中盤の底で相手をブロックするポジション、すなわちアンカーには、優れた戦術理解と状況判断が求められる。マンチェスター・ユナイテッドで活躍するマイケル・キャリックが、テレビ画面では見られないアンカーの熟練されたプレーを説明してくれた。
アンカーは相手FWとMFの両方に気を配らなくてはいけない。自分と最終ラインの間で相手FWにゴールを向かれたら、守備側は完全に後手に回る。だから、相手FWが下がってくさびのボールを受けるのは絶対に阻止しないといけない。この時に必要になるのはセンターバックからの指示。味方からのコーチングに従って、相手FWへのパスコースを切るんだ。ただし、相手チームが中盤に人数を掛けている時に、自分の背後ばかり気にしていたら目の前の選手を見失ってしまう。まずは半身になることを心掛けるといい。そうすれば、相手FWに送られるくさびのパスに注意しつつ、ちゃんと正面の相手選手を見ることができるんだ。
<誌面に続く>
最新戦術メカニズム
2011年11月2日(水)発売
今号の特集は「最新戦術のメカニズム」。シーズン開幕から2カ月が経過し、各クラブが繰り広げるサッカーの形、プレーの傾向や特徴が次第に明らかになってきました。果たして彼らは、攻守においていかなるスタイルを志向しているのでしょうか?そこで、今号では特徴的なスタイルを掲げる主要クラブの戦術を4つのフェイズ(局面)に分けて分析。ボールを運び、相手の守備陣を崩し、ゴールに結びつ けるまでのメカニズムを詳細に追いました。戦術など知らなくても、サッカーは面白い。ですが戦術を知れば、サッカーをもっと楽しめるはずです。また、新連 載・ユーロ2012出場国分析ファイルも注目です。
特別付録は『WCCF』スペシャルグッズのオリジナル・カードケース、ダビド・ビージャ&クリスチアーノ・ロナウドのWSKスペシャル・ポスターです!! この機会にぜひゲットしてください!!