ロシアW杯後のFIFAランキングの順位変動を比較 [写真]=Getty Images
FIFA(国際サッカー連盟)は11月29日、最新のFIFAランキングを発表した。日本は前回と変わらず50位にランクイン。FIFAロシアワールドカップ ロシア後の8月に発表されたランキングからは、5つ順位を上げている。では、世界各国の順位変動はいったいどうなっているのか。
今回は、ワールドカップ ロシア大会後初めて発表されたFIFAランキング(2018年8月)と今回のランキング(2018年11月)を比較。順位変動のトップ15とワースト15を紹介する。
*調査対象は、今回発表されたFIFAランキングの上位100カ国とした
*★はワールドカップ ロシア大会出場国
*カッコ内は(8月のFIFAランキング→11月のFIFAランキング)
■トップ15(最もランキングを上げた国)
1位(+9)
エジプト★ (65位→56位)
2位(+7)
ウクライナ (35位→28位)
セルビア★ (36位→29位)
ノルウェー (53位→46位)
ウガンダ (82位→75位)
ジョージア (96位→89位)
7位(+6)
モロッコ★ (46位→40位)
8位(+5)
ボスニア・ヘルツェゴビナ (39位→34位)
ナイジェリア★ (49位→44位)
日本★ (55位→50位)
カタール (98位→93位)
12位(+4)
ルーマニア (28位→24位)
韓国★ (57位→53位)
フィンランド (62位→58位)
15位(+3)
オランダ (17位→14位)
イタリア (21位→18位)
イラン★ (32位→29位)
エクアドル (60位→57位)
イスラエル (93位→90位)
ワールドカップ ロシア大会後からFIFAランキングを最も上げたのはエジプトだった。28年ぶりの出場となったW杯では、3戦全敗のすえにグループステージ敗退。失意の帰国を余儀なくされたが、元日本代表監督のハビエル・アビーレ氏の新監督就任をきっかけにV字回復を果たした。9月以降に行われた4試合すべてに勝利。FIFAランキングは一気に9つも上がった。アフリカネイションズカップ2019の予選突破を決め、来年6月に開幕予定の本大会では躍進が期待される。
エジプトに次いでFIFAランキングを上げたのは、ウクライナ、セルビア、ノルウェー、ジョージア、ウガンダの5カ国。それぞれ7つのランクアップを果たした。ウクライナはUEFAネーションズリーグ2018-19のリーグB・グループ1を首位通過。リーグAへの昇格を決めた。セルビアとノルウェーもリーグBへ、ジョージアもリーグCへの昇格が決定している。一方、ウガンダはアフリカネイションズカップ2019の予選通過を果たした。これらの好結果がFIFAランキングの急上昇を後押しした格好だ。
なお、日本はボスニア・ヘルツェゴビナ、ナイジェリア、カタールらと共に、トップ8に入った。アジアではカタールと並んで、“W杯後にFIFAランキングを最も上げた国”となっている。来年1月には、森保ジャパン発足以降で初の公式戦となるアジアカップが開幕。ここで好結果を残して、さらなるジャンプアップを果たすことができるだろうか。
■ワースト15(最もランキングを下げた国)
1位(-12)
コンゴ民主共和国 (37位→49位)
2位(-9)
ブルキナファソ (52位→61位)
3位(-8)
北アイルランド (27位→35位)
カメルーン (47位→55位)
カーボベルデ (64位→72位)
フェロー諸島 (90位→98位)
7位(-7)
スロベニア (55位→62位)
8位(-6)
ガーナ (45位→51位)
ザンビア(76位→82位)
ベニン (88位→94位)
11位(-5)
アイスランド★ (32位→37位)
12位(-4)
アイルランド (29位→33位)
コスタリカ★ (32位→36位)
14位(-3)
アメリカ (22位→25位)
モンテネグロ (41位→44位)
今年8月以降にFIFAランキングを最も下げたのは、コンゴ民主共和国だった。実に12のランクダウンとなっている。アフリカネイションズカップで最多2度の優勝を誇る実力国だが、2018年は一度も勝利を挙げられず。今年8月以降に行われた公式戦は3分け1敗という結果に終わった。
ロシアW杯に出場した32カ国では、アイスランドがワースト1位に。FIFAランキングは5つのダウンとなった。スイス、ベルギーが同グループに入ったUEFAネーションズリーグ2018-19は、4戦全敗。1得点13失点と内容も悪く、最下位でのリーグB降格が決まった。同国代表では、近年の躍進を支えてきたヘイミル・ハルグリムソン監督が今年7月に辞任。かつてスウェーデン代表を率いたエリック・ハムレン氏を新監督に招へいして新たなスタートを切ったが、苦戦を強いられている。
4つのランクダウンとなったコスタリカもまた、ロシアW杯終了後にオスカル・ラミレス監督が退任。コーチだったロナルド・ゴンサレス氏が暫定的に指揮官を務めたあと、10月になってウルグアイ人のグスタボ・マトサス氏の新監督就任が発表された。新体制発足後は2連勝スタートを切ったが、世代交代という課題に対処しながら、今後どうチームを立て直していくのか注目される。
(記事/Footmedia)
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