PK戦での1回戦突破に歓喜の流通経済大柏の小川諒也(中央)ら [写真]=新井賢一
第93回全国高校サッカー選手権大会の1回戦が31日に行われ、千葉代表の流通経済大柏と岡山代表の作陽が対戦した。
試合は18分、流経大柏が右サイドからクロスを入れると、中央で儀保幸英が合わせるが、枠の左に逸れた。すると21分、またも右サイドから本村武揚がアーリークロスが入ると、エリア内に抜け出した高沢優也がダイレクトで左足を振り抜いて、ゴール左上に突き刺さり流経大柏が先制に成功した。
さらに25分、敵陣中央でFKを得た流経大柏は、ボールをエリア内に入れると、山田健人、高沢優也、とヘッドで繋ぎ、本村武揚がさらに頭で押し込んで追加点。流経大柏がリードを2点に広げた。しかし27分、作陽は左サイドのCKから谷口翔大がクロスを入れて、ニアで下村浩太が頭で逸らすと、流経大柏DFがそのボールをクリアできず、こぼれ球をダイレクトで山下裕司が蹴り込んでゴール。作陽がすぐさま1点を返した。
前半はこのまま終了し、流経大柏が1点リードで折り返す。
後半に入って44分、作陽は左CKから、ニアの競り合いでゴール正面にボールがこぼれると、山下が詰めるがクロスバー上に外れた。直後のプレーで小山敬太が相手との接触で負傷し奥抜武尊と交代。63分、浜野雄太からのパスをエリア手前の正面で伊藤涼太郎が、ダイレクトでシュートを突き刺さし、作陽が同点に追いついた。
72分、作陽は左サイドでボールを受けた伊藤涼太郎が、股抜きでDFをかわしてエリア内に侵入すると、そのまま右足でシュート。コントロールされたループシュートは、GKの頭上を越えて枠の右隅に突き刺さった。伊藤涼太郎の見事なゴールで作陽がついに逆転に成功した。
後半ロスタイムに入りし、このまま終了かと思われたが、流経大柏が最後のワンプレーで執念を見せる。84分、エリア内左から高沢が折り返しを入れると、GK西本圭斗が1度は弾くが、途中出場の福井崇志が押し込んでネットを揺らした。直後にホイッスルが鳴り、流経大柏の劇的同点弾で試合はPK戦に突入。
8人が成功した流経大柏が、PK戦を制して作陽に勝利し2回戦進出が決まった。流経大柏は1月2日に行われる2回戦で、栃木代表・矢板中央と愛媛代表・松山北の勝者と対戦する。
【得点者】
1-0 21分 高沢優也(流経大柏)
2-0 25分 本村武揚(流経大柏)
2-1 27分 山下裕司(作陽)
2-2 63分 伊藤涼太郎(作陽)
2-3 72分 伊藤涼太郎(作陽)
3-3 80+4分 福井崇志(流経大柏)