前日会見に出席した広島のスキッベ監督(中央)と青山(右) [写真]=湊昂大
サンフレッチェ広島は5日に行われるAFCチャンピオンズリーグ2のグループステージ第6節で東方(香港)と対戦する。前日4日に行われた記者会見にミヒャエル・スキッベ監督とMF青山敏弘が出席した。
敵地での前回対戦では広島が東方に3-2で接戦を制した。スキッベ監督は、「前回対戦の印象として、東方さんは非常に強いチームで、フィジカルでうちを上回っていたと思いますし、そういう相手と対戦できることがうれしいです」と話し、青山も「アウェイで厳しい試合をした相手ですし、ホームでも難しい試合になると思います。でも、しっかり勝って自分たちの強さを証明したいです」と意気込んだ。
広島はACL2のグループEですでに首位突破を決めていて、3日後には優勝がかかった明治安田J1リーグ最終節のガンバ大阪戦が控えている。指揮官は、「(前試合の)北海道コンサドーレ札幌戦とは違うメンバーになると考えています。ただ、そのチームは決して弱いわけではなく、十分に自信を持って出せるメンバーで挑もうと思いますし、明日の試合に向けてしっかりフォーカスしていきたいです」と明かした。
この試合は今シーズン限りで現役を引退する青山と、契約満了により退団が決まっているMF柏好文にとって広島で最後のホームゲームとなる。スキッベ監督は、「アオとカシにとってはホーム最後の試合になるので、自分たちも十分高いモチベーションで挑みますし、すごくいい試合になると思います」とコメント。「明日は1万人程度の観客が見込まれるということで非常に楽しみにしています」と期待を寄せた。
キャプテンマークを巻いて先発出場が決まっている青山は、「この先のACLやリーグ戦につながる、僕らの思いが伝わるようなゲームにしたい」と話し、「最後に僕のホームでファンのみんなと選手と僕の家族と一緒に迎えられることがどれだけ幸せかをピッチで表現して終わりたい」と続けた。指揮官は青山の起用について、「サンフレッチェでの素晴らしいキャリアを考えたら決断するのはすごく簡単でした。明日の試合は彼にとって、我々や観客、ファン全員にとってスペシャルな試合にしたいと思います」と話した。
対する東方は、ロベルト・ロサダ監督とDFウォン・ズーホが登場。ロサダ監督はまず「サンフレッチェ広島は今週末にJ1リーグ優勝のチャンスがあるので、心から成功を祈っています」と対戦相手へのリスペクトを示し、「おそらく日本でベストのチームと対戦するので難しい試合になるが、試合を見に来てくれるファンのためにベストを尽くしたい」とコメント。ウォン・ズーホも「相手がとても強いことは分かっているけど、ベストを尽くしたいし、試合を楽しみたい」と意気込んだ。
東方はグループ敗退が決まっているが、前回対戦と同様に今回も強敵相手に果敢に挑んでいく。ロサダ監督は、「私たちとしては勝ち負けというよりも、前回と同じような試合をしたいと思っている。大事なのはアジアトップの日本での試合で何を見せられるかだ。香港での試合は2-3の接戦でとてもいい試合ができて、私たちのいいイメージを観客に与えられた。だから前回と同じように、『東方よくやった』と言ってもらえるような試合をして、みんなが香港サッカーの話をしてくれたらいいと思う」と試合への思いを語った。
取材・文=湊昂大
By 湊昂大