「日本はまだまだフィジカルが足りていない」秋田豊直伝!フィジカルトレーニングセミナー

12月17日(日)にキャプテン翼スタジアム戸田で秋田豊直伝!フィジカルトレーニングセミナーが開催された。日本代表のセンターバックでも活躍してきた秋田豊氏からフィジカルにテーマを絞り直接指導をしてもらうことのできる特別なセミナーが行われた。

秋田氏は現在、株式会社サンクトジャパンの代表取締役として、国内でサンクトバンドの販売を行っている。サンクトバンドとはゴム製のチューブで、ゴムの抵抗力を利用した安全で効果の高いエクササイズとして理学療法、老人医療、リハビリテーション、フィットネス筋力トレーニングなど幅広いシーンで利用されているという。秋田氏自身も現役時代にチューブトレーニングを積極的に活用してきた経験から、サンクトジャパンを立ち上げるきっかけになったそうである。

今回のセミナーでは座学と実技の2軸で行われた。

まず行われたのは座学。理学療法士の大野有三氏にもご登壇いただき解剖学的観点の説明も含みながら、『1対1で相手に勝つために』というテーマに沿って進められた。始めに大野氏から受講者へ問いかけられたのは「重心がどこにあるか」について。1対1で相手に勝つためには『相手よりもより速く動く』こと。速く動くためには『頭を上げ、胸を張った姿勢でプレーすること』が大事である。そして、左右差があると、弱い方向で勝負した時に反応が遅れ負けてしまう恐れがあると語られた。

実技では受講者にサンクトバンドが配られ、数種類のバンドを使ったトレーニングを秋田氏の実演も行いながら進められた。まずはミニループバンドを足首につけ中殿筋を刺激するアクチベーションが行われた。数種類のアクチベーションが行われたあとパワーポジションの状態から前、後ろ、横にと秋田氏の指示のもと動くトレーニングが行われたが、これがかなりキツイと受講者は語り、必死な表情と秋田氏の楽しげな表情が印象的であった。

その後も実際にボールとサンクトバンドを使用したトレーニングが行われ、負荷をかけながらヘディングや、パスなどが行われた。ひとつひとつの動きを確認しながら進められたので自身の左右差や、中殿筋、腸腰筋などサッカーで必要とされる筋肉へピンポイントで刺激を入れていった。

秋田氏は「日本人はやはりフィジカルが絶対的に足りていない。しかし、普段のトレーニングから中殿筋や、腸腰筋など必要とされる筋肉をしっかりと鍛えることが出来ればまだまだ日本のサッカーのレベルは上がる」と語り、サンクトバンドで日本のフィジカルレベルを上げる構想を強く語った。

受講者からは『アセスメントすることで自分の弱い部分が分かり、トレーニングに対するモチベーションが高まったと思った』。や、『非常にハードでしたが、これくらい当たり前にやらないとダメなんだとわかりました。非常に全てが勉強になりました。』といった感想が挙がり、受講者にとってフィジカルトレーニングの重要性を実感できる時間となったのではないだろうか。

秋田豊(株式会社サンクトジャパン代表取締役)
愛知県名古屋市出身の元サッカー選手。鹿島アントラーズのセンターバックとして長年活躍。日本代表としても1998年 W杯フランス大会、2002年W杯日韓大会メンバーとして出場し、得意の空中戦だけでなく、スピードのあるFWも封じ込めた。引退後は指導者として京都サンガF.Cでコーチ、監督としてチームを率いた。現在はサッカー解説者として活躍しながら、子どもたちへの指導も行っている。また、自身で立ち上げた株式会社サンクトバンドの代表としてフィットネス商品の販売も展開している。

サンクトジャパンHP

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