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ドログバもアザールも!?フランスの育成出身選手が膨大に参加したブラジル大会

2014.06.30

during the 2014 FIFA World Cup Brazil Group C match between Greece and the Ivory Coast at Castelao on June 24, 2014 in Fortaleza, Brazil.

drogba
 実はワールドカップ・ブラジル大会には、知られざるフランス育成の果実がごろごろしている。

 フランスでは広義の“育成”が、プレフォルマシオン(前育成)、フォルマシオン(育成)、ポストフォルマシオン(後育成)の3段階に分けられており、そのいずれか、または全ての恩恵を受けた選手たちが、各国の代表に散らばっているのだ。ユースのフランス代表経験者も少なくない。

 全てを網羅することはできないが、今大会出場選手を中心に、主な選手を挙げてみる。(グループのアルファベット順)

●カメルーン代表
FWバンジャマン・ムカンジョー 
19歳でカメルーンからフランスの有名育成クラブ、レンヌに到来。ここでポストフォルマシオンを受け、リーグアン各クラブを渡り歩く。

GKシャルル・イタンジュ 
パリ北郊に生まれ、18歳で同じパリ北郊のレッド・スターでフォルマシオンを完成。19歳で北フランスのRCランスに入団し、ポストフォルマシオンを受けながらプロデビュー。

FWヴァンサン・アブバカール
18歳でカメルーンから北フランスのヴァランシエンヌに到来。一貫してヴァランシエンヌでフォルマシオン、ポストフォルマシオンを受けながらプロデビュー。

MFジャン・マクーン
18歳でカメルーンからフランスの有名育成クラブ、リールに到来。一貫してリールでフォルマシオン、ポストフォルマシオンを受けながらプロデビュー。

MFステファン・エムビア
17歳でカメルーンからレンヌに到来。一貫してレンヌでフォルマシオン、ポストフォルマシオンを受けながらプロデビュー。

DFブノワ・アスー=エコト
北フランスのアラスに生まれ、11歳で同じく北フランスの有名育成クラブ、RCランス入り。一貫してRCランスでプレフォルマシオン、フォルマシオン、ポストフォルマシオンを受けながらプロデビュー。

DFオレリアン・シェジュー
18歳でスペインからフランス南西のポーに到来。19歳でフランスの有名育成クラブオセールに入団してポストフォルマシオンを受け、ルーアンを経て22歳でリール入り、ここでプロデビュー。

DFアンリ・ベディモ
15歳からフランスのグルノーブルでフォルマシオンを受け、19歳でトゥールーズ入り。トゥールーズでポストフォルマシオンを受けながらプロデビュー。

MFアレクサンドル・ソング
13歳からパリ北郊レッド・スターでプレフォルマシオンを受け、14歳でバスティアに移ってプレフォルマシオンを完成。同じバスティアでフォルマシオンを受けながら、17歳でプロデビュー。

●コートジボワール代表
FWディディエ・ドログバ
13歳からヴァンヌでプレフォルマシオン、15歳からルヴァロワでフォルマシオン、19歳からルマンでポストフォルマシオンをそれぞれ受け、このルマンでプロデビュー。

MFヤヤ・トゥーレ
フランス人育成監督のジャン=マルク・ギユーがコートジボワールの首都アビジャンに創設した「アカデミー・ジャン=マルク・ギユー」(ASECミモザ)で13歳からプレフォルマシオンとフォルマシオンを受け、18歳で提携関係にあったベルギーのベヴェレンへ巣立つ。

DFコロ・トゥーレ
13歳から、やはり「アカデミー・ジャン=マルク・ギユー」でプレフォルマシオンとフォルマシオンを受け、21歳でアーセナルへ巣立つ。

FWジェルヴィーニョ
11歳から、やはり「アカデミー・ジャン=マルク・ギユー」でプレフォルマシオンとフォルマシオンを受け、ベルギーのヴェブレンを経て20歳でフランスのルマンに到来。ここでポストフォルマシオンを仕上げる。

FWサロモン・カルー
15歳から、やはり「アカデミー・ジャン=マルク・ギユー」でプレフォルマシオンとフォルマシオンを受け、オランダのフェイエノールトへ巣立つ。

DFセルジュ・オーリエ
パリ北郊ヴィルパントの町クラブでプレーし、14歳で北フランスのRCランスへ。一貫してRCランスでプレフォルマシオン、フォルマシオン、ポストフォルマシオンを受けながらプロデビュー。19歳からはトゥールーズ。

DFスレマンヌ・バンバ
パリ郊外に生まれ、13歳から一貫してパリSGでプレフォルマシオン、フォルマシオン、ポストフォルマシオンを受けながらプロデビュー。

FWジオヴァンニ・シオ
9歳から、フランスの有名育成クラブだったナントで、一貫してプレフォルマシオン、フォルマシオンを受け、18歳でレアル・ソシエダに巣立つ。

DFブリス・ジャジェジェ(*ブラジル大会には未招集)
12歳から、一貫してパリSGでプレフォルマシオン、フォルマシオン、ポストフォルマシオンを受け、20歳でエヴィアンへ巣立つ。パリSGではフランス代表のママドゥー・サコと同期生。

