値千金の決勝ゴールを挙げたFWパイェ(左から2人目)。地元優勝を狙うフランスを勝利に導いた [写真]=Getty Images
ユーロ2016が10日に開幕し、フランス代表とルーマニア代表が対戦した。
4年に一度のヨーロッパ王者を決める戦いがついに幕を開けた。開幕戦は開催国フランスが、首都パリのスタッド・ド・フランスにルーマニアを迎えての一戦。7大会連続出場のフランスは、4大会ぶり3度目の欧州制覇に向けて白星スタートを狙う。一方のルーマニアは2大会ぶり5回目の出場。2000年に到達した最高成績のベスト8を超えたいところ。
フランスの先発メンバーには、MFポール・ポグバ、MFエンゴロ・カンテらに加え、3トップにFWオリヴィエ・ジルー、FWアントワーヌ・グリエスマン、FWディミトリ・パイェが名を連ねた。ルーマニアはGKチプリアン・タタルシャヌ、キャプテンのDFヴラド・キリケシュらがスタメン入りした。
開始4分、ルーマニアが早くも絶好のチャンスを迎える。左CKでニアサイドに飛び出した味方が頭で触れると、ボールはファーサイドに流れる。そこにフリーのボグダン・スタンクが右足で合わせるが、GKウーゴ・ロリスの好セーブに阻まれた。
立ち上がりは硬さも見えたフランスだが、徐々にチャンスを作る。10分、パイェが左サイドからクロスを供給。中央のジルーがフリーでヘディングシュートを放つが、枠の左に外れた。14分、バカリ・サニャが、ポグバの絶妙なスルーパスで右サイドを抜け出し、ダイレクトでクロス。中央に走り込んだグリエスマンは空振りするが、相手DFの体に当たったところを再び反応し、こぼれ球を頭で合わせる。しかしこれも右ポストに弾き返された。
フランスは36分、右サイドを抜け出したパイェが鋭い折り返しを入れる。中央に走り込んだグリエスマンが左足で合わせるが、わずかに枠の右に外れた。前半はスコアレスで折り返す。
後半に入って最初のチャンスはルーマニア。48分、右サイドからのクロスに反応したスタンクが、胸トラップで倒れこみながら右足ダイレクトボレーを放つが、枠を捉えられなかった。
フランスは57分、ドリブルでエリア内左に侵入したパイェが、切り返しからマイナスのクロス。これに中央のポグバが右足ダイレクトボレーを放つが、強烈なシュートはGKタタルシャヌのファインセーブに阻まれた。するとその直後に均衡が破れる。右サイドのパイェがクロスを供給。飛び出したGKタタルシャヌは触れず、ジルーが後頭部で合わせると、シュートはゴール左隅に吸い込まれた。
先制に成功したフランスだったが、64分にパトリス・エヴラが自陣エリア内でニコラス・スタンチュを倒してPKを献上。65分、キッカーを務めたスタンクが落ち着いてゴール右に蹴りこんで、試合を振り出しに戻した。フランスは直後にグリエスマンを下げて、キングスレイ・コマンを投入。77分にもポグバに代えて、アントニー・マルシャルを送り出した。
終了間際の89分、フランスが待望の勝ち越しゴールを挙げる。エリア手前右でパスを受けたパイェが、ワントラップから左足を振り抜くと、豪快なミドルシュートはゴール左上隅に突き刺さった。パイェは直後の90分にムサ・シソコと交代。観客の大歓声の中、目に嬉し涙を浮かべながらピッチを後にした。
試合はこのままタイムアップ。開催国のフランスが2-1で開幕戦を制し、地元優勝へ白星発進となった。
フランスは15日にアルバニア代表と、ルーマニアは同日にスイス代表と対戦する。
【スコア】
フランス代表 2-1 ルーマニア代表
【得点者】
1-0 57分 オリヴィエ・ジルー(フランス)
1-1 65分 ボグダン・スタンク(PK)(ルーマニア)
2-1 89分 ディミトリ・パイェ(フランス)
By サッカーキング編集部
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