志田友美(夢みるアドレセンス)「なにもかもポジティブに考えています」

志田友美

志田友美
(写真・文●岡田康宏)

10月から始まる仮面ライダーシリーズの新番組「仮面ライダー鎧武/ガイム」のヒロイン役に志田友美さん(16)が選ばれた。雑誌「ピチレモン」で歴代表紙登場回数第一位の人気を誇る志田さんは、今年春に「ピチレモン」を卒業し、現在は「popteen」のモデルとして活躍中。同時に、アイドルグループ「夢みるアドレセンス」のメンバーとして毎月の定期公演も行っている。

「夢みるアドレセンス」は昨年、現役及びOGの「ピチレモン」モデルを中心に「国民的ハイパー女優」を育てることを目指して結成されたガールズユニット。ここでは先月、このコーナーに登場していただいたリーダーの荻野可鈴さんに引き続き、今回は志田友美さんに話を聞いた。

ここは自分のありのままを出そうと思って


――まずは仮面ライダーのヒロイン、おめでとうございます。もう撮影には入っているんですか?

はい、入っていますね。もう、初めてのことだらけで、一人で戸惑っていたんですけど、スタッフさんとかキャストの皆さんとか、すごい優しく教えてくれて。もっともっと頑張ろうって思いました。

――決まったときはどうでした?

最初にマネージャーから「いや~、友美、仮面ライダー、無理だったよ」って言われて。「当たり前じゃないですか~」って答えたら、「うそだよ、おめでとう」って。「キャーッ!!!」ってなって、涙が滝みたいに流れて。一番最初に報告したのがお母さんで。電話で報告したら「おめでとう」って言ってくれて。

今までは演技とかにあまり興味がなかったんですよ。オーディションに行ったときも、セリフを渡されて、みんな練習しているじゃないですか。でも、私は、そこでどうすればいいのか、よくわからなくて。仮面ライダーのオーディションのときも、絶対に受かると思っていなかったから。最初に自己紹介をするんですけど、「タンバリンアーティスツから来ました、ゆうみんこと志田友美です。特技は逃げ足です」って言ったんですけど、それがまったく受けなくて(笑)。で、まずこれで落ちたなって思いました。でもここは自分のありのままを出そうと思って、みんなきっぱりした感じでやっていたんですけど、私だけ「フフフン♪」って感じでやっていたら、まさかの、まさかのですよね。

――この仕事をはじめたきっかけは、どんなだったんですか?

ピチレモンという雑誌をもともと読んでいて。小学校5年生の終わり頃、私が入院していたときに友達がお見舞いでピチレモンを買ってきてくれたんですよ。その中にたまたまモデルの応募用紙が入っていて、それでお母さんに「誕生日プレゼントでいいから受けさせて」ってお願いして。誕生日プレゼントとして、病室で全身と顔のアップを撮って応募して、そうしたら数日後に「二次審査受かりました、次は東京に来てください」って言われて。で、退院したと同時にお母さんと一緒に東京に行ってオーディションを受けて。28人くらいいたのかな。みんなオーラあるし、みんなキラキラしてたし、かわいいし。岩手に帰ってきて、こんな田舎っぺな私が受かるわけないじゃん、でもいい経験できたね、くらいにママと話していたんですよ。そうしたら編集部から留守電が入っていて、まさかと思って折り返したら「受かりました」って。お母さんと二人で泣いて喜びました。

――このときもお母さんと一緒に泣いたんですね。

泣きましたね。こらえていても、涙が出ちゃうんですよ。

――応募する前から、ずっとこういう仕事はやりたかったんですか?

やりたかったですね。だからやれて嬉しいです。

――実際、やってみてどうですか?

雑誌の仕事って写真を撮って終わりかなと思っていたんですけど、ポージングとか、大変だったし、岩手から通っていたので、移動も大変で。とりあえずポージングの練習はたくさん雑誌を見てしましたね。

髪型は大事ですよ、本当に。経験者は語ります

――夢アドでのアイドルとしての活動も、今年8月の定期公演でちょうど1周年を迎えました。

今は、すごく楽しいです。定期公演が来るのがすっごい楽しみだし、メンバーに会うのも楽しみだし。レッスンもすごい楽しみです。意識が変わりましたね。定期公演を重ねるたびにお客さんもだんだん増えてきて、毎回チケットが完売しているんですよ。それですごくやる気が出るし、次また来るねって言ってくれるファンの人がいて、期待されているから、頑張らなきゃって思います。モデルの仕事は、撮影現場に行って撮影して終わりなんですけど、アイドルはファンの前に出て、歌ったり踊ったり演技したりするので、みんなから見られているというのを意識するようになりました。もう、いろいろな角度から見られているので、緊張しますよね。私はMC担当なんですけど、緊張しすぎて、毎回必ず一回はしくじるんですよ。だから、その緊張も取れて、ちゃんとMCできるようになれたらいいなって思います。