●ボスニア・ヘルツェゴビナ代表
MFミラレム・ピアニッチ
14歳でフランス東部のメスに到来。メスでプレフォルマシオンとフォルマシオンを受けてプロデビューすると、18歳でリヨンに移籍し、リヨンでポストフォルマシオン完成。

●ナイジェリア代表
DFウーワ・エルデルソン・エチエジレ
18歳でフランスのレンヌに到来。レンヌでフォルマシオンとポストフォルマシオンを受けてプロデビュー。

●ガーナ代表
MFアンドレ・アイユー
父親アベディ・ペレがリールでプレーしていた時代に北フランスで生まれるが、16歳でマルセイユ入り。マルセイユでフォルマシオンとポストフォルマシオンを受け、プロデビュー。

FWジョルダン・アイユー
父親アベディ・ペレがマルセイユでプレーしていた時代にマルセイユで生まれ、14歳から一貫してマルセイユでプレフォルマシオン、フォルマシオン、ポストフォルマシオンを受け、プロデビュー。

MFマイケル・エッシェン
17歳でフランスのバスティアに到来、ここでフォルマシオンを受け、20歳でリヨンへ。リヨンでポストフォルマシオンを完成しながらブレイク、チェルシーへ移籍。

●ベルギー代表
MFエデン・アザール
14歳から一貫して、フランスのリールでプレフォルマシオン、フォルマシオン、ポストフォルマシオンを受け、プロデビューとブレイクを果たした超逸材。

FWディヴォック・オリジ
アザール同様、15歳から一貫してフランスのリールでプレフォルマシオン、フォルマシオンを受け、現在もポストフォルマシオン中。すでにプロデビューも果たす。

FWケヴィン・ミララス
16歳でフランスのリールに到来。リールでフォルマシオンとポストフォルマシオンを受けてプロデビュー。20歳でサンテティエンヌへ移籍しポストフォルマシオン完成。

●アルジェリア代表
MFソフィアンヌ・フェグリ
パリ郊外に生まれ、レッド・スターなどでプレーしてから14歳でグルノーブルへ。グルノーブルでプレフォルマシオン、フォルマシオン、ポストフォルマシオンを受け、プロデビュー。U-21までフランス代表。

MFサフィール・テデール
南フランスに生まれ、やはり15歳でグルノーブルへ。グルノーブルでフォルマシオンとポストフォルマシオンを受け、プロデビュー。U-20までフランス代表。

MFヤシンヌ・ブライミ
パリで生まれ、13歳からINFクレールフォンテーヌでプレフォルマシオンを受けた秀才。15歳でパリSGに入団してフォルマシオンを開始、16歳からはレンヌでフォルマシオンとポストフォルマシオンを完成し、プロデビュー。U-21までフランス代表。

DFファウジ・グラム
フランスに生まれ、19歳でサンテティエンヌに入団。ここでポストフォルマシオンを受け、U-21フランス代表も経験。

DFカルル・メジャニ
リヨンに生まれ、14歳で隣のサンテティエンヌへ。サンテティエンヌでプレフォルマシオン、フォルマシオンを受け、レンタル先のロリアンでポストフォルマシオンを完成。U-21までフランス代表。

MFフエド・カディール(*ブラジル大会には未招集)
南フランスのマルティーグに生まれ、16歳からマルティーグでフォルマシオンを受けた後、19歳でトロワへ。トロワでポストフォルマシオンを受け、21歳でカンヌへ。カンヌでポストフォルマシオンを完成し、リーグアンを渡り歩く。

MFハッサン・イエブダ
フランスに生まれ、14歳から有名育成クラブのオセールに入団。一貫してオセールでプレフォルマシオン、フォルマシオン、ポストフォルマシオンを受け、プロデビュー。U-21フランス代表も経験。

MFリヤド・ブドゥブーズ
フランス最東部に生まれ、12歳から一貫して、有名育成クラブのソショーでプレフォルマシオン、フォルマシオン、ポストフォルマシオンを受け、プロデビュー。U-19までフランス代表。

FWイシャク・ベルフォディル(*ブラジル大会には未招集)
アルジェリア生まれだが、16歳でクレルモンに到来。直ちにリヨンに移り、リヨンでフォルマシオンとポストフォルマシオンを受けてプロデビュー。U-20までフランス代表。

DFマジド・ブゲラ
フランス生まれで、いくつかのフランスクラブを経て19歳からグニョンへ。ここでポストフォルマシオンを完成。

MFナビル・ベンタレブ
フランスのリールに生まれ、9歳から一貫してリールでプレフォルマシオン、フォルマシオンを受ける。U-19フランス代表経験。

 上記に取り上げたの37名だが上記以外にも今大会に出場している選手はいる。ここでは取り扱いきれないほど、今や膨大な数になっており、今後のワールドカップでも、フランス育成の出身者が増えていくかもしれいない。

資料提供・結城麻里

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