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開幕4連敗の大阪…指揮官「主体的に振る舞うチームに」/Fリーグ2024-2025 ディビジョン1第4節

2024.07.07

開幕から4連敗と苦しむ大阪 [写真]=SHOKO

 6月21日から23日の3日間にわたり、Fリーグ2024-2025 ディビジョン1 第4節の6試合が行われた。
 
 今季2勝目を目指すY.S.C.C.横浜は、開幕3連勝と好調のバルドラール浦安をホームに迎えた。

 6分、長坂拓海がカットし落としたボールをロドリゴが前線に送ると、これを受けた柴山圭吾が体勢を崩しながらもゴールに押し込み浦安が先制に成功する。しかし、そのわずか1分後にはCKに合わせた樋口岳志のボレーがバウンドしたところを菅原健太がキープしゴール。横浜が試合を振り出しに戻した。さらに12分、自陣でのキックインから攻撃を組み立てた横浜が相手のオウンゴールを誘発し逆転に成功。2-1で第1ピリオドを折り返した。

 第2ピリオドでは1点ビハインドの浦安が試合を支配する。24分、レアンドロのキックインからロドリゴがミドルシュートを突き刺し同点に追いつくと、30分には柴山のシュートが相手DFに当たりオウンゴールで逆転に成功。残り3分を切り小林拓夢をGKにパワープレーを仕掛けた横浜だったが、追撃及ばず2-3で試合が終了し、浦安が連勝を4に伸ばした。

 横浜の稲葉洸太郎監督と浦安の小宮山友祐監督は、現役時代に浦安やフットサル日本代表でともに戦った盟友だ。稲葉監督は「流れとしてはうまくいったシーンもあったが、最終的に相手の経験値の差、僕とゆうくん(小宮山監督)の経験値の差が出たのではないか」と試合を振り返る。「失点は対策していた形」と話し「状況を見て練習でやってきたことをスムーズに引き出せるようなピッチ内での体現力を高めていくしかない」と改善点を語った。

 小宮山監督は稲葉監督との初対戦について「僕は守備的な選手だったので、自分が就任してからの浦安はディフェンスのチームに変わった。ただ、洸太郎(稲葉監督)は特別な選手だったので、現役時代のプレースタイルや感覚を選手に教えられるかと言ったらそうではないと思う。もがきながらも自分の色に染めていくのではないかと思うが、横浜にはいいタレントがそろっているし、現役時代に戦った仲間とまたこうやって戦えることはうれしいことなので、これからを楽しみにしている」と感想を述べた。そのコメントを用いながら稲葉監督に目指しているスタイルを問うと「アタッカーとしてのアドバイスや自分の感覚を伝えることはあるが、それよりもまずはチームとしてのスタイルの構築。取扱説明書ではないが、まずはひと通りやるべきことをやってからだと思っている」と回答。就任初年度のチームが今後どう変化していくのかが期待される。

 ここまで3連敗のシュライカー大阪は、名古屋オーシャンズをホームに迎えた。

 若手をスターティング5に起用した大阪は、立ち上がりに甲林陸から石田流星がチャンスを作る。対する名古屋も清水和也が積極的にゴールに迫ると、3分には吉川智貴のCKにファーサイドのアンドレシートがダイレクトで合わせ先制に成功した。1点ビハインドの大阪はカウンターからチャンスを作りたいところだったが精度を欠き、名古屋ゴールを脅かすことができない。0-1と名古屋リードで第2ピリオドを迎えると、27分に自陣のキックインの流れから底辺でのミスを突かれ、ファビーニョにゴールを許す。その後、加藤未渚実の直接FKで1点差に迫った大阪だったが、33分に清水和也にゴールを許し、5分弱を残して田村研人をGKにパワープレーを開始。惜しいシーンを作りながらも得点には結びつかず1-3で試合を終え、これで開幕から4連敗となった。

 今シーズン、名古屋に就任したイマノル監督は「第一印象としては、このような閉じられた試合はあまり好ましくないと感じた」としながらも「相手はここ3試合で失点が多く、それに対して取り組んできたと思う。自分たちはいいスタートが切れたものの思うような展開に持っていけなかったが、それでもセットプレーで先制ができたことが勝利につながった」と勝因を語った。