――夢アドの立ち上げの頃は髪を分けていたんですよね。あの頃は、もっととっつきにくい感じだと思っていました。

そのときはキャラがヤンキーだったんですよ。ファンの人みんなから「ヤンキー」って呼ばれていて、2ショットのチェキにも全然呼ばれないし、握手にも全然来てくれないし。可鈴や朱莉はぱっつんでかわいいし愛嬌あるし、でも私は前髪を流していて、つり目で、眉毛も茶色くて。だからみんな私に好感を持ってくれないんだなって。

それで、プロデューサーさんに前髪切ろうかって言われて。私はそのとき前髪ぱっつんがすごいイヤで、みんなやっているし、自分は自分だって思っていたから。でも、切ってみたら絶対に分かるから切ろうかって言われて、一緒に美容院に行って。センター分けにするのが夢だったんですよ。だから切るときは、「あぁ、わたしの伸ばしていた前髪ぃ~」って。でも、それでぱっつんにしたら若返りましたね。そこから、ぱっつんが好評で、じゃあこれからはこれで行こうって。

ぱっつんにして変わったこと、たくさんあるかもしれない。定期公演でやったソロ曲が「you&me」って言うんですけど、その歌詞の中に「ぱっつん前髪で、さらさら黒髪で」っていうのがあって、それも歌詞に入れてもらって。歌詞にも入っているし、やっぱりぱっつんのままでいようって思いました。その詞を歌うのに、前髪分けてたらダメじゃないですか。だから、これからもぱっつんで。もう納得行っています。

髪型は大事ですよ、本当に。経験者は語ります。今も性格はサバサバはしているんですけど、前髪をわけていた頃は、もっとサバサバしていて。ぱっつんにしてから、女の子らしくなりました。あと、メイクが薄くなりました。それから、眉毛が今まで茶色かったんですけど、黒髪に茶色っておかしいなと気づきまして。もう、ぱっつんじゃないと無理ですね。昔の自分を見たら、これは近づけないわって思いました。わけていたときの方がいいっていう人、いないもん。

夢アドに入っていい意味で変わったよねって言われました

夢アドに入っていい意味で変わったよねって言われました

――自分自身の性格って、どんな性格だと思いますか?

なんだろう、自分の性格? あっ、ポジティブ。すっごいポジティブです。なんか、嫌なことがあっても寝ればすぐ忘れるし、嫌なことがあると親に電話するんですけど、話すとスッキリするんですよ。すぐパーって飛んでいって。だから、すっごいポジティブです。小さいこと気にしないです。最初、小六から中二まではポジティブじゃなかったんですよ、あまり。でもネガティブになっても絶対にいいことないので、そこからだんだん明るく考えるようになって。それからポジティブになりましたね。今はもう自然に。なにもかもポジティブに考えています。だって絶対、ネガティブに考えてもいいことないもん。嫌なことは引きづらないし、寝ればすぐ忘れるし。

――いい性格ですね。聞いたところ、志田さんはスタッフさん受けがとても良いとか。

全然意識はしていないんですよ。でも、楽しくお仕事したいから。キリキリした現場がいやなので、いつも楽しくしようとはしています。好かれようとか意識したら逆に変になっちゃうし、不器用なんで。だから意識は全然していないです。

――さきほどから何度かでてきていますけど、お母さんの影響も大きいみたいですね。

雑誌の着回しのコーナーとか、いっつも一緒に選んでもらっていました。私が「これとこれは?」って言うと、お母さんが「センス無いよ、友美」って。お母さんがいないと私は無理ですね。マザコンとかじゃないですよ、決して。でも、買い物に行くときも、料理するときもずっとお母さんについていたし。ママ、大好きです。ママは一度決めたらやり通す人で、本当に尊敬しますね。私がママに相談とかすると、ママは共感してくれないんですよ。「あなたがこうだからいけないんでしょ」って否定されるんです。それで私は「なんでそんなこと言うの!」って言って電話を切るんですよ。でも、よく考えるとママの言っていることが正しいんです。そういうところでは甘やかしてくれなくて。それは夢アドに入ってからますます厳しくなって。でも、そのママの厳しさで変わったところもあったかもしれないです。

