11月27日(日)に秋本真吾のスプリント力向上セミナーが開催された。実技と座学の2部構成で行われ、受講者の方々の意識は高く、秋本氏の言葉を聞き漏らすまいと講義を映像で残す方や、細かくメモを取る方が多かった。
秋本真吾氏は、福島県大熊町出身の元陸上選手。200メートルハードルのアジア最高記録保持者であり、現在サッカー、野球など日本を代表するスポーツ選手たちへのスプリントコーチをしている。プロ野球球団選手(2球団135選手)、Jリーグクラブ所属選手(17クラブ66選手)、なでしこリーグ所属選手(2クラブ42選手)アメリカンフットボール選手、ラグビー選手など多くのプロスポーツ選手に走り方の指導を展開。Jリーグでは浦和レッドダイヤモンズ槙野智章、李忠成をはじめ、大久保嘉人、大島僚太、谷口彰悟などの個人指導も行っている。プロ選手への指導だけでなく全国各地の子どもたちへの走り方教室も開催しており、地元でもある福島県大熊町の子どもたちを支援する被災地支援団体ARIGATO OKUMAでも活動を行っている。
実技講座でも座学講座でも共通して言われたのが、「まずは姿勢が大事」だということ。悪い姿勢で走っていれば身体を思うように動かすことができず、効率の悪い、無駄な力を多く使った走り方になってしまう。そうした走りを続けていると怪我のリスクが高まると秋本氏は語る。正しい姿勢でかつ、アキレス腱の反射をうまく使って効率よく走ることができれば、余計な力を使うことなく身体への負担を減らすことができるという。
受講者の方々の走り方、そしてジャンプの映像を秋本氏はiPadを用いて撮影し、その場で自分の動きを客観的に見てもらう。秋本氏から着地の際に踵が潰れてしまっている点や、上半身が曲がってしまい窮屈になってしまっている点など、具体的なアドバイスをもらうことで、受講者の方々はすぐに修正することができていた。
秋本氏が直接指導してきたプロ選手の動画も見ることができ、最初は彼らでさえ効率の良い走り方が出来ていなかったことが紹介され、誰でもそうした走り方は習得できるということが熱く語られた。
最後の質疑の時間では怪我についてや、股関節や体幹の具体的な練習方法についての質問などがあり、秋本氏は時間の許す限りそれぞれ丁寧に答えていった。
受講者からは「速く走るポイントには、姿勢とつま先で走ることがわかり、今後子供に教えていくための勉強になりました」、「走力アップの疑問や謎が解けたような気がします。教えていただいた事をぜひ指導に生かしていきたいと思います。本当にありがとうございました」といった感想が寄せられた。
今後も秋本氏を講師に迎えたセミナーが予定されており、1月には小学生とその保護者の方々を対象としたセミナーが開催される。お子様と一緒に保護者の方々も実際に体感してもらい、メニューをご自宅に持ち帰ってもらうことで、お子様のさらなるレベルアップを促すことを目的としている。
By サッカーキング編集部
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