名古屋オーシャンズのイマノル新監督(中央) [写真]=SHOKO

 第1ピリオド終盤に自陣でのキックインのタイミングで取得したタイムアウトでは、相手が狙ってくるエラーに対し残りの時間で失点しないよう話したと言い「第2ピリオドでも同様にカウンターを警戒した。2-0になってからもカウンターでチャンスを作られ、相手が試合に入ってくるようなシーンがあった。意図的ではないハンドの判定から失点はしたが、追加点を決めることもできた。大阪はいい守備をしてくるチームなので試合が動かず苦しいところもあったが、選手たちはよくやってくれた」と選手たちを労った。8月の中断前までの9試合では、次節がちょうど折り返しとなる。「中断期間までのすべての試合を勝っていかないといけないので、1週間、1週間、攻撃も守備も良くしていきたい。ここ2試合は失点も少なく、チームも良くなっているので、全員で耐えながら継続して取り組んでいきたい」と意気込みを語った。

 敗れた大阪の高橋優介監督は「ここ最近の試合は自分たちから崩れていってしまっていた。昨シーズンからつづけているハーフからの守備のところでの失点が課題だったが、この試合ではきっちり堅く守ることはできたと思う。ただ、中核となる選手を起用してのミスでの失点は許しがたいし、それが出てしまうと勝てないというのが現状。低空飛行ではあるものの若手も起用し苦い経験をしながらも進んでいるので、そういった意味で収穫はあった。ただ、勝つために戦っているので課題はあると感じる試合だった」と試合を総括。これで4連敗となったが「チームの方向性は大きく変えずに継続していきたい」と高橋監督。「ただ、もう少しアクティブに、主体的に振る舞うことを見せられるチームになっていかなければ。 “フットサルという競技を見ている人たち”に魅力を感じてほしいので、前に行く姿勢は見せていきたい」と今後の展望を語った。

 新加入のGK関口優志は「チームが3連敗していたところで、しっかり勝ち切りたいという思いで挑んだなかでの敗戦だったので素直に悔しい」と話し「我慢の時間が長い試合だった。ミスからの失点で少し流れが悪くなったが、今までは連続して失点をしたり、耐えられない時間帯がつづいたりがあったものの、いい入りからいい流れで試合を運べたと思う。ただ、最後の決めきる部分やミスで差が出たという印象」と試合を振り返る。「チームとしても本当に勝点がほしい。何よりも結果が大事だし、僕自身もなぜ大阪に呼ばれたかと言えば、結果を出すためだと思っている。それが出せないのであればベテランを使う必要もないので、この先の試合はより結果にこだわって取り組んでいきたい」と意気込みを語った。

通算100ゴールを記録した大阪の加藤未渚実 [写真]=SHOKO


 
 今シーズンからキャプテンを務める加藤未渚実は「いつもとは異なる若い年齢層のファーストセットだったが入りも良く、ボールに対していい距離感で守備ができていたことは収穫だった。ただ、ここ数試合、先制点が取れていないなかで、警戒している選手にやられてしまうところは課題。確実に守らないといけないところでの失点、が試合を難しくしてしまっていると感じた。時間帯によってどういったプレーをするべきか、経験の差が要所、要所で出てしまった印象がある」と試合を振り返り「個人としてはもう少し可能性のあるフィニッシュの仕方、チームとしては不用意なミス」と敗因を分析。この日のフリーキックが自身の100ゴール目となったが「FKや第2PKの感覚は悪くないので「こいつが出てきたらやばいな」と思われるような選手になっていきたいし、右アラとして1対1の部分でシュートで終わることや、アシストでも存在感を出していきたい」とさらなる飛躍を誓った。

▼Fリーグ2024-2025 ディビジョン1 第4節 結果
フウガドールすみだ 4-3 ペスカドーラ町田
Y.S.C.C.横浜 2-3 バルドラール浦安
湘南ベルマーレ 1-4 しながわシティ
シュライカー大阪 1-3 名古屋オーシャンズ
ボルクバレット北九州 2-7 立川アスレティックFC
ヴォスクオーレ仙台 4-7 バサジィ大分

By サッカーキング編集部

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