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王座奪還を目指すタンピネスが新体制を発表 「神GK」イズワン・マーブド、元アーセナルMFペナントらを揃えた豪華布陣

2016.01.21

Sリーグのタンピネス・ローヴァーズFCは1月19日、2016年シーズンの新体制を発表した。ワールドカップ予選・日本戦で大活躍して「神GK」と呼ばれたイズワン・マーブドをはじめとする現役シンガポール代表を多数獲得したほか、アーセナルやリヴァプールでもプレーした元U-21イングランド代表MFジャーメイン・ペナントも加入し、「Sリーグ最強布陣」との呼び声が高い。


タンピネスと契約を交わしたGKイズワン・マーブド(写真中央)、スンドラム監督(左)、ラマチャンドラ会長(右)

1995年に開幕したSリーグで優勝5回を誇る名門タンピネスだが、過去2年間はタイトルから遠ざかっており、今年は「王座奪還」が至上命題となっている。そのタンピネスが守備の要として白羽の矢を立てたのが、シンガール代表の守護神イズワン・マーブドだ。イズワンが昨年末にJリーグ・松本山雅FCのトライアルを受ける前から正式にオファーを出し、その後も正GKのポジションを空けて待ち続けるなど、熱心な姿勢が実を結んだ形だ。契約期間は2年となっているが、海外からのオファーがあった場合は移籍を容認する条項が加えられており、イズワン本人も「チャンスがあれば日本でのプレーにまた挑戦したい」と話している。

さらに今回の新体制発表の目玉だったのが、英国プレミアリーグなどで十分な実績を持つMFジャーメイン・ペナントとの正式契約だ。15歳のときに移籍金200万ポンドでアーセナルに入団して話題になり、2007年には当時所属していたリヴァプールでUEFAチャンピオンズリーグ決勝にも出場。実績・知名度ともこれまでSリーグに所属した外国人選手の中では群を抜いており、9日に行われた練習試合にはSリーグ公式戦の平均観客を上回るファンが詰め掛けるなど、大きな注目を集めている。


タンピネスと正式に契約を交わしたMFジャーメイン・ペナント(写真左)。右はタンピネスの前会長で同クラブのメインスポンサー「コモコ・モーターズ」会長のテオ・ホックセン氏

クラブ側はペナントの報酬を明らかにしていないが、月額4万5000Sドル(約360万円)に活躍に応じたインセンティブが付くとみられており、さらにペナントが家族と暮らすコンドミニアムや乗用車も提供するため、クラブ側の負担は年額で75万Sドル(約6000万円)以上になると推定されている。これまでのSリーグでの最高報酬は、2013年にウォリアーズに所属した元日本代表MF戸田和幸の月額2万Sドル(約160万円)といわれており、シンガポールではまさに破格の待遇での契約となった。

クラブの年間平均予算が200万Sドル程度のSリーグでは、ペナントのような高額サラリーの選手を抱えることは大きな負担となるはずだが、タンピネスのラマチャンドラ会長は「クラブの財政は健全だ」と強調する。ペナント加入の効果もあって今季のスポンサー収入は100万Sドル近くに達しており、Sリーグからの分配金や助成金の約100万Sドルなどと合わせて、収支を合わせることができるとしている。

タンピネスの2016年シーズンは、1月27日(水)に行われるAFCチャンピオンズリーグ(ACL)プレーオフのモフン・バガン(インド)戦で幕を開ける。Sリーグの開幕は、2月13日(土)のブルネイDPMM-アルビレックス新潟シンガポール戦。

(アジアサッカー研究所/安藤)

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