東福岡が完封勝利を収め、ベスト4に進出した[写真]=平山孝志
第94回全国高校サッカー選手権大会の準々決勝が5日に行われ、東京B代表の駒澤大高と福岡代表の東福岡が対戦した。
駒澤大高は1回戦で阪南大高(大阪)に2-1で勝利を収めると、2回戦で尚志(福島)、3回戦で松山工業(愛媛)を撃破し、初のベスト8に駒を進めた。迎え撃つのは、夏のインターハイ王者・東福岡。遠野(岩手)と新潟明訓(新潟)に快勝を収め、3回戦では市立船橋(千葉)との接戦をものにし、準々決勝へと駒を進めた。
試合開始早々の2分、駒澤大高が攻め込む。相手陣内中央でボールを受けた深見侑生が右サイドの竹上有祥へ展開。竹上がドリブル突破からファーストシュートを放ったもが、ボールはゴール右にそれてしまった。直後、東福岡は左サイドの髙江麗央が中央へ切り込み、ペナルティーエリア内左から右足シュートを打ったが、ここはGK鈴木怜に阻まれる。このプレーで獲得した左CK、キッカーの中村健人が上げたクロスはゴールラインを割ってしまい、チャンスを生かせない。
その後も駒澤大高が攻める展開となる。26分、再び中村の右CKから餅山大輝がヘディングで合わせたものの、ここも得点とはならず。34分には駒澤大高の村上哲が自陣左サイドでボールを奪取し、ドリブル突破からシュートを放つも、枠を大きく外してしまう。
さらに35分、ペナルティーエリア近くの左サイドで竹上がファウルを受け、FKを獲得。竹上のキックに高橋勇夢がヘディングでゴールを狙うも、これもゴールならず。前半は駒澤大高のペースで試合は進んだが、スコアレスで試合を折り返した。
後半立ち上がりの43分、駒澤大高は春川龍哉に代えて武智悠人、44分には竹上に代えて菊地雄介を投入し、得点を奪いに行く。
直後に東福岡は右サイド高い位置でボールを受けた中村のクロスにペナルティーエリア内で児玉慎太郎がフリーで合わせるも、枠を外してしまう。すると48分、髙江に代えてインターハイ得点王の藤川虎太朗を投入。こちらも勝負に出る。
55分、餅山がペナルティーエリア内でGKをかわして決定的なチャンスを作ったが、駒澤大高の深見がスライディング。ゴールを決めることができない。
後半攻勢に出た東福岡が先制に成功する。62分、右サイドの三宅海斗がクロスを上げ、途中出場の毎熊晟矢がゴール前に飛び込む。GK鈴木がクロスに反応してコースを変えたが、クリアしきれずに高く上がったボールを橋本和征がヘディングで押し込み、ゴールネットを揺らした。
同点ゴールを奪いに行く駒澤大高は73分、ペナルティーエリア左から野本克啓がFKでクロスを上げるも、小田逸稀がクリア。さらに74分にはゴール前の混戦から村上がシュートを放つも、枠をとらえきれない。
東福岡のDF陣が最後まで失点を許さず、試合は1-0でそのまま終了。勝利を収めた東福岡が17年ぶりのベスト4進出を決めた。
勝ち上がった東福岡は9日に行われる準決勝で、星稜(石川)と明徳義塾(高知)の勝者と対戦する。
【得点者】
0-1 62分 橋本和征(東福岡)