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「受け身ではなくアクションを起こす」大人になった大久保嘉人がもたらす“ワクワク感”

2014.05.19

W杯メンバーに選出された川崎の大久保嘉人 [写真]=Getty Images

文/元川悦子

 2014年ブラジルワールドカップ日本代表メンバー23人に最後の最後で滑り込んだ大久保嘉人が、中断前最後のJ1のゲームである18日の横浜F・マリノス戦に出場した。が、川崎フロンターレには14日のアジアチャンピオンズリーグ(ACL)でFCソウルに8強入りを阻まれた徒労感が色濃く感じられ、大久保自身もダイナミックな動きが出し切れなかった。横浜FMはそんな彼らの動きの重さ、一瞬の動きの遅れを突くように、栗原勇蔵、伊藤翔、中澤佑二が続けざまにゴールを奪ってくる。川崎のブラジル前最後の公式戦は残念ながら黒星に終わってしまった。

 悔しい結果に終わったものの、大久保には両チームのサポーターから激励の大声援が寄せられ、川崎側からは片方の目が入った青色のダルマも贈られた。

「嬉しいですね。もう一つの目を入れられるように頑張ります。その目標? 得点王って書いてありましたから、そこじゃないかな」と本人は茶目っ気たっぷりに笑ったが、実はそのダルマは母・千里さんが前回の2010年南アフリカワールドカップの時に発注したのと同じメーカーで作られたものだった。

「フロンターレと全然関係ない時にお母さんが買ってたっていう。俺も全然知らなかったです」と不思議な因縁をしみじみと語っていた。

 2013年の川崎移籍も、目に見えない運命の糸に導かれたものだったのかもしれない。この地に赴き、父・克博さんの死去という大きな出来事に直面しなければ、彼の代表復帰は起こりえなかった。
 
「(父が亡くなった)1年前くらいから代表に入りたいと思って、その気持ちをずっと持ち続けて自分にプレッシャーをかけたから、ここまで来れました。それがなければヘラヘラしてたと思う。実際、それまではもう代表は別にいいかなと思ってましたから。入りたいとも思ってなかったし、入れないと思ってたし。2012年(2月のアイスランド戦)に呼ばれた時も全然期待してなかった。『大阪でやるから行きたい』と思ったくらい。今とは全然気持ちが違いますね」と大久保は自分自身のメンタル面の劇的な変化を打ち明ける。
 
 かつての彼は明確な目標を掲げて突き進むタイプではなかった。点取屋としてではなく、守備的アタッカーとして起用された南アの時も、流れに身を任せていた印象が強かった。しかし、この4年間で大久保は強い意志で理想に向かう大人のフットボーラーへと変貌を遂げた。自らアクションを起こせるようになったからこそ、現在の彼は自信に満ち溢れているに違いない。
 
「今の代表では全然やってないから分かんないけど、自分が持ってるものを出せれば間違いなく出れると思う。前のポジションだったらどこでもやれるしね。この1年間は代表戦を見てましたけど、前の迫力があんまりないと思ってた。自分が入ってワクワクさせられるような形にしたいですね」

 大久保が入るとしたら、絶対的レギュラーが確立されていない1トップか、2列目のいずれかの位置と見られる。岡崎慎司か本田圭佑が前線に上がって、彼が2列目に入る形も十分考えられる。いずれにしても、今のザックジャパンは岡崎・本田・香川真司の3枚で全体の7割以上のゴールを奪っている。彼らと大久保がどう絡むかが日本の攻撃力アップの最重要ポイントになると言っていいだろう。

「自分が1トップで出るとしたら、前でスペースを空ける動きだったり、キープだったりね。自分がキープすれば、後ろの選手たちは追い越せますし、そういうところかなと。そこで取られると何も始まらないし、しっかり体を張ることが大事ですね」
 
 本田らとの連携強化に努めれば、南アでやり残してきたゴールという結果もきっと手に届く。本人は「ワールドカップのゴールは運でしょ」と冗談交じりに話したが、それだけは絶対に果たしたいと思っているはずだ。

 大久保の2度目の世界舞台での得点を、ブラジルに行けなかったチームメートの中村憲剛、南アでともに悔し涙を流した松井大輔らも待ち望んでいる。

「嘉人は彼のよさを出せば全く問題ない。自分がいなくても全然優れたFWだからやれると思う」という中村憲剛の言葉を胸に、大久保は本大会までに最高のコンディションとコンビネーションを作り上げる。

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