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【インタビュー】浦和の守護神・西川周作、再びアジアの頂へ「勝って世界の舞台に行きたい」

2023.04.27

[写真]=Getty Images

 いよいよAFCチャンピオンズリーグ決勝が開催される。3度目のアジア制覇を目指す浦和レッズにとって、守護神・西川周作ほど頼りになる存在はいないだろう。最後尾で構える背番号1はこれまでも数々のピンチを救ってきたが、それはこの先も変わらないはずだ。「全員で優勝を勝ち取りたい」と話す西川に、アル・ヒラルとの一戦のポイントや意気込みを聞いた。

取材・文=石田達也
写真=Getty Images、三島大輔

「3本止めます!」有言実行のPK戦

[写真]=Getty Images

――AFCチャンピオンズリーグ決勝が間近に迫っています。今の心境はいかがでしょうか?
西川 非常に楽しみな気持ちです。今シーズンに入ってから、決勝の日程がいつになるのかワクワクしていました。キャンプからACL決勝を意識していましたし、2月開催よりも間違いなく4月開催の方が良かったと思っています。今、チームとしては良い方向に向かっているので、その良い雰囲気のまま乗り込みたいと思っています。

――どういった面で「4月開催の方が良かった」のでしょうか?
西川 公式戦を10試合近く戦えていることはプラスです。2月であればキャンプから(決勝に)持っていく術が難しいと思っていたので、スケジュール的には非常に良いものになったと感じています。

――「非常に楽しみな気持ち」と話されていましたが、その理由を教えてください。
西川 プロサッカー選手として、決勝の舞台はそう簡単に経験できるものではないと思っています。これから浦和レッズを背負っていく選手がたくさんいる中で成功体験を残したい。その先にクラブの未来があると思っていますし、プロサッカー選手として良い経験になります。そして自分たちのプレーを見せて勝つことで、ファン・サポーターの方々が盛り上がってくれることが一番の楽しみであり喜びです。

――準決勝の全北現代モータースFC戦はクラブの歴史に残るような死闘でした。延長戦でも決着が付かず、PK戦までもつれ込む痺れる展開となりましたが、改めて振り返っていただけますか?
西川 昨年のベストゲームと言っていいほど、サッカーの醍醐味が詰まった試合だったと思います。先制されて、追いつき、勝ち越され、また同点に。「負けたか」と思った時に(延長後半120分)ユンカー選手が決めてくれました。“最後まで諦めないこと”が本当に大事だと改めて感じました。決着はPK戦という形でしたが、自分的にはPK戦に入った瞬間に「これは大丈夫だ!」と思ったんですよ。それはなぜかと言うとファン・サポーターの皆さんが相手に圧をかけてくれていたからです。僕は落ち着いていて「PK戦を楽しもう!」と思えました。

――あの手に汗を握るPK戦の場面で、何か特別なエピソードはあったのでしょうか?
西川 塩田(仁史)GKアシスタントコーチが覚えているか分かりませんが「3本止めます!」と言ってPK戦に向かいました。3本目(全北現代の4本目)はポストでしたが、自分がいたからこそだと思いますし、あれはしてやったりでしたね。塩田コーチにもっと強く言っておけば良かったです(笑)。それくらい自信がありましたし、自信を持つことは大事だと改めて感じました。

――準決勝でも披露したファン・サポーターが創り出す壮大で華やかなビジュアルサポートについてはいかがですか?
西川 日本一だと思っています。世界でも有名になっているくらい迫力があって、自分たちのことを考えて表現してくれていると感じます。想像を遥かに超えてくる素晴らしい表現をしてくれるので、「次は何が来るのか? どのパターンなのか?」と毎回楽しみにしていますし、あの雰囲気が好きです。選手にとっては幸せなことです。あそこまで出来るのが浦和レッズだと思っています。

