チーム3点目を決めて喜び久保建英(41番)らFC東京U-18の選手たち [写真]=内藤悠史
高円宮杯U-18サッカーリーグ2016プレミアリーグEAST第5節が7日に行われ、東京ガス武蔵野苑多目的グランドではFC東京U-18と鹿島アントラーズユースが対戦した。
昨シーズン5位のFC東京U-18は、開幕戦こそ清水エスパルスユースに0-1と完封負けを喫したものの、第2節からは3連勝を記録。流通経済大学付属柏高校に2-1、大宮アルディージャユースに5-2、そして前節では柏レイソルU-18に1-0と競り勝った。3勝1敗の勝ち点9で首位に立っている。一方の鹿島ユースは昨シーズン、プレミアリーグEASTを初制覇。ガンバ大阪ユースとのチャンピオンシップも制した。前年王者として迎える今シーズンは開幕戦で大宮ユースに2-1と競り勝ったものの、第2節では柏U-18に2-3と敗戦。第3節の市立船橋高校戦と第4節のアルビレックス新潟U-18戦はスコアレスドローに終わり、1勝2分け1敗の勝ち点5で6位となっている。
快晴に恵まれる中でキックオフを迎えた一戦。開始15分は互いに拮抗した展開でシュートまで持ち込む場面はほとんどなかったが、次第にFC東京U-18がボールポゼッション率を高めていく。両サイドのスペースを突き、左サイドのMF生地慶充が縦への突破でゴール目へ迫ると、FW半谷陽介も右サイドへ流れて起点となり、鹿島ユースの最終ラインを押し下げた。
なかなか前線で起点を作れない鹿島ユースは38分、右サイドでのパス交換から最後はMF井村瞭介がミドルシュートを放ったものの、枠の右へ外れた。
そして40分、均衡を破ったのはFC東京U-18だった。MF内田宅哉が左サイド深くまで突破して中央へ折り返すと、ゴール前でクリアを試みた鹿島ユースのオウンゴールを誘発。先制に成功した。FC東京U-18はゴール直後にも内田が強烈なミドルシュートで枠を捉え、43分には左CKからDF蓮川壮大がクロスバー直撃のヘディングシュートを放つなど、攻勢をかけていった。前半は1-0で終了した。
1点ビハインドの鹿島ユースは後半開始時からDF中村勇太をピッチへ送り出し、センターバックとして先発した篠崎輝和を前線に配置転換。さらに2列目にはMF須藤翼を投入して反撃を期す。56分にはDF白井亮のクロスボールから篠崎がヘディングシュートを放ったが、大きく枠を外れた。
対するFC東京U-18は前半と変わらずボールポゼッション率を高め、相手のプレスをパスワークで外しながら攻勢をかけていく。59分には右サイドを突破してMF伊藤純也が決定機を迎えたがシュートは枠を越え、61分にも内田が強烈な左足シュートでゴールに迫った。
そして63分、FC東京U-18が追加点を奪った。右CKのこぼれ球に反応したDF岡庭愁人がシュートを放つとゴール前の混戦で鹿島ユースの選手に当たってコースが変わり、ゴールネットを揺らした。
2点ビハインドを負った鹿島ユースは65分、右サイドからのFKにファーサイドの中村が頭で合わせると、ゴールライン上でFC東京U-18がクリア。微妙なラインジャッジとなったが、得点は認められなかった。
以降もFC東京U-18の攻勢は変わらない。80分には途中出場のMF久保建英が右サイドからの巧みなドリブル突破でカットインし、シュートを決めて3点目。リードを3点に広げ、勝利を決定付けた。
試合は3-0で終了。完封勝利を収めたFC東京U-18は4連勝で勝ち点を12に伸ばし、首位をキープした。一方の鹿島ユースは4試合勝ちなしとなった。第5節を終え、リーグ戦は1カ月半の中断に突入する。次節は6月26日、FC東京U-18は青森山田高校とアウェーで対戦。鹿島ユースは流通経済大学付属柏高校と対戦予定だが、試合日程は未定となっている。
【スコア】
FC東京U-18 3-0 鹿島アントラーズユース
【得点者】
1-0 40分 オウンゴール(鹿島アントラーズユース)
2-0 61分 岡庭愁人(FC東京U-18)
3-0 80分 久保建英(FC東京U-18)
取材・文=内藤悠史