8月1日、今年で4年目を迎えた小学校4年生から6年生のフットサル大会「EXILE CUP 2013」の関西大会が開催された。この大会には、サッカーを通じてEXILEのコンセプトである「Love,Dream,Happiness」の大切さを感じてほしいというEXILEの思いが込められている。予選大会の一つとして行われた関西大会の会場は日本最大規模のサッカー・ナショナルトレーニングセンター、J-GREEN堺。大阪、兵庫、京都、奈良、滋賀、和歌山と、関西の全府県から計48チームが集まり、夏の陽射しに負けない、熱い戦いを繰り広げた。会場には劇団EXILEのメンバーとして活躍中の八木将康と野替愁平も応援に駆け付け、選手たちに声援を送った。
予選リーグでは3チームずつ16ブロックに分かれて対戦し、1位のチームのみが決勝トーナメントへ進出。女子のみで構成されたチームも3チームエントリーしていたが、惜しくも決勝トーナメント進出はならなかった。それでも男子チームから1点を奪う活躍を見せた高槻如是FCガールズ(大阪府)の中内日菜乃キャプテンは「マイナスへの折り返しをダイレクトで決められた。練習してきた形で決めることができて良かった」と自らのゴールを振り返り、喜びを語った。
4人が縦に並んだ状態から間接FKを決めるという、フットサル日本代表さながらのプレーを見せたMESSE OSAKA U-12は、元日本代表のラモス瑠偉氏が運営する「ラモス瑠偉 MESSE! フットサルスクール」関西3校の選抜選手で構成されたチーム。湯川俊樹監督の下、素晴らしいフットサルを見せていたが、決勝トーナメント1回戦でPK戦の末に敗れ、惜しくも敗退となった。
決勝トーナメントを盛り上げたのは、6年生の選手たちで構成されたEDCと、5年生の選手たちで構成されたエスコーリャ デ クラッキの2チーム。ともにベスト4に進出した2チームは、EDCスクール(大阪府、京都府)内のチームだ。しかし準決勝では、EDCがFC Victoria(兵庫県)に、エスコーリャ デ クラッキが宇山サッカークラブ(大阪府)に敗れ、どちらも決勝進出をあと一歩のところで逃した。そのため、3位決定戦は“同門対決”となり、6年生チームのEDCが“先輩”としての意地を見せ、3-0で快勝した。
テクニシャンぞろいのエスコーリャ デ クラッキに勝利した後も、宇山サッカークラブの快進撃は止まらなかった。準々決勝では、EXILE CUPの過去3大会で2度の関西大会優勝、全国大会でも2度の準優勝に輝いている大阪セントラルFC(大阪府)を破り、力を見せ付けた。ゴレイロを中心とした堅い守りを持ち味とし、鋭いカウンターで終始相手を苦しめていた。最後尾からチームを支えた岩淵泰樹君は「楽しかった。(敗れてしまった決勝戦も)面白かった」と悔しさをにじませながらも、大会を思う存分楽しんだ様子だった。
その宇山サッカークラブを3-0で破り、初優勝に輝いたのはFC Victoria。同チームは、今年6月の第37回全日本少年サッカー大会兵庫県大会で準優勝を成し遂げた有岡FCの5・6年生で構成されたAチームだ。大舞台でハットトリックの活躍を見せ、優勝の立役者となった橋本由人君は「最初は調子が良くなかったけれど、最後の決勝戦でハットトリックもできて良かった」とコメントし仲間と優勝の喜びを分かち合いながらも、「今日のように、チームで走り負けないように戦いたい」と10月5日の全国大会に向けて早くも気持ちを新たにしていた。
文=北谷仁治 写真=REAL PHOTOGRAPHY 近藤宏樹