2014.01.30

ベイビーレイズ「アウェーは得意!大好きです!」

昨年、「あまちゃん」の挿入歌である「暦の上ではディセンバー」を歌い注目を集め、年末の紅白歌合戦にも出場したベイビーレイズは、今年2014年、勝負の年を迎える。2012年に結成されたベイビーレイズには、デビューから2年後までに武道館公演ができなければ解散という結成当初からの公約がある。

2014年、今年がその運命の年。

昨年末には新木場スタジオコーストでのワンマンを成功させ、1月29日には6枚目のシングル「恋はパニック」のリリースも決まり、いよいよ勝負の年を迎えるベイビーレイズの皆さんにお話を伺った。(写真・文 岡田康宏)


※左から大矢梨華子(りこぴん)傳谷英里香(でんちゃん)林愛夏(まなつ)高見奈央(なおすけ)渡邊璃生(りおとん)

アウェーは楽しいですか? 『大好きです!』

-ちらっと伺ったのですが、林さんは高校でサッカー部のマネージャーをしていたんですか?

愛夏 はい、本当は3年間やるつもりだったんですけど、高校2年の春にベイビーレイズに加入することになったので休部することになって。1年の間だけだったんですけど、サッカー部のマネージャーをしていました。最初はスコアが書けるようになりたかったり、サッカーの仕組みとか、選手の気持ちがわかるようになったり、メンタルを支えたりできるようになりたいなと思って。将来はアナウンサーになりたいという野望をもっているので、そうなったときに選手の気持ちがわかるとインタビューとかで活きるんじゃないかなと思ってマネージャーをやっていました。楽しかったです。

-12月22日に新木場スタジオコーストで行われたワンマンライブを見に行ったのですが、すごくパワフルなステージで楽しませてもらいました。自分たちで手応えはいかがですか?

大矢 楽しかったです。一部、二部と内容が違うし、覚えなきゃいけないこともたくさんあったんですけど、本番になったらとにかく楽しむってことで、あとは来てくださっている皆さんが笑顔で帰ってくれればいいなと思って挑みました。最後の曲は「JUMP」だったんですけど、すごい笑顔で皆さんが飛んでくださって、地響きみたいなものがこちらにも伝わってきたので良かったんじゃないかなと思います。

傳谷 新木場スタジオコーストは私たちが結成されて初めて立ったステージだったので。そこで単独ライブが出来るというのが驚きで、今回はチケット1500枚を目標にしていて、目標は達成できなかったんですけど、私たちから見た景色は、すごいたくさんの人があふれていて、笑っていて、こぶしが上がっていたので、それだけでもすごい満足です。

高見 リハーサルでもステージには立っていたんですけど、実際にお客さんが入ると思っていた景色とは違う感覚で。ファンの方の圧力が来るので、こちらも負けてられないなと思いました。

-ここ半年くらいで急激にファンが増えているように感じるのですが、自分たちで実感はありますか?

傳谷 私たちはロック調の曲をやっているので、ロック好きから流れてくる人だったり、楽曲提供してくれた方のファンの人が遊びに来てくれたりだとか、もともとアイドル好きな方もいるし、メンバーの2人はアイドリング!!!の候補でもあったので、アイドリング!!!のファンの方が来てくださったりだとか、そういう方が多かったんですけど、「暦の上ではディセンバー」のおかげで、年配の方から、ちびっ子ちゃんまで、幅広い方が見てくださるようになって、本当にたくさんの方に存在を知ってもらえたのかなとは思います。

-公式ブログのタイトルが「アイドルの負け犬日記」となっているように、なかなかオーディションに受からなかったり、学校でいじめられていたり、そういう環境の中から見返してやろうというのがあったと思うんですけど、こうして活動を続けていく中で自信というのはついてきましたか?

大矢 それぞれがベイビーレイズに入るまでの経験っていうのは無駄にはしていなくて、逆境を味方にして前に進んでいくというのはあるので、今回、ワンマンライブでは動員目標を達成できなかったんですけど、それを自分たちのパワーにして乗り越えていけたらなって思いますし、たくさんのところに乗り込み、乗っ取りアイドルとして乗り込ませてもらったので、私たちの中では、アウェーは得意っていう意識ができてきていて。最初の頃は、子犬のように震えているようなところがあったんですけど、最近は『よっしゃ、行くぞ!』って感じで、体をバンバン叩いて、気合を入れて乗り込みに行っています。

-アウェーは楽しいですか?

一同 (声を合わせて)大好きです。

傳谷 アウェーに乗り込んでいって、そこでどれくらい自分たちのファンにできるか。ツイッターのフォロワー数が上がったりだとか、虎ノ門道場という無料のイベントをいつもやっているので、そこに来てくださる方とか、自分たちの力で、どれだけの方の心を乗っ取れるのかが勝負だと思っているので、早くステージに出たいなって思いますね。

愛夏 初めてベイビーレイズを見て、どう乗っていいかわからないけれど、音に合わせて体を動かしてる人とかを見ると、嬉しくなります。

– アウェーで戦うときに何か意識していることはありますか?

傳谷 場所によってパフォーマンスの仕方を変えるようには意識していて、例えばリリースイベントだったら一般のお客さんが多いじゃないですか。だからそういうときは、『よし、行くぞ!』ってよりは、『行くよ?』くらいの感じで入りやすい雰囲気を作ったり、小さな子どもには笑顔を振りまいたりだとか、手をよく振るようにしたりとか。でももう少しアイドル好きなファンの方が多い場所では、少し煽るようにしてみたりだとか、ちょっとかわいらしくしてみたり、ちょっとガツガツしてみたり、少しずつ工夫をしながらライブをしています。

日本中、隅々までベイビーレイズがいるんだぞってことを知ってもらいたい

– 活動を続けていく中で、結成当初とチームワークは変わりましたか?

