好セーブで会場を沸かせたクロモト(府中) [写真]=Fリーグ
6日、東京・町田市立総合体育館でSuperSports XEBIO Fリーグプレーオフ、4/5位決定戦、2nd Roundが行われた。
4/5位決定戦はペスカドーラ町田vsフウガドールすみだ。2nd進出は叶わなかった両者だが、ひとつでも上の順位を勝ち取ろうと序盤から気迫がぶつかり合った。先制したのはすみだ。FP西谷良介のCKにFP稲葉洸太郎が合わせ、鋭いゴールを決める。しかし町田はベテランのFP金山友紀が意地を見せ、2分足らずで2得点。逆転に成功する。
2-1と町田リードで迎えた後半、名前のとおりの躍動を見せるすみだのFP田口元気が同点ゴールを挙げると、29分にはFP田村佳翔が追加点。35分にも田村が得点を挙げ、リードを奪う。パワープレーを仕掛けた町田はFP滝田学の得点で1点差に迫るが、追撃及ばず試合終了。この試合の結果を受けて、すみだの4位、町田の5位が決定した。
関東1部リーグ・ファイルフォックス府中からすみだに入団し、2年目のシーズンを迎えた田村。今季は日本代表経験もある稲葉や西谷が加入し、決して出場機会に恵まれていたとは言えない。1st Roundではメンバー登録外だっただけに、今季最後のFリーグ公式戦での2得点は感慨もひとしおだろう。試合後のインタビューで涙ぐみながら「ずっと苦しかった」と言葉を詰まらせた田村は、自身のツイッターをおよそ3ヶ月ぶりに更新し、「色んな思いがあったけど、全て力になった」と前向きな言葉を残している。
2nd Roundのシュライカー大阪vs府中アスレティックFCも激しい戦いとなった。3分に府中がPKを獲得。これをFP完山徹一が危なげなく決め先制する。大阪の木暮賢一郎監督は「こういった一発勝負の試合は流れを引き寄せたほうが勝つ」と話す。この試合の流れを引き寄せたのは府中だった。昨年7月のオーシャンカップ・神戸フェスタでMVPを受賞したGKクロモト。そのクロモトがカップ戦での好セーブを上回る素晴らしいプレーを見せた。その気迫に呼応するかのようにFPの選手たちも集中した守備と攻撃の姿勢を見せる。FP関尚登の得点で2-0とし前半を折り返すと、後半も勢いが止まらず、28分にはFP山田ラファエルユウゴが、30分にはFP宮田義人が追加点を挙げ点差を広げる。
4点を追う大阪はFP小曽戸允哉のハットトリックで1点差に詰め寄るが、追撃及ばず。4-3で府中が勝利し、開幕8連覇と絶対王者の名をほしいままにする名古屋オーシャンズが待つ、Final Roundへと駒を進めた。
奇しくも7月のカップ戦決勝と同カードとなったFinal Round。リーグ戦1位のアドバンテージを持つ名古屋を倒し、府中がタイトルを獲得するには、まず9日の1戦目を必ず勝利しなくてはならない。連戦での疲労も心配されるが、府中の谷本俊介監督は選手たちのスタミナやフィジカルに絶大な信頼を寄せている。2nd Roundを戦った大阪・木暮監督の「(GKの)クロモト1人に負けたと言っても過言ではない」とのコメントを受け、「(敗因を)そう思ってくれているのなら次もまた勝てる。クロモトは素晴らしい選手だが、決して彼1人の力で勝てたわけではない」と答え、決勝を戦う手ごたえと自信をのぞかせた。
Fリーグプレーオフ Final Round 日程は以下のとおり。
▽2016年1月9日(土)
14:00 Final Round 第1戦
名古屋オーシャンズ(リーグ戦1位クラブ) vs. 2nd Round勝者
テバオーシャンアリーナ
▽2016年1月10日(日)
14:00 Final Round 第2戦
名古屋オーシャンズ(リーグ戦1位クラブ) vs. 2nd Round勝者
テバオーシャンアリーナ
※Final Round 第1戦で、名古屋オーシャンズが勝利または引き分けた場合、第2戦は実施なし。