19日の水原戦で得点が期待されるG大阪・宇佐美[写真]=GAMBA OSAKA
4月19日に開催されるAFCチャンピオンズリーグ(以下、ACL)、グループステージ第5節。ガンバ大阪はホーム・市立吹田サッカースタジアムに、韓国の水原三星を迎える。現時点で、「勝点2」のグループ4位に低迷するG大阪にとっては、決勝ラウンド進出の可能性を自ら断ち切らないために、是が非でも「勝点3」が求められる一戦。では、その勝利のために必要なものは何か──。
それは言うまでもなく「ゴール」だ。
その点について、直近のJ1リーグ、第7節の柏レイソル戦を無得点で敗れたことを受け、「攻撃」を不安視する声がちらほらと聞こえてくるが、それほど心配はいらないのかもしれない。というのも、3得点快勝を飾ったJ1リーグ第6節のベガルタ仙台戦を含め、前線にボールが入った後の「崩し」のクオリティーや、新加入のFWアデミウソンのフィット感、周りの選手とのコンビネーションという「シーン」で切り取って見ると、明らかに攻撃の高まりは感じられる。FW宇佐美貴史の言葉がそれを物語っている。
「アデが加入した時から、コンビネーションが合うようになれば間違いなく面白い攻撃を作れるという予感があったけど、それがここにきて確信に変わりつつある。アデを生かし、アデに生かされるプレーがチームとして増えてきたのもその証拠。前線を構成する選手がパスの出し手にも受け手にもなれる、というようにアイデアを出し合いながら攻撃を作り出せれば相手選手もつかみどころがなくなるはずですしね。あとはそうしたコンビネーションをシュートで終わらせる回数を増やせれば、爆発的に(点が)取れるという予感もあるし、いまいちエンジンがかかり切っていないチームを走らせるためにも自分たち前線が取らなければという自覚もある」
だと考えれば、あとはその高まりを、チーム全体の流れにいかに落とし込み、結果につなげていくか。すなわち、攻守に連動しながら、高まりつつある「クオリティー」が数多く発揮され、かつ「ゴール」につなげられれば、ゴールラッシュも期待できるはずだ。
しかも、今節の相手は昨年のACLで相性の良さを示した“韓国勢”の水原三星。事実、今年の水原とのアウェイ戦こそ0-0と無得点に終わったG大阪だが、昨年のACLを思い返してみれば、“韓国勢”とはグループステージで2試合、決勝ラウンドで4試合を戦って、4勝1分1敗。しかも“韓国勢”との初戦、アウェイでの城南戦こそ黒星を喫したものの、以降はその城南とのホーム戦に始まり、コンスタントに勝利を重ねている。今年の戦績を含めれば6試合続けて“韓国勢”に無敗、という状況だ。しかも、勝利した4試合中、3試合で大量3得点を挙げて勝利していることも特筆すべきだろう。
ちなみに昨年から今年にかけた「対韓国勢」の試合で、最多ゴールを挙げているのは宇佐美の3得点。以下、米倉恒貴、パトリック、倉田秋らがそれぞれ2得点ずつ挙げて勝利を後押ししている。今回の対戦でも彼らが相性の良さを示すのか。「爆発的に取れる予感もある」と話した宇佐美の言葉が、この水原戦で現実となれば、勝利は確実に手に入る。
文=高村美砂
By サッカーキング編集部
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