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<BFB一周年特別インタビュー>プロデューサー阿部氏が語るBFBの一年と新要素の全貌

2013.12.06


バーコードフットボーラーのプロデューサー阿部淳氏。「サッカーらしさには徹底的にこだわった」


――バーコードフットボーラーは、1年間で120万ダウンロードというところまできているそうですが、ご自身はバーコードフットボーラーが愛されている理由をどのように分析されていますか?

阿部 ひとつは「こだわりですかね。私自身、サッカーが好きでこのゲームを作ったということもあり、自分と同じサッカー好きの方に喜んでいただけるよう、徹底的にこだわりました。正直、サービス開始前は「こだわりがちゃんと伝わるのかな?」という心配がありましたが、今時点で考えてみると、そういったこだわりがしっかりとお客様に届いていると思っています。今でも、サッカーをリスペクトして、サッカーらしさには徹底的にこだわって作っています。お客様の中には、登場する選手に武士やバナナが出てきたり、おちゃらけた一面もあるように見えている方もいらっしゃるかもしれませんが、それ以外のコアな部分では、「どうやってサッカーらしさをゲーム内に取り込むか」というところにこだわって作っています。

――具体的にはどういう形でサッカーらしさを取り込んだのですか?

阿部 例えば、240都市のホームタウンを選べるようになっているのですが、Jクラブのホームタウンはもちろんですし、JFLのホームタウンも入っています。通常ですと、1つの県に対して5つぐらい人口の多い都市を選ぶのですが、「人口は多くないけれどサッカーどころ」ということで長崎県の国見町や滋賀県の野洲市を入れています。また、どうやってリアルのサッカーを気軽に体験してもらうかというところで、高校サッカーのような流れ、市の大会で勝ち上がり、各県大会、各地域大会、全国大会というステップも入れています。そういったゲーム開発時のこだわりがお客様に届いているのかなという実感はあります。

また、「バーコードフットボーラー」は、架空の選手が登場するゲームですが、選手をリスペクトして出しています。架空である良さを逆に活かし、現役に似ている選手からOBに似ている選手など、そういうことを含めてサッカーのドリームリーグのような位置づけで楽しんでもらおうと思っていました。他のゲームではなかなか出てこない往年の選手に似ている選手も多く登場しています。日本ではあまり知られていない過去の選手もリスペクトして登場させて、過去も未来もない形で戦えたらおもしろいのではないかと思い、あえて作りました。それも受け入れられた一つの要因なのかなと思います。事前登録の選手としてコロンビアのパルテラマという選手を出しました。パルテラマを知っている人というのは限られていると思いますが、個性的なルックスからたくさんの反響をいただきました。そういう人たちにたくさんプレイしてもらったことが大きかったですね。コアなサッカーファンが最初からついてくれたおかげで、そこからどんどん広がったというのがこのゲームの大きな特徴かなと思っています。


事前登録で配布されたパルテラマ。

――このゲームはすでに大成功していると思いますが、どのタイミングで「これはいける」というか、成功できる手応えを感じましたか?

阿部 正直成功するということよりもプロジェクト自体がそもそも存続できるのかというところから始まりました。

――それは意外ですね。

阿部 「1カ月で規定のダウンロード数や売上に届かなければダメ」ということがはじめから決まっていました。つまり、そもそも2ヵ月以上続けられるかどうかわからないゲームだったのですが、初動から想定を上回る監督さんに来ていただいたことで「これで、どうにか続けられる」と。それは非常にありがたかったので、成功というのはおこがましいです。いろいろな障害等でご迷惑をおかけしていて、「成功だなんてふざけるな」という監督さんもいらっしゃるので、正直あまり胸を張って言えません。ただ、このゲームをやるからには長く続けたいと思っていて、最初の勢いで「本当に続けられるんだな」という思いを持たせていただいたのは大変ありがたかったです。

――具体的に最初の1カ月でどれぐらいのダウンロード数だったのですか?

阿部 1カ月で20万ぐらいですかね。それは想定の10倍ぐらいの数字でした。自分で言うのもおかしいですが、マニアックなゲームだと思っていたので、サッカーファンに届くという自信はあった反面、理解されるまでの時間は必要だろうと思っていました。ですので、「できるだけその時間を長く持たせられれば」と思っていたのですが、最初から受け入れられました。逆に、それだけサッカーが好きな方がたくさんいたのかなと思いますし、マニアックだと思っていた部分が、実はそうではなくて、それ以上にマニアックな方がたくさんいたのかもしれません。

ゲームからリアルなサッカーへの送客


バーコードの読み取りが簡単にできる。

――そもそもなぜ、バーコードを読むというような、変わった仕組みを取り入れたのですか? 