前回のリベンジができれば間違いなく自信になる

[写真]=三島大輔

――決勝の相手はサウジアラビアの強豪アル・ヒラルです。決勝では2017年、2019年に続き、3度目の対戦となりますが、相手の印象や注意すべきポイントがあれば教えてください。
西川 決勝第1戦はアウェイで6万人近い観客が入るスタジアムでの試合となります。浦和のファン・サポーターの方が応援に来てくれるという話は聞いていますが、間違いなく完全アウェイの状況で異様な雰囲気になると思います。もしかしたらチームが呑まれてしまうかもしれません。そんな時は味方と助け合いながら、自分がしっかりとゴールを守ること。まずは失点をしないように戦いたいです。17年は前半の早い時間帯にかなりシュートを浴びたことを覚えていますし、それを自分が止めるか止めないかで結果も変わってきます。第1戦は引き分けでもOKだと思っていますし、1点取れば僕たちにとってプラスになると思います。優勝が狙えるスコアで第2戦に臨みたいと思っています。

――相手のアル・ヒラルにはサウジアラビア代表歴を持つ選手や個の力がある外国籍選手がいます。
西川 2019年の時も「これだけ強い相手に勝たなければいけないのか」と感じさせられました。今回のメンバーも個の能力は高いですが、前回のリベンジができれば間違いなく自信になりますし、勝って世界の舞台に行きたいと思います。

――アル・ヒラルと対戦し、17年は優勝、19年は準優勝でした。今回3度目の顔合わせで白黒を付けるようなシチュエーションです。
西川 勝ち越すという意味でも、優勝することが一番の目標です。周りからの期待も感じていますし、浦和駅のポスターがACL決勝仕様に変わっていました。街全体でこの大会を盛り上げてくれていることを感じましたね。

――ホームで迎える第2戦でのポイントはどういったところでしょうか?
西川 一人ひとりが持っている長所を出さないまま、試合終了のホイッスルを聞くことだけはしてはいけないことだと思います。良い部分をどんどん出していかなければいけないですし、出すのを怖がって消極的なプレーになってしまうとマイナスになってしまいます。どの選手も良い部分を持っているからこそ、浦和レッズの一員だと思っています。あの雰囲気を楽しむ気持ちでプレーしたいです。

――今季からマチェイ スコルジャ監督体制となり、強度の高いプレスや縦への速さも加わっています。それを試合の中でどう生かしたいと考えていますか?
西川 前線の選手がプレスをかけてくれるので、相手の攻撃が読みやすくなっています。コースを限定してくれている分、守りやすさがあり失点の少なさにつながっています。ディフェンスだけの力ではなく、前から追ってくれていることは助かっています。

――では、最後にACL優勝への意気込みを教えてください。
西川 全員が楽しみにしている決勝の舞台です。全員で優勝を勝ち取りたいですし、ファン・サポーターの方々と喜び合いたい。それが目標です。ゴールマウスは自分がしっかり守らなければいけないので責任を持って、まずはアウェイでの第1戦をしっかりと守り抜きたいです。

――とにかく西川選手が止めれば負けないということですね!
西川 シンプルです! 頑張ります!

――ACL決勝は第1戦・第2戦ともにDAZNでライブ配信されます。
西川 第1戦は日本時間の夜中ですが、試合を楽しみにして欲しいです。第2戦は埼玉スタジアムに来場してくれる方もたくさんいると思いますが、スタジアムに来られない方はDAZN浦和レッズを応援していただければと思います!

AFCチャンピオンズリーグ決勝 浦和レッズ vs アル・ヒラル

決勝 第1戦
日時:4月29日(土・祝)26時30分キックオフ(26時10分〜配信開始)
解説:佐藤寿人 実況:野村明弘
会場:キング・ファハド国際スタジアム/サウジアラビア
配信:DAZNにて独占ライブ配信

決勝 第2戦
日時:5月6日(土)18時キックオフ(17時30分〜配信開始)
解説:佐藤寿人&槙野智章 実況:野村明弘
会場:埼玉スタジアム2○○2/埼玉
配信:DAZNにて独占ライブ配信

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