2016JリーグYBCルヴァンカップを制した浦和レッズ [写真]=清原茂樹
2016JリーグYBCルヴァンカップ決勝が15日に埼玉スタジアム2002で開催され、ガンバ大阪と浦和レッズが対戦した。
準決勝で横浜F・マリノスをアウェーゴール差の末に下したG大阪は、3年連続となる決勝の舞台。先発には、代表戦を終えたGK東口順昭、経験豊富なMF今野泰幸、MF遠藤保仁らが名を連ねた。今大会のニューヒーロー賞に選ばれたMF井手口陽介もスタメン出場を果たし、ワントップにはFWアデミウソンが抜てきされている。
対する浦和は、2003年以来となる13年ぶりの栄冠を目指す。日本代表チームから戻ったGK西川周作、DF槙野智章、MF柏木陽介がスタメン出場。前線は準決勝第2戦でハットトリックを達成したFW興梠慎三、MF武藤雄樹、MF高木俊幸の3名が形成している。
試合開始から9分、浦和は遠藤航の縦パスに反応した関根貴大がトラップから素早く左足でシュート。ボールはゴール前で不規則なバウンドをするが、GK東口が落ち着いてセーブし、失点を阻止した。
対するG大阪は17分、自陣でボールを奪うと、アデミウソンが体を上手く使って反転。そのままエリア内までトップスピードを保ってドリブルすると、GK西川の動きを見て、冷静にシュートを打つ。ボールはゴール左下へ吸い込まれ、先制ゴールとなった。
さらにG大阪は28分、左サイドのアデミウソンがスルーパスに反応してエリア内へ進入。再びGK西川との1対1を迎えるが、これはGK西川が股を閉じてシュートをブロックした。
1点を追う浦和に36分、アクシデントが発生。クロスを上げた際に足を痛めていた宇賀神友弥が、駒井善成との交代を余儀なくされた。
それでも浦和は44分、左サイドでボールを持った高木が中央へカットインし、そのまま右足を振りぬいた。しかしGK東口がボールをキャッチし、得点を与えない。1-0とG大阪がリードしたままハーフタイムを迎える。
後半開始から攻撃に重心を置く浦和。すると55分、敵陣深くでボールを奪った関根がシュートまで持ち込む。しかしGK東口が好セーブで凌ぐと、こぼれ球を拾った高木のシュートもG大阪のDF陣が体を投げ出してブロック。チーム一丸となってゴールを守った。
攻撃の形が作れないG大阪は66分、先制ゴールのアデミウソンに代えて長沢駿を投入。前線にポイントを作った。
すると67分、G大阪がカウンターを仕掛ける。最後は左サイドの大森晃太郎からパスを受けた倉田秋が右足でゴールを狙うが、これはGK西川がボールをキャッチした。
同点を目指す浦和は76分、ピッチへ入ったばかりの李忠成が柏木CKに頭で合わせ、ネットを揺らした。試合がついに振り出しへ戻る。
90分間で決着がつかなかった試合は延長戦へ突入する。迎えた101分、左サイドから駒井が挙げた低弾道のクロスに、フリーの李が左足で合わせたが、これは枠を捉えることができなかった。
対するG大阪は120分、藤本淳吾の縦パスを受けた呉屋大翔が右足でシュート。しかしボールは右ポストに防がれ、得点にはあと一歩及ばなかった。その後、両チームともにゴールは生まれず、試合PK戦へもつれ込む。
PK戦では3人目まで両チームともに成功。しかし、G大阪の4人目・呉屋のシュートをGK西川がセーブする。一方の浦和は4人目の李が成功。そして5人目の遠藤も成功し勝利を手にした。
この結果、浦和が2003年以来13年ぶり2回目のカップ戦制覇を達成。同時に、大会名称が変更となった『JリーグYBCルヴァンカップ』の初代王者に輝いた。国内タイトルとしては2006年のJ1リーグ戦以来。ミハイロ・ペトロヴィッチ監督体制としては初タイトルを手にしている。一方のG大阪は昨季に続いて2年連続の準優勝となった。
By サッカーキング編集部
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