今夏シャルケからヴォルフスブルクに移籍したドラクスラー [写真]=Bongarts/Getty Images
今夏、DF内田篤人の所属するシャルケからヴォルフスブルクに移籍したドイツ代表MFユリアン・ドラクスラーに対し、シャルケのファンが激怒している。
8歳で入団して以降、これまで同クラブ一筋の生え抜き選手だったドラクスラーは、2013年5月にシャルケとの契約を2018年まで延長。ドイツ紙『ビルト』が伝えたところによると、当時ファンは大いに喜び、「ユリアンが情熱と誇りを持って2018年まで契約を延長した」と書かれた8台のワゴン車で、ライバルの町ドルトムントを含むルール地域をくまなく走り回っていたという。
しかし、それからたった2年で訪れた突然の別れに、ファンは憤慨している。
同クラブの練習場へ見学で訪れていた人々に『ビルト』がインタビューを実施したところ、ミヒャエル・ゲルハルトさん(59歳/教師)のような「ドラクスラーは好感が持てる青年だ。彼の未来に幸運が待っていることを願うよ」といったポジティブな意見はごく少数で、大半は怒りのコメントだった。
ウーヴェ・バステンホフさん(55歳/倉庫勤務)が、「現在のサッカー界に、契約なんてものはあってないようなものだ。大金が全てをぶち壊し、選手は名誉というものが何であるかを忘れてしまった。彼がヴォルフスブルクに行くのは全く理解できない。私にとってあそこはサッカークラブではない」と話せば、自らも町クラブで少年にサッカーを教えているというクラウス・ゾマーさん(44歳)も、「もし国外のクラブであれば、より好意的に見ていただろうね。でもヴォルフスブルクに本当のファンはいないのでは…」と、語ったという。
さらにサンドラ・レイマンさん(47歳/販売)とメラニー・レイマンさん(24歳/運送会社勤務)の親子も、「ユリアンはシャルケの子だったのよ。彼はここに残るべきだったわ。彼がこんなにも早くクラブを去ってしまって本当につらい」と、悲しみに暮れていた。