立場で、どちらかというと若い方でした。それが時間を重ねて、下の世代がどんどん台頭してきました。彼らの存在はどういう刺激になってますか?
「別にあまり年を考えてはいないので、純粋にライバルであり仲間であったりという感じですね。例えば、別にそれが(堂安)律であろうとタケ(久保建英)だろうと、かなり年が下だけど、一選手としてポジションを争ったり、一緒にプレーしてる仲間なので。それはW杯前の(本田)圭佑くんであったりとあまり変わらない。年だけ見るとだいぶ差はあるけど、ポジションを争ってる感じとかは別に変わらないです」
――特にそこにめちゃめちゃライバル意識という感じではなく?
「うーん。試合に出られないのは悔しいし、常に飢えてないといけないと思うし、それはW杯前に西野さんになって、また上の世代が出てたときは(ライバル心)持っていた。今も(中島)翔哉たちが出ている試合はやっぱり悔しいと思いながら見ているし。自分の立場とか、キャリアを積んできたとかは関係なく、根本的な部分は変わってないですね。それが上だろうと下だろうと僕は関係ないです」
――ロシアW杯のときにはベルギー戦でご自身もゴールを決められましたが、あと一歩のところでベスト8に届きませんでした。あのような経験をできる代表選手も限られている中で、それをどう還元していきたいですか?
「あの悔しさを現場で感じてる選手は今はもう半分くらいになったと思うので。よく(吉田)麻也くんも言ってるけど、あの悔しさを次に晴らせる舞台はW杯しかないので。そこで晴らすためだけに代表活動をやってるというか。そこで、ベスト16を突破するというだけです。何かを還元というほど言葉で伝えるのは得意じゃないし、プレーで常に見せる。僕自身はあまり伝えるタイプじゃないから」
「うまいなと感じながら見ている」選手とは?
――ハノーファーで10番を託されて、チームの中心を担うべき立場でもある中で、2019-20シーズンは苦しい時期もあったと思います。ここまでを振り返ってみて、ご自身の出来はどうですか?
「ポジションは今ボランチをやってますし、新しいことにチャレンジしている感じはします。去年は降格しましたし、ハノーファーには期待されて入ったにも関わらず降格してしまって、今年新しい監督でなかなかマッチしない部分もあったりして、大変な時期はありましたけど。ラスト2カ月くらいで、新しい監督になって、新しいポジションで新しいものがやっと見えてきたなという感じがします」
――それはゴールを決められたことも大きかったのでは?
「それもあるし、新しい監督になってより信頼してもらっていますし、新しいポジションにもおもしろさを感じてるし」
――ボランチでのプレーは難しくなかったですか?
「難しいですよ。難しいけど、最初に監督が変わって監督室に呼ばれて話したタイミングで、『真ん中の選手として考えてるから』と言われて。僕自身、『サイドで勝負したい』とは言ったけど、真ん中として考えてるというのは変わらなかったので。だとしたら、そこでプレーするしかないなと思いました。僕自身もそこでプレーするためにいろいろな勉強や準備をしているので。そこはパフォーマンスに出てるかなと思います」
――ポジションが変わる上で、誰かにアドバイスを受けたり、指示を仰いだりしましたか?
「見るようにはしてますね。誰かに聞いたりはしてないですけど、試合を見ながらボランチの選手を目で追っちゃってます。自分自身も分析、ミーティングをずっと週に1回やってるんですけど、そういうものでも勉強したりして、何とか自分のものにしようと努力している段階です」
――参考になる選手は見つかりましたか?
「(フレンキー)デ・ヨングは持ち運べるし、自分自身もボランチで出てるときは、ただ(ボールを)さばいて終わりじゃなくて、ボールを持ち運んだり、ゴール前に入って行くことは意識してやっています。無難にやるだけじゃなくて、ある程度ボールを持って運ぶことは意識して。デ・ヨングはそういうところがうまいなと感じながら見ています」
――今までやっていたドリブルも活かしつつ?
