第1戦を累積警告のために欠場した西川。第2戦ではビッグセーブも披露した[写真]=兼子愼一郎
「少し相手の元気がなかった前半のうちに得点が欲しかった」
最終ラインからゲームをコントロールした西川周作がこう振り返ったように、前半に放ったシュート数は互いに3本ずつ。どれか1本でも決まっていれば、その後の展開はまた違っていたのかもしれない。しかし、スコアレスで前半を折り返したことで、「逆に後半は、自分たちが前に行かないと点が取れないという状況を利用して、相手はしっかりと構えてカウンター狙いに来たんじゃないかな」と分析。実際に、そのとおりの展開となり、カウンターから2失点を喫した。
74分、浦和レッズの攻撃の時間帯。興梠慎三からエヴェルトンへのパスを奪われると、一瞬にしてカリージョに前線に運ばれた。右から左へと展開され、最後はジョビンコがもう一度中央へ折り返してゴール。さらに浦和が前掛かりになった後半アディショナルタイムにも、ゴミスとカリージョのワンツーで右サイドを突破されると、そのままゴミスに追加点を許した。
「得点が欲しかったというところで前掛かりになって後ろが少し手薄になってしまったところと、うまく個で剥がされてワンタッチ、ツータッチで完全に崩されてしまった失点だった」
そんな中でも西川は、69分にゴミスが胸トラップから放ったシュートを体で防いで見せるなどスーパーセーブを披露したが、「もっともっとセーブしてチームをポジティブな方向に持っていきたかった」と反省を口にした。
2007年、2017年以来となる3度目のアジア制覇とはならなかった。それでも西川は「久しぶりに試合でもがくというか、素晴らしいチームだなと感じた」、「負けはしたけどやり切ったというか、これだけ強いチームにぶつかったというところはやっていて楽しかった」と、この最高の舞台を楽しんだようで、試合後には「またこの場所に戻ってこようぜ」と興梠慎三と言葉をかわしたことを明かした。
そのために足りないものは何なのか。「差は大きかったと思う。そこをどう埋めるかは自分たち次第」。今、できることを一つひとつ積み上げていくしかない。
By サッカーキング編集部
サッカー総合情報サイト