2得点の活躍を見せたカイオ(しながわ) [写真]=SHOKO
12月6日から8日の3日間にわたり、Fリーグ2024-2025 ディビジョン1 第18節の6試合が行われた。
3位のしながわシティは、2位の名古屋オーシャンズをホームに迎えた。勝ち点差3の両者の対戦は、序盤に名古屋が攻勢に出る。しかし、得点につながらず時間が経過すると、8分には新井裕生のCKに山田凱斗が合わせ、しながわが先制に成功。さらに16分には高い位置でプレスをかけ、カイオのゴールでリードを広げる。2点ビハインドとなった名古屋は第1ピリオド残り1分を切り、吉川智貴をGKに置きパワープレーを開始。しかし、スコアは動かず、2-0としながわリードで折り返した。
第2ピリオド立ち上がり、名古屋は吉川、安藤良平、清水和也、アンドレシートと経験値の高い選手を組み合わせ、得点を狙う。なかなかゴールを割ることができなかったが29分にFKを得ると、この流れから清水が1点を返す。さらに追加点を狙いチャンスを作るも、しながわGK黒本ギレルメの好守に阻まれた。2-1のまま時間が経過し残り6分を切ると、名古屋は吉川をGKに再びパワープレーに出る。しかし、立て続けにパワープレー返しを浴び、リードが広がった。残り35秒、水谷颯真がゴール右手からニアハイを打ち抜き、4-2とするが、追撃及ばず試合終了。粘り強い守備を見せたしながわが、レギュラーシーズン2度の対戦を2勝で終えた。
敗れた名古屋のイマノル監督は「前半はそこまでチャンスを作られていなかったが、セットプレーと自分たちのミスから失点をした。0-2の内容ではなかったと思うので、1点でも返して流れを変えたいとパワープレーを選択した。後半1点を返し、さらにチャンスもあったが、後半のパワープレーでもうまくボールを動かしながらもパスの選択で2失点をしてしまった」と試合を振り返る。
今シーズン積極的に取り入れているFP4人がローテーションしながらボールを回す戦術「クアトロ」の完成度について問うと「4-0はしっかり狙いを持ってやれているし、3-1より4-0のほうがチャンスも作れている。ただ、失点は自分たちのミスからで、負けたのも自分たち。そういったところがかみ合わないとこういった結果になる」と答えた。
1ゴールをマークした清水も「失点に焦りはなく、1点を返したあとも自分たちが流れを作れていた。ただ、決めるべきところで決めきれず、パワープレーでもやってはいけないボールロストから失点を重ねたことがすべて。決めきれないところは冷静さを欠いているのか、普段は感じていないプレッシャーがかかっていたのか、原因はひとつではないと思うが、上位陣との勝たなくてはならない試合で出てはいけない部分だったと思う。順位を左右するような大きな試合での敗戦から、もう一度学ばなくてはいけない」と悔しさをにじませた。
名古屋のクアトロに対する守備が機能し勝利を収めたしながわの比嘉リカルド監督は「調子も上がってきている強い相手にこの勝利は大きい。負けていたら(首位の浦安と)勝ち点差が10になる可能性があった。前節のフウガドールすみだ戦では相手の4-0に対しカバーが作れず、間を使われてワンツーされるなど、上がるタイミングもよくなかった。今日も後半にワンツーやパラレラについていけず中途半端なシーンはあったものの、全体的に4-0の守備はよかったと思う。25分以上出場した選手もいたが、ハードワークをしてくれて感謝している」と安堵の表情を見せた。
1ゴールの1アシストの活躍を見せた新井裕生は「最近、けが人も多くこれまでにはなかったことが求められているので、セットプレーのキッカーもトレーニングからやっていた。CKでのアシストは狙い通り。パワープレーの守備もしながわに移籍する前はやったことがなかったが、3点目という重要な1点をパワープレー返しで決められてよかった」と笑顔を見せた。
勝因については「相手はクアトロなので、ある程度ボールを持たれても我慢が必要だった。比嘉監督は守備に重きを置く監督。プレスにいくところと割り切って引くところの共通意識をチームとして持てたことが大きかった」と分析。また、この試合ではキャプテンのサカイ・ダニエル・ユウジが負傷から復帰。試合前からキャプテンシーを発揮し、一段士気が高くなったと感じたという。「上位相手に小手先のテクニックだけでは通用しないことを経験している選手なので、精神的な支えになってくれていると改めて感じた」と、存在の大きさを語った。
第18節を終えたFリーグ ディビジョン1は、フットサル日本代表のクウェート遠征のため中断し、第19節は12月20日に再開する。
▼Fリーグ2024-2025 ディビジョン1 第18節 結果
Y.S.C.C.横浜 2-1 フウガドールすみだ
湘南ベルマーレ 4-4 ボルクバレット北九州
バサジィ大分 2-3 立川アスレティックFC
しながわシティ 4-2 名古屋オーシャンズ
シュライカー大阪 1-1 ペスカドーラ町田
ヴォスクオーレ仙台 2-9 バルドラール浦安
By サッカーキング編集部
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