チリ代表サポーターたち [写真]=Getty Images
グループBに属するチリ代表は、18日に行われたブラジル・ワールドカップのグループリーグ第2節で、前回大会の王者スペイン代表に2-0で勝利した。それの試合結果を受け、お祭り騒ぎとなったチリ国民が、首都サンティアゴでやり過ぎたお祝いを行った。イギリス紙『ガーディアン』が伝えている。
ワールドカップでスペイン代表に勝利したことで、サンティアゴの市内にあるイタリア広場を中心に、何万人ものチリ代表ファンが集まり、道を埋め尽くし、勝利を祝った。参加した地元民や会社員など、多くの人がチリの代表カラーである赤を着ており、地元メディアが表現したように、まさに「赤い群衆」となっていた。しかしそのお祝いは、一部が次第に荒れて行き、最終的には暴動や警察との衝突にまで発展した。それにより、火事や、300台のバスへの損傷に加え、群衆が去った後の大規模な掃除を含め、多大な代償を払うことになった。
さらに、チリでは全国的にワールドカップが盛り上がりを見せており、本大会開催後、チリ最大のビール会社やワイン製造会社の株価が3パーセント以上も上昇したと伝えられている。しかし一方で環境問題にも影響を及ぼしている。政府は煙による大気汚染を問題視し、ワールドカップ観戦中にバーベキューをすることを止めるように国民に求めており、「大気環境が悪化するため、非常に風が弱い時に炭の使用を避けるように言っている」とのコメントもしている。
また、18日の同試合では、試合開始を目前に控えたマラカナン・スタジアムのメディアセンターに、チリのサポーター200名以上が侵入し、85名の逮捕者が出た、騒ぎも起きていた。