浦和が3大会ぶりに天皇杯を制覇 [写真]=金田慎平
19日、天皇杯 JFA 第101回全日本サッカー選手権大会・決勝が行われ、浦和レッズと大分トリニータが対戦した。
浦和は3大会ぶりの決勝進出を果たし、その時以来の栄冠を目指す。一方の大分は、今シーズン限りでの退任を発表している片野坂知宏監督のラストマッチで初の天皇杯優勝を目指す。また、浦和はJ1リーグで6位、大分は18位であり、勝利したチームは2022シーズンのAFCチャンピオンズリーグ(ACL)出場権を獲得することとなる(グループステージからの出場)。
最初のチャンスは浦和。前半6分、右サイドを関根貴大がドリブルでスルスルと突破すると、マイナスのクロス。その折り返しを最後は江坂任が決め、浦和が先制する。12分にも伊藤敦樹がミドルシュートを放つが、これは枠の左へ外れた。
一方の大分は21分にファーストチャンス。右サイドから攻撃を展開し、最後は渡邊新太がボレーで狙うが、GK西川周作が正面で落ち着いて対処した。
31分には大分GK高木駿のキックが、浦和のMF柴戸海の頭にヒット。ゴール方向へボールが跳ね返るも枠の右に外れ、事なきを得た。44分、キャスパー・ユンカーがスルーパスに抜け出し、ペナルティーエリア内へ侵入。大分DFエンリケ・トレヴィザンに倒されるも、ファールは無かった。
前半はこのまま終了。浦和が1点リードで折り返す。
後半最初のチャンスは大分。46分、右サイドに流れた渡邊からのクロスを、町田がダイレクトでシュートを放つ。しかし、これは相手DFに当たり、ゴールならず。60分には下田北斗のコーナーキックにエンリケ・トレヴィザンらが飛び込むも、GK西川がパンチングで弾き、ピンチを脱出。64分にもDFのクリアがミスとなってゴール方向に向かうも、GK西川がパンチングで同様に弾いた。
70分、浦和にビッグチャンス。関根からスルーパスを受けた江坂がGK高木と1vs1の状況を迎える。江坂は高木をかわしシュートを放つが、諦めなかった高木が手を伸ばし、ファインセーブでコーナーキックに逃れた。
72分、浦和に選手交代。今シーズン限りで浦和からの退団が決まっている宇賀神友弥が、キャスパー・ユンカーに代わってピッチに入った。
78分、江坂が直接フリーキックで狙うも、わずかに枠の外へ。直後に大分はFW長沢駿とMF松本怜を投入し、勝負に出る。
一方の浦和も、83分に槙野智章と大久保智明を投入。槙野も今シーズン限りでの退団が決まっており、浦和でのラストゲームとなる。投入直後に槙野が直接FKで狙うも、コースが変わったボールはGK高木がキャッチし、追加点とはならず。
87分、大分は右サイドから松本が攻撃を展開。最後はこぼれ球に反応した渡邊が強烈なシュートを打つも、GK西川がセーブ。直後のCKもしっかりキャッチし、同点を許さない。だが、90分にまたも大分がドラマを巻き起こす。CKの流れから下田がクロス。最後はペレイラが頭で押し込み、最後の最後で大分が同点に追いつく。
しかし、またもや劇的な展開を迎える。またもCKから、柴戸が左足ボレー。最後は槙野が頭でコースを変え、浦和が勝ち越す。決めた槙野はユニフォームを脱ぎ、サポーターの前でチームメイトたちと喜びを爆発させた。
試合はこのまま終了。浦和が3大会ぶりの天皇杯制覇を劇的な展開で成し遂げ、リカルド・ロドリゲス体制で初のタイトルを獲得し、ACLの出場権もゲットした。
【スコア】
【得点者】
1-0 6分 江坂任(浦和)
1-1 90分 ペレイラ(大分)
2-1 90+3分 槙野智章(浦和)
By サッカーキング編集部
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