「活かさないと意味がないと思ってるし、それは結構表現できてるかなと。もともとハリルさん(ヴァイッド・ハリルホジッチ前日本代表監督)のときもそうですし、ボランチをやったときにそこを監督に言われたことも何度かあった。2列目、3列目からボールを持ち運んでほしいとハリルさんにも今の監督にも言われたので。そこは良さかなと思ってプレーしています」
――最後に、今年は9月にW杯最終予選という苦しくて長い戦いが始まります。原口選手は2020年をどんな一年にしていきたいですか?
「最終予選もありますし、ハノーファーも1部に上がらないといけないですし。2022年の通過点に過ぎないと思うので、毎年勝負ですし。毎年というか毎日勝負なんですけど、その中で変わらず毎日勝負しながら間違いなく、僕の最大の目標は2022年なので。そこに向けてしっかり伸びていかないといけない一年だと思います。その通過点になれるような一年にしたいです」
原口元気のプレーを強化する新しくなった『PREDATOR』
2020年、原口元気はアディダスの『PREDATOR(プレデター)』とともにピッチに立つ。新テクノロジー“デーモンスキン”を搭載された新たな一足は、異次元のボールコントロールを実現するだけではなく、軽量性にも優れている。インタビュー時はテスト段階だった原口も、「試合で履きたい」と早くも手応えを感じていた。
――プレデターを選んだ理由は何ですか?
「プレデターは(試合では)まだ履いてないので。テストで履いてみてすごく良かったので1月から履こうと考えています」
――今手に持たれているのが最新モデルになります。“デーモンスキン”というデコボコしたアッパーが最大の特徴かなと思います。かなり斬新な見た目ですが、最初見たときの印象はどうでしたか?
「最初見たとき、『これ、感覚だいぶ変わっちゃうんじゃないか』という心配から入りました。でも、履くと全然というか、めちゃくちゃボールが触りやすい。今のブンデスリーガのボールと結構相性悪いかなと思ったんですけど、蹴ってたらむしろ蹴りやすいですね」
――ボールをつかめる感じというか、ボールタッチに支障をきたすこともなく、むしろいい?
「そうです。むしろいい。止まりすぎず滑らなすぎず、うまく研究したなって(笑)。どちらかというと感心しました。正直見たときに『無理だろ』とか『なんだよこれ』っていう正直な感想だったんですけど(笑)。ダメもとで履いたら『すげえな』という感覚。1回履いてもらいたい。感覚的におもしろいと思う。スパイクが好きな人は絶対に『おもろ!』って思うと思う」
PREDATORに搭載された新テクノロジー“デーモンスキン”。無数の突起がボールをグリップし、強力な回転を生み出す
――シュートにも結構影響は出ますか?
「はい。キックですね。やっぱりキック、ファーストタッチがだいぶ変わる」
――原口選手も、代表でフリーキックを蹴って決めています
「間違いなくいい方向に作用すると思います。練習でしかまだ履いてないですけど、練習で履いた感じのキックの感覚は抜群にいいです」
――ご自身の特徴でもある“走り”はどうですか?
「昔のプレデターは重いようなイメージがあったんですけど、すごく軽くなってる。ステップだったりスプリントに対してもすごく合わせにきているなという感覚がしました」
――原口選手の特徴を最大限に出してくれるような一足ですね。
「早く履きたかったですけどね。テストしたのが11月くらいからなんですけど、練習はずっとこっちを履いていて。『これ試合で履きたいな』と思っていました。待ち遠しい感じですね」
――このスパイクを履いてどんなプレーを披露したいですか?
「僕自身も新しいポジションであったり、フリーキックという新しい武器を今後極めていきたいです。その手助けをしてくれるかな思います。履ける日が来ることを楽しみにしています」
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By サッカーキング編集部
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