横浜セントラル開催2日目に名古屋が登場。町田との接戦を制して首位を堅守した [写真]=本田好伸
13日、Fリーグ2014/2015 powered by inゼリーの横浜セントラル開催の2日目が行われた。この日は10チームによる5試合が組まれ、いずれも試合終了まで目の離せない緊迫した戦いが繰り広げられた。
最も多くの観客が詰め掛けた2日目の最終戦、ペスカドーラ町田と名古屋オーシャンズの一戦には注目が集まった。互いに1勝1敗で今シーズン3度目の対戦となったこの試合、名古屋は主力選手数名をケガで欠き、さらに28得点で得点ランキング1位を独走する森岡薫も警告の累積で出場停止という厳しい台所事情を抱えていた。対する町田も、絶対的な存在感を放つ守護神イゴールが指の骨折で離脱している苦しい状況。互いに総力戦となり、意地がぶつかり合う激闘となった。
森岡の不在で気を吐いたのが、同じピヴォのポジションでプレーする渡邉知晃。12分に左サイドからGKの股を抜くシュートを決めて先制すると、1-1で迎えた18分にもこの日2点目となるゴールを奪った。町田も、「スコアを動かすことができなかったが、前半からポゼッションを高く保つことができ、今まででの(名古屋との)対戦の中で最もやろうとしていることを体現できている時間が多かった」(関野淳太監督)と、相手ゴールを脅かす攻撃を見せたが、前半は1-2の名古屋リードで折り返した。
迎えた後半も、先にゴールを挙げたのは名古屋。23分、第21節に初出場した新加入選手、現ブラジル代表でもあるセルジーニョが右サイドを突破すると、折り返しを中央で受けた星龍太がボレーシュートをゴールにたたき込んだ。すると、2点差とされて攻勢を強める町田は27分、永島俊のシュートのこぼれ球に走り込んだ滝田学がゴールを奪い、1点差に迫ることに成功した。
そこからさらに攻め続けたのは町田。何度もゴール前まで迫り、名古屋に許したチャンスもことごとく防いでいた。ただ得点を奪うことができずに35分、横江怜をGKと交代してのパワープレーに勝利への望みを託す。それでも、ゴールは生まれない。そして残り0秒、コーナーキックの流れから中央やや左から放った横江のシュートがネットに突き刺さる。しかしそのシュートは、試合終了を告げるブザーが鳴り響いた後だった。「本当に限られたメンバーで戦い、我慢強く戦った上で勝つことができてうれしいし、選手たちは勝者だった」(ビクトル・アコスタ監督)と、名古屋が2位以下の追撃を振り切り首位を堅守する勝ち点3を獲得した。
この日はその他の試合も接戦続き。5位のシュライカー大阪と3位のバサジィ大分の対決は、序盤から点の取り合いとなったが、小曽戸允哉のハットトリックを含む5得点を挙げた大分が4-5で逃げ切った。デウソン神戸とバルドラール浦安の対決は神戸が幸先よく先制したものの、終盤に浦安が追い付くと、最後はともに勝利を狙ってハイリスクな攻撃を仕掛けたが、痛み分けのドロー決着となった。また、エスポラーダ北海道とヴォスクオーレ仙台の試合は、先制を許した北海道が3-1で逆転勝利を収めた。
さらに、フウガドールすみだと府中アスレティックFCの試合も白熱。前回の対戦ですみだに3-9と大敗を喫していた府中が意地を見せ、「この試合はプレーオフ進出(を懸けた)争いだという前に、自分たちのプライドを懸けた戦いでもあったので、その気持ちを見せることができた」(皆本晃)、「選手はファイティングスピリッツを持ってプレーし、それを体現してくれたことが勝利につながった」(谷本俊介監督)と3-6で競り勝ち、雪辱を果たした。
横浜セントラル開催は14日に最終日を迎え、同会場で第26節の5試合が行われる。
Fリーグ2014/2015 powered by inゼリー 第25節、第26節
開催日:2014年12月13日
会場:横浜国際プール/神奈川県
[試合結果]
10:00 シュライカー大阪 4-5 バサジィ大分
12:00 デウソン神戸 1-1 バルドラール浦安
15:00 エスポラーダ北海道 3-1 ヴォスクオーレ仙台
17:00 フウガドールすみだ 3-6 府中アスレティックFC
19:00 ペスカドーラ町田 2-3 名古屋オーシャンズ
写真・文◆本田好伸