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三田アナと前田さんのここだけの話「惜敗も明るい材料の見られた広島戦」/365日FC東京モバイル

2013.07.14

365日FC東京モバイル

<7月9日>
三田:6日に味スタで行われた第14節の広島戦は0-1で敗戦となってしまいました。リーグ再開初戦を勝利で飾れず残念ですね。

前田:いい再スタートを切りたいところだったけど、残念な結果になってしまったね。ただ、どちらが勝ってもおかしくない試合ではあったと思う。0-0のまま終わっていたかもしれないし、相手が広島ということを考えれば悪い内容ではなかった。この中断期間に東京がテーマとして取り組んだ、単純ミスを防ぐという意識がかなり感じられたよね。

 「ポポナイト」でポポさんが言っていたように、前半戦の湘南戦や鹿島戦では、自分たちの不用意なミスからの失点が課題として出ていた。それだけに慎重になっている部分もあるし、どちらかというと広島の良さを消す意識が強すぎたというか、そこにとらわれすぎという感じもした。

三田:ポポ監督も試合後の会見で「互いに相手の良さを消し合う難しい試合だった。われわれは公式戦から離れていて、固さも目立った。決定機はこちらの方が多く、しっかり決めていれば違った結果になっていた」と話していました。

前田:結果的には負けてしまっているから、どちらにチャンスが多かったかというのはあまり問題ではないけどね。ただ東京も、相手の良さを消してカウンターを狙うというところでは非常に進歩していて、選手の意識の高さは感じられた。カウンター攻撃のスピードが速くなったから、結構迫力はあったと思う。そこは中断期間でかなり取り組んだんだろうね。

三田:この試合では、渡辺選手が左ふくらはぎ負傷のため欠場、代わって三田選手が先発出場して右サイドに入り、ルーカス選手の1トップという布陣でした。また、代表帰りの高橋選手はベンチとなり、代わって張選手がボランチを務めましたね。

前田:結構いじったね。でも、やはりあくまでもメンバーはほとんど代えずに、中でポジションをいじるというやり方なんだけど。ただ、その中でも三田は中断前から途中出場などで非常に積極的な姿勢を見せていただけに、かなり期待されていたから、今回ついに先発ということになったと思う。

 この試合で、三田があれだけやれたというのは本当に大きな収穫だよね。広島相手にフル出場で、チームの中でも一番良いパフォーマンスを見せていたと思うし、これまで東京に足りなかった攻撃のアクセントとなれる、仕掛けられる選手だよね。ルーカスとのワンツーのコンビネーションも非常に良かったし、そこから再三シュートチャンスをつくっていた。

三田:三田選手の活躍には今後も期待できそうですね。渡辺選手が復帰したら、どうなるでしょうか?

前田:千真の1トップに戻して、ルーカスと三田が両サイドという形でいいんじゃないかな。三田はとにかくこの試合でフル出場して、しかもチームの中でしっかり機能していたというのが大きな収穫だね。このままチームに溶け込みすぎないで、自分の色を大事にプレーし続けてほしいな。

三田:チームに染まりすぎず、伸び伸びやった方が自分の持ち味が出るということですね。

前田:そうそう。無難にまとまらないでほしいね。今は「試合に出たい」「アピールしたい」という気持ち、積極的にゴールに向かう姿勢が評価されていると思う。試合に出られるようになってきたからといって、変にレギュラー定着を狙って、チームの駒として溶け込んでしまわないでほしいな。

 もちろんチームプレーは大事なんだけど、自分の良さは消さないでほしいね。
それから、広島戦では太田もかなり頑張っていた。相手のミキッチがこれでもかというくらいクロスを上げようとしていて、10本くらいは上げようとしていたと思うんだけど、本当にいい形で上げさせたのは、そのうち1本くらいだったよね。

 あとはコースを限定させて、狙ったところへ蹴らせないようにしたり、スライディングでブロックしていた。なおかつ自分でもかなり上がっていたから、太田の活躍は三田と同じくらい評価してあげたいな。そこまで太田がやっていただけに、右の徳永ももう少し積極的に攻撃参加したりしてほしいね。フィジカル的には絶対やれる能力があるんだから、もっと頑張ってほしいな。

三田:ところで、この試合では高橋選手がスタメンから外れましたね。

前田:遠征の疲れとかも考慮したんだろうね。コンフェデ杯では試合に出てプレーはしていないけど、代表ではサブの選手も、かなり追い込んでトレーニングをすると思う。ただ、ゲーム感覚とかはやや鈍っていると思うし、その辺でちょっと刺激を与えるというか、代表には選ばれているけど、クラブ内でももう一度競争させたいという狙いもあるんじゃないかな。

三田:本人も常に気持ちを引き締めているでしょうね。そして、代わってボランチに入った張選手のプレーはどうでしたか?

前田:守備の面では高いパフォーマンスを見せていたけど、攻撃面では物足りなさがあったね。米本が積極的に行こうとする分、ちょっと守備的になったのもあるとは思うけど、結果的には米本も守備で力を使う部分も多く、イエローカードももらってしまったし、少し米本の負担が増えてしまったのかなという気もする。

三田:張選手は韓国代表でもボランチにトライしているようですし、ポポさんもいろいろな選手が複数のポジションができるようにさせたいという狙いがあるようですね。

前田:そうだね。その辺は代表との兼ね合いも見ながら考えているような感じだね。

三田:それにしても、先ほどもお話に出たように、ミスからの失点が防げるようになってきているとは思うのですが、その反面、点が取れなかったのは残念です。

前田:そうだね。シュートも13本打ってはいるけど、本当に惜しかったといえる場面は少ない。あまり効果的にシュートを打っている感じはしないよね。カウンターには迫力が出てきて、チャンスをつくれそうな感じはあったけど、結局、相手がしっかり守備をしている状況での攻撃に関しては特に変化が見られない。

 逆に、今までと同じように、つないではいるものの、中盤でミスが出てボールを奪われて、相手にチャンスを与えてしまう場面も2回くらいあったよね。ポポさんもかなり怒っていたけど、そういうところはあまり改善されていない。ポジションをいじったからそうなってしまったというのもあると思うけどね。

前田治(まえだ・おさむ) 昭和40(1965)年9月5日、福岡市出身。現役時代は横浜フリューゲルスのエースFWとして活躍し、Jリーグ通算103試合29得点、日本代表では40試合12得点の成績を残した。引退後はクラブチームのジュニアユースで監督を務める傍ら、各地のサッカー教室にも出向いて指導力、育成能力に磨きをかける。2004年から東京中日スポーツの評論記事「東京論」を執筆中。
三田涼子(みたりょうこ) 昭和53(1978)年6月20日 千葉県柏市出身。元TOKYO MXテレビアナウンサー。2003年から8年間にわたり、応援番組「FC東京ホットライン」のキャスターやJリーグ中継ピッチリポーターを務め、その後もFC東京の取材を継続中。現在はフリーアナウンサーとして、JFN(ジャパンエフエムネットワーク)及びTOKYOFMでニュースなどを担当。趣味はフットサル。

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