フランスの2選手と競り合って突破を図るE・バレンシア(左) [写真]=Getty Images
ブラジル・ワールドカップのグループリーグ第3節が25日に行われ、グループEではエクアドル代表とフランス代表が対戦した。
1勝1敗の勝ち点3で2位のエクアドルと、2連勝でグループ首位のフランスの一戦。エクアドルはホンジュラス戦から2選手を入れ替え、マイケル・アロヨが初先発となった。一方のフランスは、第2節のスイス戦から6選手を変更。ポール・ポグバやアントワーヌ・グリーズマンが先発に復帰した。
グループEは、全4チームに決勝トーナメント進出の可能性が残っている。エクアドルは3位スイスと勝ち点3で並び、得失点差で2点上回っている。
立ち上がりから攻勢をかけたのはフランス。左サイドバックのリュカ・ディニュが積極的にオーバーラップを仕掛け、チャンスを演出した。自陣に引いて守備を固めるエクアドルに対し、11分にはグリーズマンがペナルティーエリア手前から左足シュート。枠の右に外れたが、ゴールを脅かしていく。15分には、ムサ・シソコがペナルティーエリアの外から強烈な左足ボレー。枠を捉えたが、GKアレクサンデル・ドミンゲスにキャッチされた。
なかなか攻撃に転じることができないエクアドルは16分、今大会3得点のエンナル・バレンシアが足を痛めてピッチの外に出たが、大事には至らなかった。エクアドルは押し込む場面を作り始めたものの、決定機を生み出すことができない。
フランスは27分、右サイドのバカリ・サニャが中央へクロスを上げ、カリム・ベンゼマが飛び込んだものの、わずかに合わなかった。エクアドルは33分、アロヨが左サイド深くまで進入し、右足アウトサイドでクロスを送ったが、GKウーゴ・ロリスにキャッチされた。
前半の終盤に差し掛かり、両チームが決定機を作る。37分、フランスのグリーズマンが左サイドでのFKをゴール前へ蹴り込むと、中央のポグバが頭で合わせたが、GKドミンゲスが右手1本でかき出した。40分には、エクアドルのエンナル・バレンシアが左サイドからのハイボールに反応。高い打点でのヘディングシュートが枠を捉えると、GKロリスが好セーブを見せた。前半はスコアレスで終了した。
後半開始早々、フランスが決定機を迎える。47分、右サイドからサニャが上げたクロスにグリーズマンが反応。左足アウトサイドで合わせたボールはGKドミンゲスに弾かれてポストに当たったが、得点は決まらなかった。50分には、エクアドルのアントニオ・バレンシアがディニュへ足裏を見せたタックルを敢行。レッドカードを提示され、エクアドルは数的不利での戦いを強いられることとなった。
10人となったエクアドルは54分、クリスティアン・ノボアがペナルティーエリア内でシュートチャンスを迎えたが、うまくヒットせずに枠の右へ逸れた。フランスは61分、ママドゥ・サコに代えてラファエル・ヴァランを投入。62分には、ベンゼマからのパスを受けたブレーズ・マテュイディがペナルティーエリアへ差し掛かり、左足シュートでゴールを狙ったが、GKドミンゲスが抑えた。
数的優位に立つフランスは敵陣でパスを回す時間が増えたものの、ブロックを形成するエクアドルに対して、なかなか決定機を生み出せない。67分には、マテュイディに代えてオリヴィエ・ジルーをピッチに送り出した。73分には、右サイドからの浮き球に反応したポグバがフリーでヘディングシュート。枠の右に外れた。
カウンターで好機を窺うエクアドルは81分、アロヨがペナルティーエリア左側へドリブルで持ち込んで左足シュートを打ったが、枠を大きく外した。直後にも右サイドからカットインしたノボアが狙ったが、GKロリスに阻まれた。
フランスは86分、途中出場のロイク・レミーが右サイドからカットインして左足を振り抜いたが、GKドミンゲスのファインセーブに阻まれた。89分にもポグバがミドルシュートを放ったが、枠のわずかに右へ外れた。エクアドルは終了間際に必死の攻撃を仕掛けたが及ばず、最後まで得点は生まれなかった。
試合は0-0で終了。フランスは2勝1分けでグループE首位通過を決めた。30日の決勝トーナメント1回戦では、グループFを2位で通過したナイジェリアと対戦する。また、エクアドルは勝ち点を4に伸ばしたものの、グループ3位に後退。同時刻キックオフのホンジュラス戦を制したスイスに逆転され、決勝トーナメント進出は叶わなかった。
【スコア】
エクアドル 0-0 フランス