12月4日にヴァンフォーレ甲府フィジカルコーチである谷真一郎氏による「プロも実践!タニラダートレーニングセミナー」がキャプテン翼スタジアム東京北にて開催された。指導者を中心に各世代の方々が参加した。
講師を務めるのは、ヴァンフォーレ甲府フィジカルコーチの谷真一郎氏。筑波大学在学中に日本代表へ招集され、 同大学卒業後は日立製作所本社サッカー部(現柏レイソル)へ入団し、1995年までプレー。 引退後は柏レイソルの下部組織で指導を行いながら、筑波大学大学院にてコーチ学を専攻する。 その後フィジカルコーチとして、柏レイソル、ベガルタ仙台、横浜FCに所属し、2010年よりヴァンフォーレ甲府のフィジカルコーチを務めている。『日本で唯一の代表キャップを持つフィジカルコーチ』である。
谷氏から日本人はアジリティが長けていると言われているのにも関わらず、1対1が弱い。これは矛盾していると世間一般のイメージとのギャップが解説された。「アジリティが強くなれば必ず1対1も強くなるはず」と強く語り、アジリティを強化するために今回実技で体験する内容を座学で紐解き、実技へと移っていった。
スピードを上げることを紐解く上で大事なのが「良い姿勢」と「力みの排除」と語られ、まずこの2つを意識するために、ラダーの上を音楽に合わせて歩くということが行われた。徐々に音楽のテンポを上げながらも、姿勢を崩さないよう意識してスピードアップしていくトレーニングだ。
その後「歩き」から「走り」に変わり、スピードが上がった状態からの切り返しや、効率の良いターンなどをテーマに進められたが、この日は雨が降ってきたため、非常に滑りやすいコンディションとなった。しかし、谷氏はこういったコンディションでもタニラダートレーニングを続ければ、滑ることや、転ぶことはなくなると語った。
続いて試合の状況を例に解説しながら、様々なステップが行われ、接地した瞬間に地面から受ける力「地面反力」を意識して実技が行われた。次第に細かなステップが多くなり、難易度が少しずつ上がっていったが、谷氏は個別に声をかけていき、受講者の方々に合わせトレーニングを行っていった。
参加者からは「映像や実演を行いながら解説してもらい、とてもわかりやすかったです」や、「とても実践的なものが多く、すぐにサッカーに役立つものが多かったと思いました」などの感想が挙げられ、「今回の発展系を期待してます」などの声も挙がった。
セミナー終了後も谷氏へ質問が後を絶たなかったが、会場の時間の都合もあり惜しまれつつも、セミナーは幕を閉じた。
By サッカーキング編集部
サッカー総合情報サイト