傳谷 もう全然違いますね。最初の頃は気持ちもバラバラで、私はとくにアイドルをやりたくなかったんで。でも、だんだんやっていくに連れて、スタッフさんと話し合ったりだとか、虎ガーさん(ベイビーレイズファンの呼称)と触れ合ったりだとか、そういう機会がどんどん増えていくと、やっぱり絶対に武道館に行きたいなと思うようになりますし、そこから逆算して、武道館に行くためには今どうすればいいのか、どんな練習をしたらいいのか、メンバー同士でたくさん話し合って、刺激し合える仲になったので、今はレッスンもすごく充実した時間になっています。

大矢 最初、メンバーで集まったあと、ご飯を食べに行ったんですけど、お互いに『どうぞどうぞ、先に食べてください』みたいな、気を使いすぎていたんですけど、今では、先についたら『お先に、いただきます』みたいな感じになってきたので。

– 最初のころと印象が変わったメンバーはいますか?

高見 でんちゃんは、最初はすごいクールな印象があった。事務所にアーティスト部とかモデル部とかあるので、モデル部の方ですか?って最初に聞いて、いや、違いますって。

傳谷 それが初めての会話だよね。

高見 もっと年上の方なんだろうなって思っていたんですけど、一個上って聞いて、すごい最初はびっくりしました。今はもう全然、普通の一個上の姉ちゃんです(笑)。

傳谷 なおすけとかは、第一印象ですごい元気な感じで、パワフルな感じだと思うじゃないですか。でも徐々に徐々にすごい女の子らしいところがでてきて、お菓子作りが大好きだったりとか、女の子っぽい服装だったり、コスプレが大好きだったりとか、かわいらしいところがどんどんでてきているので、いいなぁと。

大矢 梨華は?梨華は?

璃生 璃生は?璃生は?

大矢 りおとんは変わらない。最初っから不思議ちゃんって感じだね。

傳谷 りおとんは初めて会ったとき、髪型が爆発してたんです。

璃生 普通の一つ結びを、くしでクシュクシュってしただけ。ママがやってくれたの。

傳谷 それは今はストレートになって、ちょっと大人っぽくなったなって。

璃生 いつでもやるよ。

傳谷 見たい、見たい。

璃生 ほんとに?うそだ?!

傳谷 りこぴんはすご柔らかくなったよね。最初は少し刺々しいイメージがあったんですよ。ちょっとSっ気のあるところもあれば、ベイビーレイズの妹ってことで、本当に妹みたいにかわいらしいところもあって。でんちゃん、この髪型似合う?とか、この帽子似合う?とか、いちいち聞いてきて、かわいいな?って思います。

愛夏 なおすけとりこぴんは、このベイビーレイズがきっかけで上京してきたんですけど、最初の頃に比べれば、自立したというか、すごくしっかりしましたね。みんな、この1年2年で一皮も二皮も剥けて、自立したって思います。りおとんもでんちゃんもそうですし、私もそうなっていればいいなって思います。

傳谷 一人ひとり、考え方がしっかりしてきて、最初のころはどうぞどうぞって譲りあっていたのが、私は今こう思ってるっていうのをそれぞれが持っているので、ちゃんと5色しっかり色があるんじゃないかって思います。

– 2014年は武道館に行くための勝負の年となるわけですが、武道館に行くためには何が必要でしょう?

傳谷 ライブパフォーマンスのクオリティを高めるというのがまず一番で、完璧になることは永遠にないと思うので、今回の新木場スタジオコーストをやったことでたくさん課題が見つかったので、まずはそれをクリアして、こないだ全国ツアーに行かせていただいたんですけど、まだ行けていないところもありますし、日本中、隅々までベイビーレイズがいるんだぞってことを知ってもらいたいなと思います。

愛夏 気持ちかなって思います。2年で武道館に行くアイドルってことで自覚を持ち続けて、毎日を過ごすことだと思います。その気持をいつも忘れちゃいけないし、皆さんからも、2年で武道館に行かなきゃ解散するアイドルとして見られていると思いますし、そういうふうに見られていることで、頑張ろうって気持ちにもなりますので。

– 他のアイドルにはない、ベイビーレイズの魅力ってどういう部分だと思いますか?

傳谷 楽曲にはすごく恵まれていて、自分たちで歌っていても涙が出てしまうような歌詞だとか、勇気づけられる曲たちばかりなので、そこに作ってくださった方たちの魂と自分たちの思いを乗せたら、届く人には届くと信じているので、楽曲で好きになってくださる方はいらっしゃるのかなと思います。

– 初めてベイビーレイズの曲を聴く人にオススメの曲はありますか?

傳谷 「JUMP」は誰もが好きになる曲だと思いますし、「ベイビーレボリューション」とか「S.O.K」とかは、対バンとかでやると盛り上がりが全然違います。ただ、オープンスペースでのイベントだと「暦の上ではディセンバー」を歌うと人が集まってくれるので、その辺がオススメですね。

– では最後に、リーダーから勝負の年を迎えるにあたっての心構えをお願いします。

傳谷 本当に今年はベイビーレイズにとって勝負の年で頑張りどきだと思うので、一個一個を大事にして、もっともっとたくさんの方にベイビーレイズを知ってもらえるように、準備をしっかりして、いつでもチャンスが来てもいいようにしたいなと思いますし、もしテレビに出る機会があれば、テレビでの見せ方なども工夫して、よりたくさんの方に好感を持ってもらえるようなベイビーレイズにしていきたいと思います。必ず武道館に行きますので、今後ともよろしくお願いいたします。

1/29発売 ベイビーレイズ「恋はパニック」