2010年からスタートし今夏で4回目となる「EXILE CUP」が27日に開幕。今回の「EXILE CUP 2013」の予選は九州大会からスタートした。
同大会は小学校4年生から6年生を対象としたフットサル大会。九州、関西、関東、中国、東北、北海道、東海、北信越、四国と全国9地域に分かれて予選大会が行われ、各地区の優勝チームが10月5日に行われる決勝大会に進出する。
9地域の先頭を切って行われた九州大会では、大分県の大分スポーツ公園大分県サッカー協会人工芝グランドに九州各地から39チーム350名が集まり、熱き戦いが繰り広げられた。開会式ではスペシャルサポーターを務めるEXILEのUSAが自ら考案した「EXダンス体操」で選手たちとともにウォーミングアップを行い、試合前にも関わらず会場は大きな歓声に包まれた。大会は3チームずつ13のグループに分かれて総当たりで予選リーグを行い、各グループ1位の計13チームが決勝トーナメントに進出する形式で行われた。
予選リーグ終了後に行われたリフティング大会では、決勝トーナメントに残った13チームの代表が60秒間のリフティングを行い、賞品のUSAのサイン入りボールを受け取った。浅川SCの城下愛翔君(小学6年生)は、賞品を手に「とても楽しい大会です。幼稚園から始めたサッカーだけど、もっとうまくなってプロのサッカー選手になりたい」と喜びを語った。
決勝トーナメントに入ると、応援に訪れていた保護者の歓声と比例するように、選手のプレーレベルも格段に上がり、白熱した試合が展開された。そんな中で、惜しくも1回戦で敗れてしまった大串フットボールクラブのキャプテン川添晃希君(小学6年)は「相手に余裕を持ってプレーをさせてしまった。いつもの力を出すことができずに悔しい。点を入れられても『おちつかんば』(長崎地方の方言で『落ち着いて』の意味)とみんなに声を掛けていれば……」と冷静に試合を振り返った。「V・ファーレン長崎に入って、本田圭佑選手みたいになって、いつかは日本代表に」と悔しさをバネに、ステップアップを誓っていた。どのチームの選手たちもおそらく川添君と同じ気持ちに違いない。『日本を元気に』という思いは、参加した選手全員がメッセンジャーとなって地元に持ち帰ってくれるだろう。
決勝トーナメントに残った13チームの中で激戦を制したのは、大分トリニータジュニアA(大分県)。地元というだけあって応援の数も声の大きさも一番大きかった。永松恭聖君(小学6年)は、「この大会に参加しているチームの中で、一番まとまっていたから優勝できた。全国大会では優勝するだけでなく、試合内容でも笑顔で語ることができる試合をしたい」と、10月5日に行われる全国大会での目標を語ってくれた。中野翔太君(小学6年)は、「みんなが協力して、『勝ちたい』という気持ちを強く出せた。このチームは仲が良くて、パスがつながるから強い」と勝因を明かした。
「EXILE CUP 2013」は、8月24日の四国大会まで、合計9地区で予選大会が行われる。子どもたちのひたむきなプレーを見るたびに、EXILEからのメッセージ『日本を元気に』が伝わるはずだ。
勝利した喜び、敗れた悔し涙、すべては元気の源である。一つのボールでつながるサッカー。選手だけでなく、審判や運営スタッフ、そして応援してくれた保護者やこの大会に関わったすべての人たちから“元気”が発信されている。これから続く大会ではどんな“元気”に出会えるのか楽しみだ。
文=サカクラゲン 写真=瀬口陽介