阿部 開発の段階で開発スタッフから「バーコードはいらないのじゃないか」ということを何度も言われ、それを全部退けてきました。その大きな理由は、リアルのサッカーに対して何かしらの貢献をしたかったからです。もちろん、ビジネス的なこともしなければならないのですが、当初より思っていたのは、Jリーグなどに送客したかったのです。サッカーゲーム好きをどうやってスタジアムに足を運ばせるか。その手段としてバーコードを使えばというアイデアを思いつきました。バーコードがあればわかりやすいですし、便利です。例えば、Jリーグのチケットから柿谷(曜一朗)選手や大迫(勇也)選手が出てくるということがあれば、普段はスタジアムに行かない人も、先日のベルギー戦で活躍した柿谷選手がゲームキャラクターとしてもらえるのであれば、チケットを買ってスタジアムに足を運んでみるかもしれません。それによってサッカーにはまってもらえればリピーターになるわけじゃないですか。あとは、クラブのグッズなどのバーコードからマスコットが出てきたりとか、いろいろとやり方があると思っています。「商品にバーコードがない」ということはなかなかありません。それが、開発から言われ続けた「バーコードはいらないのじゃないか」という意見を退けた理由のひとつです。

もうひとつは他のサッカーゲームさんとの差別化もあって、「バーコードね。サッカーのやつね」とわかりやすいのかなと。そのあたりが、わざわざ「バーコードフットボーラー」という名前にしてまでバーコードをつけた理由ですね。

――具体的に、Jリーグをはじめとするリアルサッカーとの取り組みで進んでいる部分はあるのですか?

阿部 バーコードから一平くん(愛媛FCの準マスコットと呼ばれている)が出てくるというタイアップをしました。今度はアパレルブランドのGRANDEさんとタイアップし、GRANDEさんのバーコードからキャラクターが出てきます。私たちも120万ダウンロードと、ある程度の規模はできてきたと思うので、O2O(Online to Offline)という取り組みを今後は実施できるかなと思っています。ようやくパートナーさんというか、協力先の方々にメリットを享受できる規模になってきたので、これから力を入れていきたいと思いますし、ワールドカップもありますからね。Jリーグクラブさんとの提携に関しては、特に実現できればと思っています。BFBとしてはどんどんPRの場として利用していただいて、グッズの購買やチケットの売上で収益を上げていただければと考えています。また、この取組自体は、クラブ側のリスクは一切ないと思います。ですから、どんどん使ってもらえればありがたいですね。


愛媛FCの準マスコットとしてしられる「一平くん」が登場した。

――阿部さんは熱心なJリーグファンだと伺っています。Jリーグの魅力というのはどういうところでしょうか?

阿部 Jリーグは日本サッカーそのものだと思います。日本代表は、Jリーグの延長線上にある結果だと思っています。

――阿部さん個人はどういう形で楽しんでいらっしゃいますか? 観戦はゴール裏ですか?

阿部 指定席で観戦しています。指定席ですが声を張り上げていますよ(笑)。自分にとってはJリーグは生活の一部ですし、泣き笑いをチームの成績とともに歩んできたので人生そのものですが、改めて考えてみるとJリーグの魅力ってひと言で伝えるのがなかなか難しいですね。つまり、リーグとしてそういうアピールがまだ確立できていないということなのかもしれませんね。

――逆にJリーグの改善点というか、ご要望を是非お聞かせいただきたいです。

阿部 露出をもっと増やして普段Jリーグを見ていないお客様にもJリーグのことを知ってもらいたいですね。フジテレビ系すぽるとのマンデーフットボールの中にマンデーJリーグがあるだけでだいぶ違うと思います。Jリーグを見に行かないサッカーファンにも誰が得点王争いしているとか、どこのチームが優勝争いしているとかが日常的な情報として入ってくるといいなと思っています。

ついに新スキル「カバーリング」と「パンチング」がベールを脱ぐ

――それでは、ようやく一周年企画についてうかがいます。今回は大幅に要素が加わったことと思いますが、まずは新しいスキルについて。

阿部 新しく5つのスキルが出てきます。今発表しているのが、『カットインドリブル』、『ダイレクトシュート』、『レジスタ』という3つのスキルです。『カットインドリブル』は、サイドから切り込むドリブルです。中央からのドリブルは今までもあったのですが、今回加わったのはサイドから切り込むドリブルで、その映像シーンも作っています。見た目はかなりかっこいいので、楽しみにしてください。


サイドからドリブルで切り込み豪快にシュート!

