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G大阪の日本代表選手が手応えを語る、初めてのACL

2015.09.14

ACLでの成長を体感する米倉(左)、東口(中)、丹羽(右)[写真]=GAMBA OSAKA

 9月16日に万博記念競技場で、AFCチャンピオンズリーグ準々決勝第2戦、全北現代との決戦を控えるガンバ大阪。クラブとしては7度目の出場を数えるACLだが、選手個人で初めてACLを戦っている選手が何人かいる。GK東口順昭やDF米倉恒貴、DF丹羽大輝ら、日本代表選手に成長した彼らもその一人。そうした選手の多くが口にするのが『ACLを戦うことによる個人の成長』だ。

 グループステージ突破を決めた直後、ACLについて「Jリーグや国内戦とは全く違う戦い」だと表現したのは、ここまでのACLをフル出場している日本代表GK東口だが、だからこその収穫も成長もあると言葉を続ける。

「グループステージの最初の2試合で痛感したのは、ACLでは『ここからは打ってこないだろうな』という場所から、シュートが飛んで来たり、本来ならそうしてシュートを打っても、良くてDFに当たってCKになるはずが、シュートに威力がある分、DFに当たってもそのままゴールに飛んでくることも多いということ。戦い方としても、例えば4戦目のブリーラムとのアウェイ戦は押し込まれ、守備一辺倒になって、耐えて、耐えて……最後はなんとかカウンターで一発頼む、みたいな展開になったけど、そういう展開になること自体がJリーグではまずない。でも、そうしたJリーグにはない感覚を体感できるのが、めっちゃ楽しいし、その中でJリーグとは違う自身の成長を感じることも多い。だからこそ、一つひとつの試合を糧に、試合を重ねるごとに、安定したパフォーマンスを発揮できるようになってきたんだと思う」

 東口の言葉にみる個の成長は、チームの成長、結果にも反映されている。今回のグループステージで最初の3試合を1分2敗と白星のない戦いを続けながら、最終的に予選を首位で突破できたのは、戦いの中で個々が多くのことを感じ、それを財産としながら2巡目の対戦や決勝ラウンドの戦いに生かすことができたから。DF丹羽大輝は言う。

「最初の2試合は早い時間で失点し、守備を固められて苦しい戦いを強いられた反省から、3試合目くらいからチームとしても『まずは守備から』を徹底できるようになったし、その中では相手の個々の質にも対応できるようになった。それができるようになったらスムーズに試合を運べるようになりましたしね。そう考えてもACLでは本当に試合を重ねるごとに、個人も、チーム力も力をつけながら戦っているように思う」

 と同時に、その事実は選手やチームとしての『ACL制覇』への欲にもつながっている。昨年、国内三冠を実現したG大阪が達成感を感じることなく、今季も気持ちを新たに様々なチャレンジを続けながらより高みを目指せているのは、ACLを戦う楽しみや、2度目のACL制覇、という他のJクラブが成し得たことのない偉業への欲に背中を押されているからでもある。

「日本代表として戦った先の東アジアカップでは中国戦に出場しましたが、そこでも相手のことを全く気にせずに戦えたし、かつ、外国人特有の球際に突っ込んでくる感じとかを理解したうえで対峙できた分、余裕をもってプレーできることも多かった。それはACLでの経験が生きたんだと思う。それにACLが開幕した当初こそ戸惑うことも多かったけど、今は試合を楽しめるようにもなってきたし、自分なりの成長も感じている。だからこそ、一つでも多くACLを戦いたい。そのためには次のホームでの全北現代戦をしっかり勝ち切って、次のラウンドに進みたいと思います」(米倉恒貴

 チームとしてだけではなく、それぞれが個人としての成長を実感しながら戦いを進めてきたACL。それを1試合でも多く味わい、更なる成長につなげるためにも、G大阪は正念場を迎えた準々決勝第2戦を勝ち切り、次のステージへと歩みを進める。

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