「それゆけ! サッカー部」では、全国各地でサッカーに励む部活生をご紹介。第4回は第2回にも紹介した群馬県で活動している東洋大学女子サッカー部を再び取材した。前回は戸田有悟監督にチームのビジョンなどを紹介してもらったが、今回は活動の拠点である板倉キャンパスを訪問。今年3月に建てられたプロサッカークラブに匹敵する寮の内部も紹介してもらった。
自然豊かな地と最高の施設の中で、サッカーに集中できる環境
まず、板倉キャンパスは1997年に開設されました。生命科学部、食環境科学部、大学院研究科生命科学研究科の学生が広大なキャンパスで日々勉学に励んでいます。今年4月に入学した私たち11人は、食環境科学部でサッカーとの文武両道を目指しています。
キャンパス内の地上2階建ての寮は、今年3月にできたばかりです(写真は最下部に掲載)。施設の充実度は大学女子サッカー界でも屈指だと思います。1階は食堂、トレーナールーム、ジャグジー、そしてミーティングルームを完備。食堂では管理栄養士さんが食事を作ってくれるので、栄養バランスの良い食事を摂ることができます。毎日の献立が栄養士さんの献立と一緒に掲示されているので色々と勉強になります。トレーナールームには4つのベッド、製氷機も設置されているため、練習後の体のケアを迅速にすることが可能です。
プロジェクターを完備したミーティングルームでは、試合の映像を見て分析をしたり、みんなで試合観戦もします。大きな鏡があるので、体のバランスをチェックすることもできます。時間があれば、選手みんなで筋肉トレーニングや体幹トレーニングなどもしています。1階には上記のほかに、監督室とコーチ室に加え、管理人室も用意されています。管理人を務めるご夫婦は、寮の中で毎日の生活をしているため、生活面での相談などがあれば選手の“お父さん”、“お母さん”役となってくれます。
2階には私たちの部屋があります。2人1部屋で25部屋があるので、50名が生活できます。部屋にはベッドのほかに勉強机が各個人用に置いてあるので、勉強もしっかりできる環境です。私たちの部屋以外にラウンジ、洗面所、洗濯場があります。ちなみに、2階に上がるためには専用のカードキーを1階で通す必要があるので、セキュリティは万全となっていますね。寮から徒歩1分でキャンパス内の練習場に到着します。人工芝のサッカー専用グラウンドなので、雨の日も快適に練習ができます。練習グラウンドの横にはサッカー部専用のロッカールームがありますし、エアロバイクやバランスボールがあるジムも用意されているんです。
「明るく、厳しく、楽しく! 今年から結果を出す!」
左から富澤真保選手、髙木夏美選手、岸みのり選手
皆さん、東洋大学女子サッカー部に入ったきっかけ、東洋大学での目標を教えてください。
髙木 私は高校でサッカーを辞めるつもりでしたが、戸田監督に東洋大学の話を聞いて続けようと思いました。サッカーに集中することができる環境が整っていますし、監督が考えているサッカーが好きなサッカーと似ていたので入学を決意しました。高校では日本一になる夢が達成できなかったので、4年間で日本一に立ちたいです。東洋大学では、ゲームを作って得点もアシストもできる選手に成長したいと思っています。
岸 大学でもサッカーを続けようと思っていて、高校3年生の時から色々なチームを探していました。東洋大学の話を聞き、一期生の自分たちが歴史を築いていけると思いました。監督と私たちの目指しているサッカーは「パスサッカー」なのですが、センターバックの自分からサッカーが始まるという点も入学を決めた一つです。目標は4年間で日本一になること。一対一で負けないようなジェラール・ピケ選手や岩清水梓選手のような選手を目指しています。
富澤 高校生の時は大学に行くか迷っていました。高校生の時にひざを大ケガし、高校の3年間は満足いくプレーはできなかったんです。サッカーを続けたい気持ちはあったので、監督が「一緒にやろう!」と熱心に誘ってくれたことは嬉しかったですね。目標はみんなと同じで日本一になること。個人的な目標は、遠藤保仁選手のようにプレーで引っ張っていけるような選手になることです。そのために一つひとつのパスの精度を上げることを意識し、日々の練習に励んでいきたいです。
皆さんが東洋大学女子サッカー部一期生です。
来年、再来年と入学をしてくる選手にメッセージをお願いします。
富澤&髙木&岸
東洋大学板倉キャンパスは自然が豊かでサッカーに集中できる環境です。寮もできたばかりでキレイですし、プロクラブでもなかなかない環境だと思います。スローガンは「明るく、シビアで粋なチーム」なので、ピッチ内でもピッチ外でもチームメートと仲良くしていますし、チームの雰囲気は最高です(笑)。明るい中にも厳しさを持ってサッカーに取り組んでいて、数年後と言わず、今年から結果を求めていきます。私たちが目指す「パスサッカー」を一緒にできる日を楽しみにしています!
東洋大学女子サッカー部 寮内部
トレーナールームにはベッド4つ、製氷機も完備
1階には食堂があり、栄養管理士が献立を作成
バランスの良い食事が選手の力の源に
プロジェクターと大きな鏡があるミーティングルーム
2階の選手の部屋に行くためにはカードキーが必要。セキュリティ万全だ
2階のラウンジでは選手同士で勉強したり、ミーティングをしたりする
2人1部屋制で25部屋50人が住めるようになっている
部屋にはベッドと勉強机があり、エアコンも完備
東洋大学女子サッカー部 練習施設
サッカー部専用の人工芝で効率的な練習が可能
グラウンドの横には筋トレルームがあり、リハビリなどにも活用できる
東洋大学女子サッカー部
住所:〒374-0113 群馬県邑楽郡板倉町泉野1丁目1-1
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