――カットインを追加した理由を教えてください。

阿部 現在の攻撃シーンが中央に偏っていて、サイドの攻撃が足りていませんでした。今のサッカーは、「(リオネル)メッシが切り込んで中央でシュート!」というようなシーンが目立ちます。そういうリアルなサッカーを再現したかったんです。サイドの攻撃のひとつのアクセントとして、このスキルを入れています。


クロスからニアでシュート!

――それでは『ダイレクトシュート』についてお聞かせください。

阿部 『ダイレクトシュート』の大きな特色は、クロスを足元でシュートできることです。今まではクロスからシュートをする時、ファーサイドでヘディングに合わせるシーンしかありませんでした。今回のバージョンアップで、ニアサイドにクロスを上げて、ニアの選手が足元でシュートを打つシーンが追加されます。

――それでは『レジスタ』についてお聞かせください。


ラストパス前の起点となるスキル

阿部 『レジスタ』という機能ですが、パサー系の選手にさらなる役割を与えたスキルです。現在のパサー系のスキルとしては、『ピンポイントクロス』と『キラーパス』というスキルがあり、決定的な仕事をするスキルです。『レジスタ』は、直接決定的な仕事をするわけではないのですが、決定機の起点となるスキルですね。ボランチが主になるかと思いますが、チャンスの起点となる選手の重要なスキルとなります。


キャプション:スルーパスを防ぐ? 新スキル『カバーリング』

――それでは未発表のふたつのスキルについてお聞かせください。

阿部 あとのふたつは守備的なスキルになっています。ひとつめは『カバーリング』という主にDFにつけるスキルです。DFの裏にスルーパスが通ったり、ワンツー攻撃がゴール前で発動するんですが、それを防ぐスキルとなっています。得点パターンとして、キラーパスやワンツーが今の主流で、そのために監督さんたちも選手を配置しますし、それに適した選手を獲得するためにガチャで選手を揃えることが多かったのですが、それをあえて崩す役回りのスキルとなっています。


とうとう無回転シュートが止められる? 新スキル『パンチング』

もうひとつが『パンチング』というスキルで、GKにつけられるものです。無回転シュートのフリーキックとミドルシュートという得点パターンがあるんですが、ミドルシュートは結構入りやすいシーンのひとつでして、そのため『無回転シュート」が発動すると止められないので、猛威を振るっていました。そういう状況でディフェンス側に防げるスキルが必要だと思い、入れています。キラーパスと無回転のミドルシュートをそれぞれ必ずではないですが、防ぐ可能性があるスキルが出てくるという意味では、監督さんたちには喜ばれるのではないかと思っています。こういった5つのスキルを発表させていただいて、それぞれに新しいシーンが出てきますので、かなり見ごたえのある試合シーンになると思います。あとは、先ほどおっしゃっていたように「試合を見てなんぼ」というところもあるのですが、同じシーンと言えば同じシーンなので飽きてしまいます。そこをなるべく飽きないようにずっと見てもらうためにも増やしたかったところです。リリースから1年が経ちましたが、ここまで一気にシーンを増やすのは初めてのことなので、BFB史上最大のアップデートと言えますね。

――ゲームの中で強いと言われている定石が崩れることによって、お客さんが離れてしまうという心配はありますか?

阿部 それは素晴らしい質問です(笑)。離れてしまうという懸念はもちろんあるのですが、ひとつはよりおもしろくするという目的で作っていますので、興味は持っていただけるかなと。でも既存の「チーム戦術」をすべてを破壊するわけではないんですよ。今までは今までであって、無効になるわけではなく、さらに奥が深まるという意味合いで、この5つのスキルを入れています。そもそもスキルやシーンを追加したのは、ゲームバランスを変えたかったわけではなく、よりリアルのサッカーに近づけたいという思いがあったからです。

新要素『レジェンドミッション』はスキルを奪う!

――スキル以外の部分での変更点はどういったものがありますか?

