『バロンiドール杯』フットサル部門第3節が3月19日にキャプテン翼スタジアム横浜元町で開催された。前節までの勝ち点で、他を突き放す妄想キャリブレーションに対し、FCアークジュエル、ベボガ!、虹のコンキスタドールの3チームはどのように食らいついていくのだろうか?
戦いの幕を開けるファンを交えたミニゲーム対決。第1種目はボールを持ちながらマークをジグザグに走り、折り返し地点からドリブルで直進しバトンを繋げる「ジグザグ&ドリブルリレー」。笛の合図と共に各チームがスタートすると、虹コンチームのファンが目を見張る激走ぶりで他を圧倒し、ドンドン突き放していく。途中、コーナーを曲がり切れずやり直しを命じられるも、FCアークジュエルとの接戦を制し見事1位でフィニッシュ。2回戦目もFCアークジュエルと虹コンの一騎打ちとなったが、ここではFCアークジュエルが雪辱を果たした。第2種目はアイドルが出したパスを、ファンが2タッチ以内にゴールへと叩きこむ「シュート対決」が行われた。各チーム着実にゴールへと蹴り込み、1本でもミスをしたら勝利が遠ざかる重圧の中、虹コンチームはほぼミスなく18本決め勝利。前節に続いてボーナスポイントを獲得、トーナメント本戦弾みをつけた。
トーナメント準決勝第1試合はドリブルリレーで接戦を演じたFCアークジュエルvs虹コン。FCアークジュエルは、和田帆乃夏のドリブル突破を軸とした攻撃的プレイを展開。一方虹コンは、ゴレイロの鶴見萌、フィクソの的場華鈴を中心とした超守備的戦術を取る。互いのスタイルが噛み合い、一進一退の攻防を繰り広げたままホイッスルが鳴りPK戦へ。ここで鶴見が大活躍。3本中2本ストップと守護神に相応しいプレイを見せ、虹コンが勝利。大会初勝利となった虹コンは、まるで優勝を勝ち取ったかのように拳を突き上げた。
波乱の展開は続く。第2試合はベボガ!vs妄キャリ。互いに優勝経験のあるチーム同士の対決は意外な形で決着を見せた。ベボガ!の水戸しのぶが蹴ったクリアボールが妄キャリディフェンス陣のお見合いにより、そのままゴールイン。なんとか妄キャリは同点を狙うためにエースの水城夢子にボールを集めようとするも、水沢心愛と昨年12月の練習試合以来の参加となった“最終兵器にして補欠”三浜ありさの体を張ったディフェンスに防がれ、そのまま試合終了。妄キャリは大会初となる3位決定戦へと回ることになった。
3位決定戦開始前、各チームのファンやマネージャーが勝利のためにアイドルへ支持を仰ぐ姿が見受けられた。大会開始当初では見られなかった光景であり、真剣な眼差しが光った。
3位決定戦、FCアークジュエルvs妄キャリ戦が始まる。和田、水城両エース対決のぶつかり合いは和田へ軍配が上がった。和田がドリブルからのシュートで1点もぎ取り、数分後にはカウンターからごぼう抜きし、追加点を叩きこんだ。妄キャリも前がかりになりロングシュートを狙い続けるも枠内には入らず。さらに途中、水城、胡桃沢まひるがケガを負うなど、苦境に立たされた。このままFCアークジュエルが勝利。妄キャリは大会通して初の、ポイント未獲得のままこの日を終えることとなった。
第3節決勝戦はベボガ!vs虹コン。過去2度の同門対戦ではベボガ!が全て勝利を収めているが、虹コンも初勝利の勢いに乗っている。果たしてどうなるのか?先ほどの試合が攻撃的戦術のぶつかり合いなら、こちらは守備力のぶつかり合い。ベボガ!は水沢、葉月梨花そして再び途中出場の三浜が虹コン大和明桜、荒井紗也香の攻撃をシャットアウト。対する虹コンも、ことごとくベボガ!のチャンスを封印。膠着状態のままロスタイムに突入。再びPK戦へもつれこむか?と思われた時、劇的な瞬間が待っていた。右サイドでボールを受けた虹コン中村朱里が右足一閃のロングシュートを放つと、ボールはサイドに突き刺さり試合は終了。虹コンが初勝利に続き、初優勝を勝ち取った!「下剋上だ~!」という彼女たちの声がスタジアムに響き渡った。
ドラマよりもドラマティックな展開。“落ちこぼれ”と言われ続けていた彼女たちの雄姿に、ベボガ!を始め、場内中からおめでとう!の声が飛び交った。
この日だけで4ポイントを獲得した虹コン。さらにはベボガ!、FCアークジュエルもポイントを重ね、妄キャリの独走か?と思われた展開から、一気に大接戦、混沌とした状態に。風雲急を告げる第4節は、さらなる激闘が待っているのか!?
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「バロンiドール杯」フットサル第4節は、4月29日(土)に開催される。推しアイドルの応援やチェキといった特典だけでなく、アイドルと一緒に練習したり、ファン対決で共闘したり、初心者や女性でも楽しめるイベントになっている。実力別のファン同士のフレンドリーマッチも開催される。参加申し込みは4月4日(火)から。気になっている方は参加してみてはいかがだろうか?
文=田口俊輔
写真=野口岳彦
By サッカーキング編集部
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