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いよいよ11日に開幕…EURO2020に出場する欧州14カ国の“愛称”

2021.06.07

 日本代表は7日、W杯アジア2次予選タジキスタン戦に臨む。日本代表の愛称と言えば、「SAMURAI BLUE(サムライブルー)」だ。これは2009年10月、日本サッカー協会が新しいエンブレムと共に発表したもので、日本代表のチームカラーである「BLUE」にちなんでつけられた。

 ちなみに女子代表の「なでしこジャパン」という愛称は、2004年のアテネオリンピック前に誕生。男子代表の「SAMURAI BLUE(サムライブルー)」よりも歴史は古い。

 日本代表に限らず、世界各国の代表チームにも愛称は存在する。UEFA(欧州サッカー連盟)は、11日に開幕するEURO2020の出場国についてそれぞれの愛称を紹介。ここでは特に興味深い14カ国を取り上げる。

[写真]=Getty Images

■ポルトガル代表

愛称=セレソン・ダス・キナス

ポルトガル代表もブラジル代表と同じように「セレソン」と呼ばれるが、国外ではブラジル代表と区別するために「セレソン・ダス・キナス(5つの盾の代表)」と呼ばれることがある。エンブレムの中心に描かれている5つの盾はポルトガルにとって重要なアイコンで、初代国王がイスラムとの戦いで5つの盾を割られながらも勝利した故事に由来する。

■ベルギー代表

愛称=赤い悪魔

 1905年に行われたオランダ代表との試合に勝利。その試合を見たオランダメディアが、ベルギーの選手について「悪魔のようなプレーぶり」と報じた。ベルギーは赤いユニフォームを着用していたため、「赤い悪魔」という愛称が誕生した。

■イタリア代表

愛称=アッズーリ

「アッズーリ」はイタリア語で「青」(晴天の空の色)を表わす名詞「アズーロ(azzurro)」の複数形。イタリア国旗は、緑、白、赤のトリコロールだが、1861年にイタリアを統一したサヴォイア家のシンボルカラー(青)が代表チームにも引き継がれたとされている。

■オランダ代表

愛称=オランイェ

 オレンジは、オランダ王家のオラニエ家を象徴するカラーで、オランダ語でオレンジ色を意味する「オランイェ」が代表チームの愛称となっている。ちなみに「オランイェ(Oranje)」には「オレンジ色」という意味しかなく、「オレンジ軍団」と呼び方は日本独自のものだ。

■ウェールズ代表

愛称=ザ・ドラゴンズ

 もちろん、某野球チームのことではない。国旗に描かれている赤いドラゴンが、ウェールズ代表の愛称となっている。古代の英国がブリタニアと呼ばれていた時代にローマ帝国の支配下にあり、当時のローマ軍が使用していた軍旗に描かれていたトビトカゲが由来であるそうだ。ちなみに、ラグビー代表チームの愛称は「レッド・ドラゴンズ」だ。

■スコットランド代表

愛称=タータン・アーミー

 タータンはスコットランドの伝統的な模様のことで、過去にはタータンチェックが代表ユニフォームにも採用されていた。「タータン・アーミー」は、スコットランドの代表サポーターの愛称でもある。

■スイス代表

愛称=Aチーム、ラ・ナティ、ロッソクロシアーティ

 フランス語、ドイツ語、イタリア語、ロマンシュ語と4つの公用語を持つスイスでは、代表チームにも複数の愛称がある。「ラ・ナティ」は「スイス国民」のこと。「ロッソクロシアーティ」はイタリア語で、赤字に白の十字架を描いたスイス国旗からきている。

■クロアチア代表

愛称=ヴァトレニ

「ヴァトレニ(炎)」という言葉を作ったのは、クロアチアの作家ヨシプ・プルデウス。彼が1996年にフットボールアンセム「11 Vatrenih(11人の炎の男たち)」の歌詞を書き、代表チームの愛称として定着したという。

■デンマーク代表

愛称=ダニッシュ・ダイナマイト

 サッカーファンの間ですっかりお馴染みとなった「ダニッシュ・ダイナマイト」。EURO1984に向けてデンマーク国内で制作されたテーマソング(ラップ)の歌詞に、「We are red, we are white, we are Danish Dynamite」というフレーズがあり、これは同国の著名なスポーツジャーナリストが作成した。

■ドイツ代表

愛称=ディー・マンシャフト

「ディー・マンシャフト」はドイツ語で「ザ・チーム」を意味する。ドイツ代表はもともと国際的に知られた愛称がなかったため、元代表FWオリヴァー・ビアホフらが中心となってアイデアが練られ、2015年に新ロゴと共に発表された。

■スロバキア代表

愛称=スコリ、レプレ(代表)

 スコリはスロバキア語で「ハヤブサ」を意味し、世界大会では英語の「ファルコンズ」が代表の愛称として定着している。スロバキアサッカー協会は、国の伝統を現代風にアレンジしたシンボルを模索。「洞察力、スピード、巧妙さ、獰猛」といった特徴を持つハヤブサが、代表選手たちのキャラクターを表しているとして、2015年に新たな愛称が誕生した。

■フィンランド代表

愛称=フーカヤ

 フーカヤは「ワシミミズク」のこと。2007年、首都ヘルシンキで行われたベルギー代表との試合中、ワシミミズクがグラウンドに侵入。ゲームが一旦中断されると、その後フィンランドは2点を奪って勝利を収めた。以来、ワシミミズクが“幸運のマスコット”として代表チームの愛称になった。

■北マケドニア代表

愛称=リソビ

「リソビ」はオオヤマネコのことを指す。バルカン地方では絶滅危惧種のひとつだが、北マケドニアの通貨デザインにも使われるなど同国を象徴する存在だ。今大会着用するユニフォームにも、オオヤマネコがラインアートで描かれている。

■ハンガリー代表

愛称=マジャール、ネムゼティ・ティザネジ(代表チーム)

「マジャール」はハンガリー民族のことを意味し、彼らはアジアにルーツを持つ。フェレンツェ・プスカシュがキャプテンを務め、1950年代に「ヨーロッパ最強」とうたわれた代表チームは「マジック・マジャール」と呼ばれた。

(記事/Footmedia

By Footmedia

「フットボール」と「メディア」ふたつの要素を併せ持つプロフェッショナル集団を目指し集まったグループ。

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