阿部 選手の基本的な能力とポジションによって、「戦術力と言って、黄色い数字がつくのですが、今までと、つき方が大きく変わっていきます。そこがかなり大きなポイントになるのかなと思います。目的としては、今の上位の監督さんたちのフォーメーションが固まっていて、みなさん同じフォーメーションなんです。リアルなサッカーはチームごとに個性がありますから、そういう個性を出せるようにしていきたいと思いました。そのためにも戦術力というものを変えて、いろんなフォーメーションが利用されるように変更します。また、この変更にともなって、チーム力に影響が出てしまうのではないかとおっしゃる監督さんもいると思います。ですので、ステータスの再振り分けができるアイテム「ドリームミサンガ」を全員に配布しようと考えています。そして、今回加わる一番大きな新しい要素は、新イベント『レジェンドミッション』というものです。



新イベント『レジェンドミッション』とは?

――『レジェンドミッション』ですか?

阿部 はい。どのようなものかと言うと、レジェンドチームから出されるミッションをクリアしていきます。例えば、ビダンから挑戦を受けます。これですと、挑戦するチームが98年のフランスワールド杯で優勝したチームと対戦する。レジェンドチームと対戦する機能ということですね。今までは代表戦ということで、監督さん同士が戦い、ある意味殺伐としたイベントだったんですが、『レジェンドミッション』は自分のペースで楽しむことができます。「442を使え」や「コーナーキックから得点しろ」とか「インターセプトを発動しろ」といったミッションがあって、それを試合の中で満たすと、ミッションをひとつクリア、ということになります。それをいくつかクリアすると特典がもらえます。クリアした全員が特典をもらえますので、順位に関係なく自分のペースで楽しむことができます。その特典というのは、「レジェンド選手が持っているスキルを奪える」というもので、これが新しいところです。

賛否はあると思いますが、反響は大きいと思いますね。そうすることでどの選手にもスキルがつけられます。例えば、アルタガという選手は、「星が6なのにスキルがひとつしかない」という残念な選手の一例として話題になることが多いのですが、選手には3つまでスキルをつけることができますので、空いた部分に「レジェンドミッション」で奪ったスキルをつけて、アルタガが生まれ変わったりします(つけられるスキルは1つまで)。これによって、いろいろな戦略が生まれると思います。あとは好きな選手の能力をチェンジできるということですね。「この選手はこうだよね」と思っているスキルを、その選手に身につけさせることができます。今後は代表戦を開催せずに、1週間の『レジェンドミッション』をやる期間を設けたりしようと考えています。

――なるほど。これはすごく楽しみですね。

阿部 さっきまで「リアルなサッカー」と散々言ってきて、このイベントだけは少し変わってきてしまいますが(笑)。

――でも、ゲームは夢があったほうがいいと思います。しかも、一歩ずつ段階を踏んで獲得していくというのはすごくいい設定だと思いますね。サッカーでは「強いチームと対戦してうまくなっていく」という部分があると思うので。

阿部 あとは夢のチームというか、ビダン擁する98年フランスワールド杯のメンバーと戦えるというようなことは、あまりなかったので、そういう楽しみもありますね。これが第1弾で、第2弾は『GIANT KILLING』のETUと戦うというものを準備しています。レジェンドミッションは代表戦と同じく、BFBの軸になっていく、ゲームシステムかなと思います。


1周年のテーマは「感謝」と語る阿部さん。

――それでは、最後に監督さんに向けて1周年記念に関して伝えたいことなどありましたら。

阿部 1周年にふさわしい新シーン、新スキル、新イベントの実装以外にも、1周年記念として22個のキャンペーンを用意しています。先ほども言いましたが、最初は続けられるかどうかわからなかったゲームを続けさせていただけたのは、何よりも多くの監督さんたちのおかげです。1周年のコンセプトは「感謝」としていまして、その感謝にふさわしい、監督さんたち皆さんに喜んでいただけるキャンペーンを用意していますのでご期待ください。あとはキービジュアルが変わり、追ってサウンドも変わります。「BFBは変わって進化したな」と思ってもらえるようにしたいと考えています。今まで、特に最近は障害等が多発してしまいました。監督さんの信用を失うことも多々やってきて、それに関しては本当に申し訳ないと思っております。サービスの安定に関しては、もちろん今後も努めていきたいですし、それだけではまだ足りないと思うので、もっと監督さんに満足していただけるように今後も頑張ります。あとは1周年記念のPVを準備中でして、監督さんなら誰もが知っている”あの人”にPVのナレーションを担当していただきました。こちらもご期待ください。

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