――厳しいけど、仲がいいんですね。

仲いいですね。お母さんには、夢アドに入っていい意味で変わったよねって言われました。夢アドに入る前は、自分が間違っていても絶対に私は間違っていないって、そういう意見を突き通す人だったんですよ。頑固だったんです。けど、夢アドに入ってから、自分のことは自分でできるようになったし、よくなったねって。お母さんに言われました。最初は私服とかも全部お母さんに決めてもらっていたんです。お母さんはすごくセンスいいから任せっきりで。部屋の掃除とかもお母さんにやってもらっていたんですけど、お母さんに自分でやりなさいって言われて。自分でやっていくうちに一人でできるようになったので。成長しましたね。

目標は「折れない」です

――では、夢アドの他のメンバーについて聞かせてください。

前回の可鈴と似たようなことになっちゃうかもしれない。京佳だったら、絶対にみんな「大人」って言うし。でも、京佳は、公演ではMCで振られても「なにか?」みたいな大御所キャラだったんですけど、稽古とかレッスンとかしているときには子供っぽい一面がでてきて、くだらないことで、めちゃ爆笑してたり、みんなが笑わないところで一人ではしゃいでいたり、そういうところがギャップがあって、すごいかわいいなって思いますね。実は子供です。

朱莉は「あかゆうSTYLE」っていう写真集を2人で出しているんですけど、そのくらい仲が良くて、何をするにも一緒でしたね。仲が良すぎて、二人集まるとうるさすぎるから、撮影のときもバラバラにされちゃって。必ず、朱莉と友美って同じ日に撮影が会ったとしても、違う現場に入れられていたんですよ。それくらい仲が良くて、うるさくて。でも、まじめな話をするときはするし。

玲は、あの子は知れば知るほどおもしろい子です。一見、クールじゃないですか。クールビューティー。話しかけづらい感じがあって。私は隠れ人見知りなところがあるから、玲とは最初は全然話してなくて。でもレッスンに早く来ちゃって2人になったときとかに、玲のこともっと知りたいなと思って話しかけてみたら、おもしろくて。個性があります、とても。それから、玲のお母さんと私のお母さんの性格がすごく似ていて。「わかる、ママってそういう感じだよね」とか、それで仲良くなった部分もあります。どちらも厳しいお母さんで、でも、なんだかんだ言ってもお母さん大好きですね。

で、可鈴。可鈴は一番付き合いが長いですね。同期なので。ピチレモンのモデルで、最初に入ったのが、可鈴が中1、私が小6だったんですけど、どっちも同じ身長だったんですよ、145cm。小さくないですか? で、私が学年が上がるにつれてだんだんでかくなっていくんですけど、可鈴はちょっとしか変わらなくて、今は150くらいかな。私が160で。10cmも差をつけて「可鈴、チビだね」って、いっつもバカにしてます(笑)。一番最初は一緒だったんですよ、身長。ありえない! でも、なんだかんだ言ってリーダーですね。みんなでよくいじったり、バカにするんですけど、ちゃんとしっかりとしているし、いいリーダーです。

――最後に、今後の目標とかってありますか?

これからもっと忙しくなっていくと思うんですよ。仮面ライダーのドラマの撮影もあるし、映画の撮影もあるし、雑誌の仕事もあるし、アイドルの仕事もあるし。すごく忙しくなっていくと思うんですけど、折れないで一生懸命がんばりたいなと思います。目標は「折れない」です。

もうひとつ。会話をしっかりしたい、コミュニケーション能力を上げたい、言葉を覚えたいです。なんか、国語能力がないから、インタビューとかめちゃめちゃになっちゃうんですよ。仮面ライダーの制作発表のときも「仮面ライダーでもし自分がなれるとしたら何になりたいですか?」って質問で、みんなはあれになりたい、これになりたいって答えているんですけど、私は「どこでもドアがほしいです」って言って。なりたいじゃなくて、欲しいになっちゃっていて。もう、バカですよね。だから、ちゃんとしっかり会話ができるようになりたいです。それが目標です。

志田友美オフィシャルブログ
http://ameblo.jp/sida-yuumi/

志田友美 (Yuumi_Shida) on Twitter
https://twitter.com/Yuumi_Shida

夢みるアドレセンス公式ウェブサイト
http://yumeado.com/

仮面ライダーガイム
http://www.tv-asahi.co.jp/gaimu/

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