ブンデスリーガ第10節で対戦したバイエルンとドルトムント [写真]=Bongarts/Getty Images
CS放送『sky』が、カメラに映る監督や選手の口の動きを見て、彼らが何を話しているかを解読する“読唇術”という新たなサービスの提供を開始した。しかし、これに対し日本代表MF香川真司が所属するドルトムントやバイエルンの関係者らが怒りを露わにしている。7日、ドイツ紙『デア・ヴェステン』が伝えた。
同サービスは1日に行われたバイエルン対ドルトムントの中継でも利用され、前半だけでピッチから退いたドイツ代表DFマッツ・フンメルスが、後半ベンチに座っている時に「あまり(負傷の状態は)良くないと思う。それだけは確かだ」と話していたこと、そしてジョゼップ・グアルディオラ監督が交代で入るMFフランク・リベリーに対し、「(ネヴェン・)スボティッチのところに(激しく)いけ!」と話していたことが視聴者に公開されてしまった。
この試合に勝利したバイエルン側ですらこの“読唇リポート”には納得していないようで、同クラブの広報部長マルクス・ヘルヴィック氏は「このような報道のありかたには同意できない」と語っているという。
ドルトムントのスポーツディレクターを務めるミヒャエル・ツォルク氏も専門誌『スポーツビルト』の取材に対し「はっきり言って愚かだと思っている」とコメント。同クラブのザシャ・フリッゲ広報部長は「ジャーナリズムの規律を守っていない」と話し、「選手とTV放送局の関係を悪化させるものでしかない」と見ているという。
また専門誌『スポーツビルト』によれば、この試合後、何人かの選手は『sky』のインタビューを拒否したとのことで、読唇術サービスがその原因と見られている。