取材・文=鴫原盛之
19日、アミューズメント施設向けサッカーゲーム『WCCF FOOTISTA 2019』(以下、『FOOTISTA』)の日本一プレイヤー決定戦、「FOOTISTA PLAYER’S CUP〜The ONE〜」の決勝大会が開催された。
参加したプレイヤーは、全国各地のゲームセンターで行われたエリア大会で優勝した35人、過去の月間監督ランキングで1位を獲得した6人、当日予選を勝ち抜いた6人と、昨年開催された旧『WCCF』シリーズを使用した全国大会、「WCCF CUP WINNER’S CUP The 13th」で優勝したラズ監督を加えた全48人。組み合わせ抽選によって4人を12グループに分け、各グループで1回戦総当たりのリーグ戦を実施。各グループの1位12人と、2位の成績上位者4人を加えた16人が決勝トーナメントへと進出するルールで行われた。
各地の予選を勝ち抜いたプレイヤーのほとんどが選択したフォーメーションは、昨年の稼働開始以来トレンドとなっている、5バックを敷いた5-3-2または5-4-1システム。CBにファン・ダイクやS・ラモスを据え、左右のSBにはボール奪取時に相手の攻撃スキルを消す効果を持つ、「サイドエリアブロック」が使える選手を配置するプレイヤーが多かった。
攻撃時は、特定の選手をホットラインで結び、かつ個人スキルを発動させると使用できる「カウンターアタック」、「サイドアタック」などの「スキルコンボ」を常時使用するプレイヤーと、「スキルコンボ」を全く使わず、状況に応じてホットラインを結ぶ選手を切り替えて敵陣を崩し、フィニッシュへと持ち込むタイプのプレイヤーとで、好みがはっきりと分かれていた。さらに、相手DFのマークを外すべく、カードの位置を頻繁に変えつつ、エースのC・ロナウドやアンリ、バティストゥータへとボールをつなぐなど、各プレイヤーが数百、数千試合もの練習の末に編み出した、多彩な攻撃パターンの応酬は見応え十分だった。
また、ペレをはじめロナウド、エウゼビオ、シェフチェンコなど、旧『WCCF』からの引き継ぎカードをエースFWとして起用するプレイヤーが多かったのも、今大会の特徴であると言えるだろう。
迎えた決勝戦は、3月の月間監督ランキング1位のSM=ケツアツ=マエハラ監督と、7月の監督ランキング1位のMOTO∞監督が対戦。ともに5-3-2システムを採用し、2トップにはそれぞれシェフチェンコ&ロナウド、シェフチェンコ&ペレを配したプレイヤー同士の一戦は、前半11分にゴールキックからのボールを巧みにつなぎ、右サイドからドリブルでボールを持ち込んだペレの狙いすましたパスを受けたシェフチェンコが豪快なダイレクトシュートを決めて、MOTO∞監督が先制する。
だが、SM=ケツアツ=マエハラ監督も負けてはいない。後半開始早々にスキルコンボの「デュエル」を発動させると、パスカットした相手CBにプレスを掛けてボールを奪い返したシェフチェンコがシュートを決めて同点に追いつく。さらに53分、センターサークル付近でボールを奪ったロナウドが、豪快なドリブルで敵陣中央を突破し、ドリブルシュートを決めて逆転に成功。対するMOTO∞監督も70分、敵陣でボールをキープしたペレから、またも最前線で待つシェフチェンコへピンポイントのパスを通し、ダイレクトシュートを決めて試合を振り出しに戻す息詰まる展開に。
そして、このままPK戦に突入かと思われた86分。相手ゴールキックからのボールを奪うと、SM=ケツアツ=マエハラ監督操るロナウドがシェフチェンコに絶妙のスルーパスを放つ。ボールを受けたシェフチェンコは、あっという間に相手DF3人を振り切って右足シュートを叩き込み決勝ゴールをゲット。初代『FOOTISTA』日本一プレイヤーは、SM=ケツアツ=マエハラ監督に決定した。
表彰式では、感極まったSM=ケツアツ=マエハラ監督がステージ上で涙を流しながら、「信じられない、ホンマにうれしい。応援してくれたみんなに感謝します」とコメント。一方、敗れたMOTO∞監督は、試合終了直後にSM=ケツアツ=マエハラ監督に歩み寄って勝者を称えた、実に清々しいグッドルーザーであったことも特筆に値しよう。
表彰式の終了後、解説を担当した本作の柏田知大プロデューサーは、「みなさんから大会に出たいと思っていただけるような、大会がもっともっと進化するような、そんなゲームを作っていきたいと思っています」と壇上で述べ、早くも第2回大会の開催に前向きな考えを示した。また柏田氏は、1月30日に稼働予定のシリーズ最新作『WCCF FOOTISTA 2020』で、ローター・マテウス、フィルジル・ファン・ダイクの新カードが登場することも明らかにした。
なお、本大会の模様はYouTubeのSEGA公式チャンネルで公開されているので、興味を持たれた方はぜひご覧いただきたい。
By サッカーキング編集部
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