北京国安戦に向けて意気込みを語る森重 [写真]=Getty Images
「ここからが本当の勝負」
FC東京は6日、クラブ初のAFCチャンピオンズリーグ準々決勝進出を懸けて北京国安と対戦する。過去出場2大会は、いずれも16強で敗退。そのどちらも経験している森重 真人は「ここまでは過去2回、自分も来ている。ただ、ここからが本当のACLの勝負になる」と襟を正した。
それは、4年前の経験があるからだろう。上海上港にホームで先勝し、「勝つつもりで乗り込んだ」(森重)という敵地・上海で、まさかの後半アディショナルタイムに痛恨の決勝被弾。2試合合計スコアでは2-2だったが、アウェイゴールの差で敗退が決まった。当時主将を務めていた森重は試合直後、「勝てなかった事実を受け止めないといけない」と言い、こう続けていた。
「単純に自分らに力がなかったから。こういう大事なゲームで、ここを乗り越えればもっと上にいける状況で、勝ち切れない。それは自分たちの弱さ。毎年、そういうことを言っていると思うけど、結果が出なかったのはすごい残念。これが東京の力、自分自身の力なのかな、と思う」
さらに、悔しさをにじませつつも、「それを乗り越えていくのも自分たち次第なので」と吐き出していた。今回、3度目のチャンスをつかんだ森重は、「日本で応援してくれている方たちにいい報告をしたい」と意気込む。
「あらゆるディテールにこだわっていきたい」
その同じピッチに立っていた東 慶悟も「今でもあのときの悔しさは覚えている」と、4年前を振り返った。ただ、一方で、そう口にした現・主将は、「このカタールで新たな歴史を作ってチームとしてもっと強くなりたい。その自信はある」とも言い切った。
FC東京は、昨季のJ1リーグでクラブ史上最高勝ち点を積み上げ、最高順位の2位で今大会の出場権を獲得。着実に力をつけて、再びアジアの舞台に返り咲いた。
だが、ラウンド16で対戦する北京国安は、今大会のグループステージを無敗で突破した強敵だ。元ブラジル代表MFレナト・アウグストら多士済々な選手がそろい、中国国籍を取得した外国出身選手も多く在籍する。国際色豊かなチームの個のレベルは、今大会でも抜きんでているチームの一つだろう。
クラブ初の8強進出へ。東は力を込めて、こう語った。
「ここからは、レベルの高いチームがそろう。(監督の長谷川)健太さんも常々話していることだけど、あらゆるディテールにこだわっていきたい。このカタールで新たな歴史を作りたい、チームとしてもっともっと強くなっていきたい」
文=馬場康平
By サッカーキング編集部
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