史上最多11人の日本人選手が参戦しているブンデスリーガ。2部の昇格候補、ボーフムに所属する田坂祐介も含め、多くのプレーヤーが活躍の場を求めてドイツへと渡り、今や日本人選手がプレーしない週末はないほどだ。
香川真司(現マンチェスター・U )のドルトムントでの成功もあり、ドイツ国内での日本人に関する評価も高まっている。今夏には清武弘嗣、酒井宏樹らがドイツへと渡り、異国の地での戦いに臨む。
開幕節、存在感を示したのは誰だったのか。現地での評価はどのようなものだったのか。
ドイツメディアの採点と寸評を、振り返ってみよう。(採点は最高1、最低6)
写真=千葉格、原田亮太
【内田篤人】ファルファンの不在が響き……
『Revier Sport Online(レヴィーア・シュポルト)』
採点:3
「右サイドで”ウッシー”(内田の愛称)の前にはファルファンというパスを送る相手がいなかった。もしかしたらそのせいなのか、前への攻撃がかなり控えめだった。開始30分後にはシュティンデルに粗いファウルを受け、イエローカードを与える。シュラウドラウフの2−2のゴールを阻止できず」
『Westdeutsche Allgemeine Zeitung(ヴェストドイチェ・アルゲマイネ・ツァイツング)』
採点:4
「ファルファンが負傷のため、右サイドで彼のパスを受ける相手がいなかった。ボールを出しても受ける味方がおらず。内田自身もハノーファー陣内で相手の脅威となるようなプレーを殆ど見せられず。43分には1-0のゴールにつながるフリーキックを招いてしまい、79分には内田のいるサイドから2-2のゴールが生まれた」
【乾貴士】加入後のベストゲーム
写真=原田亮太
『Frankfurter Rundschau(フランクフルター・ルントシャウ)』
採点:十分合格/十分及第点
※数字採点ではなく、GanzOkay=十分合格/及第点、Gutdabei=健闘、という表現採点
「フランクフルトに加入してからのベストゲーム。素晴らしいテクニック、スプリント力、走力の持ち主で、オクセアンに見事なパスを出す場面も。乾の(相手GKに)ブロックされたシュートからアイクナーの同点ゴールが生まれる。チーム最多のシュート数(6本)」
【田坂祐介】シュートは相手に脅威を与えたが……
『Westdeutsche Allgemeine Zeitung(ヴェストドイチェ・アルゲマイネ・ツァイツング/ボーフム)』
採点:4
「特に目立ったところのない日本人選手のプレーだった。右サイドで殆どシュートチャンスを作れずも、43分にヘディングでボーフム最初のチャンスを生み出す。60分の切り返しシュートは相手に脅威を与えたが、そうしたプレーはあまりにも少なかった」
【清武弘嗣】大いに楽しませてもらうことになる
写真=千葉格
『Sportal.de(シュポータル) 』
採点:2.5点
「この日本人選手には、大いに楽しませてもらうことになるだろう。彼のフィニッシュ(=最後のシュート)はもっと上手くいけただろうとも言えるが、それでも絶えずHSV(ハンブルガーSV)守備陣をかき回していた。彼がその能力を証明したのは、47分のフランツへのものの見事なパスの場面だけではない」
【宇佐美貴史】ツキがなかった
『Sportal.de(シュポータル) 』
採点:3点
「速さをもたらすが、彼の上手いパスが新たな同点弾を生み出すことはなかった。ツキがなかった」
※岡崎慎司、酒井高徳(ともにシュトゥットガルト)、長谷部誠(ヴォルフスブルク)、酒井宏樹(ハノーファー)、大津祐樹(ボルシアMG)、細貝萌(レヴァークーゼン)は出場機会なし