インタビュー=松岡寛人 写真提供=NIKE
スイスでの3シーズン目を終えた久保裕也。今シーズンはクラブで定位置を確保し、日の丸を背負って戦った1月の最終予選ではチームの優勝に大きく貢献した。しかし、彼は決して現状に満足していない。「納得のいく結果は出ていない。これからFWとして自分に何ができるかを証明したい」。U-23世代のエース候補として期待されるストライカーが、来シーズン、そしてリオでの戦いへの意気込みを語った。
――ヤング・ボーイズでの3シーズン目が終了しましたが、振り返ってみていかがですか?
久保裕也(以下、久保) スタメン出場が増えたことは良かったです。シーズン後半にかけて、右肩上がりに少しずつ調子が上がってきている感覚がありました。ただ、出場機会が増えてチャンスも多かった中で、シーズンを通して9得点というのは納得のいく数字ではないですし、ケガの影響でリーグ戦ラスト5試合に出られなかったことも悔やまれますね。
――手応えをつかんだ一方で、来シーズンへの課題も見つかったということですね。
久保 自分の中で課題としていた球離れについては良くなったと思います。あまり持ちすぎず、シンプルにプレーできていましたし、ゴール前で勝負できる場面もかなり増えました。来シーズンは一対一の仕掛けをより増やしていって、ゴールはもちろん、アシストでも貢献していきたいですね。
――スイスに渡ってから特に成長した部分はどこですか?
久保 (スイスの環境に)慣れてきたこともあり、外国人に対して当たり負けしなくなってきたと思います。あとは一試合の中でのスプリントの量がすごく増えました。走力についてはチーム練習でも取り組んできましたし、自主トレでも20メートルのスプリントを欠かさずこなすようにしていました。その結果が出てきていると思います。
――1月の最終予選では6試合全てに関わり、3ゴールを挙げました。
久保 チーム全体としては、試合を重ねるごとにいい雰囲気になってきていましたし、最後までモチベーションを高く保ち続けられたからこそ優勝することができたと思います。個人としては、純粋にゲームを楽しめた点は良かったですが、3ゴールというのは満足できる結果ではないですね。
――勝てば本大会出場が決まるイラク戦では、先制ゴールでチームを勢いづけました。
久保 どの試合も得点を狙っていましたが、あの大事な場面で点が取れたことはすごく良かったですし、チームもだいぶ落ち着いたと思います。一発勝負のトーナメントでは、先制点が取れれば試合運びが楽になりますから。
――本大会出場が決まった後にケガで離脱を強いられましたが、復帰した今、コンディションはいかがですか?
久保 今はボールも蹴れているし、いい方向に向かっていると思います。これから直前キャンプもありますから、そこで調子を上げていきつつ、試合勘も取り戻していきたいと思います。
――トゥーロンでのイングランド代表戦は、リハビリも兼ねて現地でゲームを観戦されたそうですね。
久保 連戦でみんな疲れている印象は受けましたが、とにかく競争意識の強さを感じました。自分を含め、予選に出ていたメンバーも決してポジションが約束されているわけではないのだと改めて感じました。そういった意味では、すごくいい刺激を受けましたね。
――新しいMercurialの印象はいかがですか?
久保 僕の好きな色である黒が使われていて、全体的に明るさもあってすごくかっこいいデザインですね。
――Mercurialのどんなところが気に入っていますか?
久保 どんどん新しい型が出てくる中で、新しいMercurialはこれまでよりさらに軽くなったと思いますし、何よりボールタッチがしやすくなりました。蹴った時の感触も個人的には好きですね。
――他のスパイクと比べて、一番違いを感じる部分はどこですか?
久保 前後左右にステップが踏みやすく、スピードが出しやすいところですね。刃型のスタッドがすごく芝生を噛んでくれるので、ストップだったり一瞬の動き出しがしやすいんです。
――最後に、リオでの戦いに向けて意気込みをお願いします。
久保 ゴール前でFWとして何ができるかをチームで見せていきたいですし、自分の強みであるスピードを生かしながら得点パターンを増やしていきたいですね。このチャンス無駄にしないよう、結果にこだわってプレーしていくつもりです。
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By サッカーキング編集部
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