引退記者会見を行う高橋(浦安) 写真=バルドラール浦安
12日に行われたSuperSports XEBIO Fリーグ2015/2016 第32節、バルドラール浦安vsバサジィ大分。浦安の今季最終戦であると共に、FP高橋健介の引退試合でもあった。
プレーオフ進出の可能性を残す両者の直接対決は、序盤から大分がパワープレーを仕掛けた。この奇策にリズムを崩されたか、浦安は2失点。しかし、大分の6つ目のファウルで獲得した第2PKを荒牧太郎が落ち着いて決めて1点差に迫ると、わずか1分後には高橋が会場を沸かせる技ありゴール。2-2の同点で前半を終えた。
迎えた後半24分、繰返違反、決定機阻止と立て続けに警告を受けた高橋が退場。フットサルでは退場者を出したチームは、相手が得点しない限り、2分間を4人で戦わなくてはならない。この数的不利の状態を失点することなくしのいだ浦安は、31分に深津孝祐が得点を決めて3-2。そのまま1点のリードを守りきった浦安が勝利を収めた。
決定機阻止の判定については選手からも異論の声が上がり、高橋にとって後味の悪い最後のホームゲームとなったが、試合後にはファン、サポーターへの挨拶を行い、惜しみない拍手が送られた。
<引退記者会見コメント全文>
「メディアの方々にもこれまでたくさん取り上げてもらえて、悪く書いてもらえばその評価を変えさせてやるぞという気持ちを持つことが出来ましたし、一緒に長くやってきたメンバー、仲間だと思っているので、こうして引退試合という最後の試合に来てくれたことを感謝します」
-引退を決断した理由
「治り切らないケガを抱えて、自分のコンディションをうまく整えられないというストレスがありました。才能ある選手と思っていないですし、自分を高めるための努力をしてきて、そのための最低限の強度を保ちきれないコンディションになってしまったというのが決断の理由です。チームにはなかなか全ての練習に参加できず迷惑をかけてしまい、それが今シーズンの順位にも反映してしまったと感じています」
-決断のタイミング
「ギリギリまで悩んでいました。そのケガ自体は1年ほど前から出ていましたが、悩みに悩み、最後の決断は発表の1週間前くらいです。今までのケガは治せる、乗り越えられるという気持ちでいましたが、今シーズンのケガは色々なドクターやトレーナーに相談しても完治は難しいということで、ケガを抱えながら同じモチベーションとコンディションを来年に持続するのは難しいと思い、決めたのは本当に最近です」
-今日の退場は後悔
「リーグに関しての気持ちとしては、悔いが残っているし、順位も含めてやり切れたとは言えない状況になってしまったので、今は全日本でタイトルを取って終わりたいと思っていますし、このメンバーでもう少し長く試合したいと思っています。元々ケガが理由なので、もう少しやりたいという未練はあるので、それが強くなってしまった試合ではあります」
2015/2016シーズン最終節である町田セントラルに出場することができない高橋は、来年行われるフットサル全日本選手権でのタイトル獲得を目指す。