追加点を挙げたパウリーニョ(左から2番目) [写真]=兼子愼一郎
AFCチャンピオンズリーグ準々決勝ファーストレグが25日に行われ、柏レイソルと中国の広州恒大が対戦した。
柏は決勝トーナメント1回戦で水原三星と対戦し、アウェーゴール差によって準々決勝に進出した。一方の広州恒大は2010年の大会王者・城南FCを下し、ベスト8入りを果たしている。6月にはブラジル代表MFパウリーニョ、7月には同FWロビーニョが加入しており、個々の選手の能力はアジアトップレベルにある。柏は主将を務めるMF大谷秀和が欠場し、リーグ戦では先発出場の経験がないDF中山雄太をスタメンで起用。一方、広州恒大はパウリーニョらが先発出場したが、ロビーニョは登録外となった。
試合は開始早々に広州恒大が先手を取る。5分、左サイドでFKを獲得すると、ホァン・ボーウェンが右足でクロスを供給。柏の鈴木大輔がクリアを試みたが、ボールはゴール左上に決まってしまい、オウンゴールで広州恒大が先制した。
続く19分、中盤右でボールを持ったチョン・チーがエリア内左のガオ・リンにパスを送ると、ガオ・リンが落としてチョン・ロンがダイレクトシュート。しかし、ここは枠左上に外れてしまった。
その後も柏はなかなかシュートまで持ち込めないでいると、40分に追加点を奪われてしまう。広州恒大がセンターサークルの先、ゴールから約35メートルの位置でFKを獲得すると、パウリーニョが直接シュートを狙った。ボールはゴール右上隅に決まり、スーパーゴールで広州恒大が追加点を挙げた。柏はほとんどチャンスを作ることができずに前半を終えた。
柏はホームで2点のビハインドを背負い、苦しい立場に追い込まれたが、後半立ち上がりにチャンスを迎える。55分、エリア手前右でFKを獲得すると、クリスティアーノが右足で直接シュートを狙った。ボールは壁の間を抜けたが、わずかに枠の右上に外れた。
すると直後の57分に広州恒大が左CKを獲得すると、ショートコーナーからホァン・ボーウェンが右足でクロスを上げる。これをゴール前に飛び込んだガオ・リンが頭で合わせ、リードを3点に広げた。
流れを変えたい柏は62分に小林祐介を下げてエデルソンを、79分に中山を下げて大津祐樹をピッチに送り込んだ。試合終了間際の89分、柏が右CKを獲得すると、エデルソンのクロスを供給。ニアの鈴木がヘディングですらしたボールを、最後はファーサイドの工藤壮人が押し込み、柏が1点を返した。
しかし、反撃もここまで試合終了を迎え、広州恒大が3-1で柏を下した。柏はアウェーゴールを3つ許す形となり、ACLベスト4進出に黄色信号が灯った。
セカンドレグは9月15日に広州恒大のホームで行われる。
【スコア】
柏レイソル 1-3 広州恒大
【得点者】
0-1 5分 オウンゴール(広州恒大)
0-2 40分 パウリーニョ(広州恒大)
0-3 57分 ガオ・リン(広州恒大)
1-3 89分 工藤壮人(柏レイソル)